有賀 誠のHRシャウト!人事部長は“Rock & Roll”
【第7回】人事部とリーダーシップ(その3):リーダーの姿勢
株式会社日本M&Aセンター 常務執行役員 人材ファースト統括
有賀 誠さん
人事部長の悩みは尽きません。経営陣からの無理難題、多様化する労務トラブル、バラバラに進んでしまったグループの人事制度……。障壁(Rock)にぶち当たり、揺さぶられる(Roll)日々を生きているのです。しかし、人事部長が悩んでいるようでは、人事部さらには会社全体が元気をなくしてしまいます。常に明るく元気に突き進んでいくにはどうすればいいのか? さまざまな企業で人事の要職を務めてきた有賀誠氏が、日本の人事部長に立ちはだかる悩みを克服し、前進していくためのヒントを投げかけます。
みんなで前を向いて進もう! 人事部長の毎日はRock & Roll だぜ!――有賀 誠
これまで、「リーダーシップ=目標を定め、チームを作り、成果を出す力」と定義し、人事部としては自身がそのような力を備えると同時に、優れた経営リーダーシップを持つ人間を発掘・育成・登用することが最重要な使命であることを述べてきました。今回は、優れたリーダーのあるべき姿について、私の考えをお伝えしようと思います。
志と努力
先輩から教えられた言葉に「志を持っている者はそれを持っていない者には負けない、努力をしている者はそれをしていない者には負けない」というものがあります。これには、多くの方が同意してくださるのではないでしょうか。「志」も「努力」も他人から与えられるものではなく、すべて自分の内から出るものです。「志」と「努力」があれば誰でもリーダーになれるわけではありませんが、それらを持たない者は絶対に真のリーダーとはなりえないでしょう。
「志」と「努力」は、ポジティブなリーダーの力の源泉です。そして、そのようなリーダーは常に「なぜできないか」ではなく、「どうやったらできるか」を考えているものです。このようなポジティブな姿勢こそが、リーダーとそうではない者との差、成功する者とそうではない者との差です。
しかし、実は誰でもそのような姿勢を身に付けることができます。大きな困難にぶつかったとき、つい「××だからできない」と一瞬思ってしまったとすれば、それを口に出す前に反転し、自分自身に対しても、仲間たちへも「○○すればできる(かもしれない)」と発信すれば良いだけなのです。要は「ポジティブ反転!」だと言えるでしょう。
HR領域のオピニオンリーダーによる金言・名言。人事部に立ちはだかる悩みや課題を克服し、前進していくためのヒントを投げかけます。