パート採用の成否は、職場のムード(雰囲気)しだい?
アイデム人と仕事研究所 所長/社会保険労務士 岸川 宏
人材の不足感は強くなり続けている
当社がパート・アルバイト・企業担当者に行った「平成29年版パートタイマー白書」(以下白書)の調査によれば、正社員・パート・アルバイトの過不足感は「過剰」と回答した企業に比べ、「不足」と回答した企業の割合が大きくなっています(図1)。
日銀短観の雇用DI(過剰-不足)でも、2013年以降、不足超過の状況が続いていて、その超過幅も年々大きくなっています(図2)。
先行きの判断においても、不足という判断が強く、この先も人員を充足させることが難しい状況が続くと予想されています。
白書では、パート・アルバイトの募集を行った企業のうち、「予定通りの採用ができたか?」という問いに対し、「できた」と回答した企業は43.4%、「できなかった」と回答した企業は45.0%となっています(図3)。
多くの企業が、不足を感じ、採用活動を行っても十分な手応えを感じることができていません。手応えを感じられないのは、なぜなのでしょう。
人口の減少なども大きな理由に間違いはありませんが、どうやらそれだけではなく、もっと身近な点を見落としているだけかもしれません。さらにアンケート調査を見ながら、検証していきましょう。
人事の専門メディアやシンクタンクが発表した調査・研究の中から、いま人事として知っておきたい情報をピックアップしました。