企業研修、採用、評価、人材開発、労務・福利厚生のナレッジコミュニティ

顧客の「こうなりたい」という気持ちに寄り添い、
課題解決に貢献
“作り続ける”サービスで
多様な人材が活躍できる組織を生み出す

株式会社インソース 代表取締役 執行役員社長

舟橋 孝之さん

人事の役割は、「学習の機会」「経験の場」「十分な情報」の提供

現在のHRソリューションサービスの市場や業界をどのように捉えていますか。

舟橋 孝之さん(株式会社インソース 代表取締役 執行役員社長)

私どもの試算によると、外部委託の研修に投じる年間費用の総額は3,900億円程度。空前の労働力不足も手伝って、市場規模は当面拡大していくでしょう。私自身、人材育成を手がけるビジネスに対する期待の高まりを感じています。

当社が株式を公開したときを思い返すと、研修事業を主力とする上場企業の先例がなかったことから、なかなか株価がつきませんでした。しかし現在は、当社以外にも研修事業を展開する企業が上場するようになってきており、非常にいい流れだと思っています。

現在の日本企業の「人・組織」「人事」に関する課題については、どのようにお考えでしょうか。

人が主体的に働くには、「学習の機会」「経験の場」「十分な情報」が必要ですが、日本企業では組織として十分に提供できていないことが課題だと考えています。人事の役割として、これらの要素を提供する仕組みを構築しなくてはなりません。

もちろん、給与計算や人事評価も大切な人事の仕事ですが、それよりも、社員が主体的に働ける場作りを率先してやるべきではないかと思います。そのためには、組織の視点ではなく、社員を中心にした仕組みを考える必要があるでしょう。

また、「人の特性」と「割り当てられる仕事」にギャップが見られることも問題です。前例の踏襲などによる「アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)」が存在するため、社員が十分に能力を発揮できる状態になっていません。この課題を認識し、社内の人材リソースを有効活用する視点を持つことができれば、人事が会社の業績向上に貢献することができるはずです。

当社では障がいを持つ方も働いていますが、いまや彼らの力は私たちにとって欠かせないものとなっています。例えばIR資料やテキストの英訳を担当しているのは、障がいを持った社員です。障がいの有無にとらわれない適材適所を実践することで、誰もが活躍できる環境を作ることができるはずです。

貴社ならびに舟橋さんの今後の展望をお聞かせください。

当社は研修会社として創業しましたが、今後、会社がどうなっていくかは誰にもわかりません。なぜなら、私たちは絶えず変化しており、常にお客さまの楽しい「今」「未来」をつくるお手伝いがしたいと考えているからです。そのなかで、当社は2003年の事業開始以来、16期連続で120〜130%の増収を続けており、今後もますます貢献できる場面は増えていくと考えています。ただ、私たちが時代を主導するのではなく、時代に合わせて求められるサービスを提供していくことは、これからも変わらないでしょう。

そのためには、時代を先取りして商品やサービスを開発できる力を高めなくてはなりません。そこで急務と考えているのが、IT人材の増員です。しかも、自社でIT人材を育成したいと考えています。なぜなら、テクノロジーそのものよりも、自社の仕事に精通した人のほうが、よりよいシステムを作ることができるからです。

経営についても、リーダーとして「こうしたい」と言うのではなく、社員が主体的に働き続けられるよう、心を尽くしていきたいと思います。お客さまに対しても、社員に対しても、 私は“自分”を中心に考えることはありません。

最後に、人と組織の可能性を開いていきたいと考えている、若い方々にむけてメッセージをお願いします。

人材業界で働いている方々は、時代を見る慧眼があると思います。世の中の産業構造の変化を見ると、人材業界は今後も成長することが明らかだからです。
ただし、人材業界は景気の影響を受けやすい側面があるので、短期的には苦しい場面を迎えることがあるかもしれません。しかし、長期的な視点をもって困難を乗り越えていってほしいと考えています。「人の役に立ちたい」という自らのミッションを忘れないでいれば、必ず活路が見えてきて、ハッピーエンドを迎えることができるはずです。

舟橋 孝之さん(株式会社インソース 代表取締役 執行役員社長)

(2019年7月29日 東京・千代田区のインソース本社にて)

社名株式会社インソース
本社所在地東京都千代田区神田錦町1-19-1 神田橋パークビル 5階
事業内容講師派遣型研修事業/公開講座事業/その他事業
設立2002年11月(事業開始:2003年1月)

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