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HR業界TOPインタビュー「人・組織」ビジネスを牽引する希代の経営者

株式会社リブセンス 代表取締役社長

村上 太一さん

なぜ史上最年少で株式上場を果たせたのか――
HR業界の新しいあたりまえを生み出す覚悟と秘訣

2014/10/14
村上太一さん
「将来、社長になりたい新入社員は1割以下」――2014年6月に発表された産業能率大学の調査結果によると、この春就職した新入社員に「最終的に目標とする役職・地位」をたずねたところ、「社長」を目指すと答えた人はわずか9.0%で、過去最低だった2013年(11.9%)を下回ったことが分かりました。将来の方向性についても、「独立して自分の会社を立ち上げる」“独立志向”は過去最低の5.4%でした。リスクや競争を避け、安定を求める。そうした最近の若者気質はよく指摘されるところですが、株式会社リブセンス代表取締役社長の村上太一さんは違います。サラリーマンの経験はゼロ。子どもの頃から「社長になる」と決め、大学在学中に早くも経営者としてのキャリアをスタートさせました。成功報酬型を中心とする独自の求人サービスを開発し、HR業界に新風を吹き込んだ、弱冠27歳の若き起業家の思いに迫りました。
プロフィール

村上太一(むらかみ・たいち)●1986年東京都生まれ。高校時代から、創業メンバー集めなど起業準備を開始。2005年、早稲田大学政治経済学部入学。「ベンチャー起業家養成基礎講座」を受講し、ビジネスプランコンテストで優勝。2006年2月、大学1年生でリブセンスを設立。2011年12月に東証マザーズ、2012年10月に東証一部へ史上最年少25歳で上場。会社事業が何より好きで、365日仕事を楽しむ。

世の中にインパクトを与えたい――起業はその最高の手段

―― 起業家の方に創業の経緯をうかがうと、もともとは企業に在籍していて、独立・起業するつもりなどなかった、というケースが意外に少なくありませんが、村上社長は正反対。すでに小学生の頃から起業を志していたそうですね。

父方、母方とも祖父が経営者で、身近に具体的なモデルがいたことが大きかったかもしれません。どちらも仕事人間でしたが、イキイキしていたというか、すごく楽しそうに見えたんです。片方の祖父などは、引退して事業から離れたとたんに亡くなってしまい、会社が生きがいだったんだなと、子供心にも思いました。そんなわけで私の場合、ビジネスや会社経営は楽しいものであり、人生の活力になるものというイメージが昔から強かったんです。

株式会社リブセンス 村上 太一さん インタビュー photo

―― 既存の企業に就職するという選択肢は、まったく考えなかったのでしょうか。

思い出す限り、考えたことは一度もありません。とはいえ、単に社長になりたいとか、とにかく事業を起こしたいということではなく、私の根本にあるのは、世の中に何かしらインパクトを与えたいという思いなんです。そのために一番いいのはビジネスだと早くから確信していました。起業や会社経営そのものは、私にとって目的ではありません。あくまでも社会にインパクトを与えるための手段なんです。

―― 早くも高校時代から簿記の資格を取ったり、起業家のイベントに参加したり、実際の起業に向けた準備を着々と進めていたというのがすごいですね。

母の手伝いでよく料理をしていたこともあって、小さい頃から“段取り”は比較的できるタイプでした。料理も一つのプロジェクトですから、たとえばパスタを作るにしても、まずお湯を沸かして、麺をゆでている間に具材を炒めるといった段取りが大切でしょう? 全体を見通し、何が流れのネックになるかを見極めて動く。そういう発想が自然と身についていました。物事を進める際には、そうしないと気が済まない性分なんですよ。テスト前の勉強や、実行委員として運営に携わった高校の文化祭でもそれは同じ。段取りを考え、準備して実行するというプロジェクト的な課題にはたびたびトライしていたので、起業もその延長という感覚でした。

―― 村上社長がリブセンスを立ち上げられたのは、早稲田大学在学中の2006年。大和総研の寄附講座として設けられていた「ベンチャー起業家養成基礎講座」を受講し、ビジネスプラン発表会で優勝したのがきっかけでした。

新聞でたまたま「早稲田大学がベンチャー講座開講」という記事を読み、「これだ!」と思って参加しました。コンテストの優勝者には、大学のインキュベーション施設のオフィスが1年間無料で使えるという特典があり、運よくそれを貸与されたおかげで、起業の第一歩を踏み出すことができたわけです。

ビジネスプランの発表会は講座の終盤に行われたのですが、私の場合、アイデア自体は高校時代から練っていたので、さっそく1回目の授業が終わった段階で、先生に企画書を見せに行きました。こんなプランがあるのですが、どうでしょうかと。正式に発表する前に先生に見てもらって改善点を指摘してもらえば、より良いプレゼンができるし、勝つ確率も上がります。そのように、先に、先に動くのが私のやり方。食事も嫌いなものから先に食べるし(笑)、小学校の夏休みの宿題だって初めの1週間でほとんど終わらせていましたからね。追い込まれて頑張るよりも、自分から物事をどんどん先に進めていきたいほうなんです。

―― ベンチャー講座のコンテストでも、その姿勢が見事に効を奏したわけですね。

ものの完成度というのは、ビジネスプランでも何でも、90%までは比較的順調に進んでいくんです。一番大変なのは残り10%。詰めようと思っても、遅々として詰め切れないのが普通でしょう。だからこそ私は、プロジェクトの準備期間が10あったらなるべく早く、遅くとも前半の5でほぼ完璧というところまで仕上げてしまう。そして残りの5を使って、より完璧になるように徹底して磨き切る、という進め方をします。タイプ的にそうじゃないと落ち着かないんです。


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