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理容師

理容店1軒の年間営業収入は平均757万円
椅子1台あたりの利用客は1日平均5.4人。

かつて町に1軒はあった行きつけの銭湯、書店、映画館……生活の変化で一つ消え、二つ消えという状況ですが、いまだにがんばっているのが理髪店です。男性だけでも老若6200万人の頭を相手にする廃れない商売。でも、やっぱり、変わる客層や流行への対応も迫られて、落語の「無精床」ではとてもやっていけないようで……。(コラムニスト・石田修大)

全国平均のサンパツ代は3620円

最近、久しぶりに大阪・新世界を訪れた。ジャンジャン横丁を通り抜け、ひょいと曲がって驚いた。おなじみの巨大なふぐ提灯にではない。手前のヘアサロンの看板に「白髪染」と並んで「パンチパーマ」とあったのに、ちょっとびっくり。続いて「サンパツ700円」の安値に、さすが大阪と感心した次第。理容店の料金規制が廃止されて以来、東京あたりでも、2000円や1000いくらの店は珍しくなくなったが、3桁は見かけたことがなかった。

東京や大阪など大都市での安値競争は激しいが、それでもまだ全国的にはさほど値崩れは起きていない。全理連の調査によれば、2003年の全国平均技術料金は総合調髪で3620円。この値段はここ5年ほどほぼ変わっていない。確かに、一部低料金の理髪店を除けば、平均的な散髪代はそんなものだろう。

同じ調査によると、大人の総合調髪をメインに子供客や女性の顔そりまでひっくるめて、椅子1台あたりの利用客は1日平均5.4人。その結果、理容店1軒の年間営業収入は平均757万円で、利益は239万円にすぎないという。廃れない仕事とはいっても、一部の店を除いて千客万来とはいかないようだ。

熟練の理容師で22万2000円の月収

そんな理容店が全国に約14万軒あり、そこで働く理容師は25万2000人弱(2003年)。都会の大きな理容店以外では、圧倒的多数が店主と従業員1人の小規模経営であることがわかる。

イメージ

日本人経営で初めての西洋理髪店は、明治2年に小倉虎吉が横浜の山下町148番(現在の中華街)に開店。小倉虎吉の店は大変評判を呼び、各地に「148番」という看板を掲げる店が現れた。

従業員の給与、つまり理容師の平均月給は、見習いの無資格者だと12万9000円程度だが、理容師免許を持っていれば18万8000円、さらに熟練技術者になると22万2000円という。稼ぎは実力に比例する腕次第の世界である。最近は女性理容師も増えているが、女性の月給は男性理容師より2万から6万円は安くなっている。男女間に賃金格差があるのは、伝統的に男性は理容師、女性は美容師という職場だったからだろうか。

とはいえ両方とも、理容師法、美容師法に基づく国家資格になっており、それぞれの資格に性別はない。理容師と美容師はどう違うのか。理容師法第1条の2によれば、理容とは「頭髪の刈込、顔そり等の方法により、容姿を整えること」。対して美容とは「パーマネントウエーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくすること」(美容師法第2条)とある。

「容姿を整える」のと「美しくする」のが、どう違うのかは条文からは読み取れない。ただし、顔そりは理容師だけに認められ、美容師資格ではできないのだそうだ。美容院では、化粧に伴う軽い顔そりは差し支えないという戦後間もない旧厚生省通達を根拠に、顔そりをしているのだとか。

理容師の国家試験合格率は6割以上

国家資格だから、理容師になるには国家試験に合格しなければならない。受験資格は高校卒業後、理容師専門学校(厚労相指定の理容師養成施設)で昼間または夜間課程2年か通信課程3年を修了すること。以前は専門学校卒業後、3年間の実務経験がなければ受けられなかったが、2000年度から実務経験は必要なくなった。理容師試験は筆記と実技に分かれ、筆記試験では関係法規・制度、衛生管理、理容の物理・科学などが課される。年2回行われ、2005年前期の合格率は64.4%だった。

国家試験合格後、厚労省の免許を受けて理容師名簿に登録されれば、理容師として働くことができる。ちなみに2003年度の理容師の新規免許登録件数は3287件、対して同様の試験・登録手続きによる美容師の登録件数は8倍以上の2万7248件となっている。

専門学校を卒業し、合格率6割以上の国家試験に合格すれば理容師になれるが、現場ではまだ一人前扱いはしてもらえない。就職した店で数年間、技術を磨かなければならないのが現実だ。3年以上実務経験を経れば、都道府県指定の講習を受けて、管理理容師の資格をとれる。2人以上理容師のいる店では管理理容師を置くことが義務づけられており、将来の独立のためにも必要な資格である。

ロマンス・カーで理髪店に通った有名作家

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この本の中の話の一つに、あまり容貌に注意していなかった松下氏が、理髪店の店主から「会社を代表するあなたがこんなことでは、会社の商品も売れません」と言われ、それ以来多少容貌に意を用いるようにもなった、というエピソードも出てくる

頭髪のカットや顔そりが理容師の基本とはいえ、それだけでは仕事にならない。眉まで整える最近の若い男性客は、美容室に通うようになっているから、理容室も旧態依然の床屋感覚では置いて行かれる。最新のヘアデザイン研究は当然、スキンケア、フットケアといったサービスも取り入れ、ヘアデザイナー、ヘアアーティストに変身しなければならない。理容師の資格に加え、エステティシャンなどの技術を身につける若い人が増えているのも、そのためだ。

理容と美容の違いは少なくなる一方で、理容店の店構えもどんどんお洒落になっていく。待たずに手早く安上がりな理容店が増えるのは結構なことなのだろうが、なんだか「大量生産」の頭にされるようで落ち着かない店もある。いっとき店主と世間話に興じ、うとうとしながら頭をさっぱりしてもらう、行きつけの気楽な床屋は少なくなる一方のようだ。

作家の村上春樹氏はかつて、「行きつけの床屋は千駄ヶ谷にある。僕は今のところ藤沢に住んでいるので、二カ月に三回の割合で小田急のロマンス・カーに乗って、千駄ヶ谷まで髪を切りに来る」(『村上朝日堂の逆襲』)と書いている。よほど、お気に入りの床屋だったのだろうが、せわしない働き蜂にはロマンス・カーで行きつけの店に通うほどの余裕はあるはずもない。しょうがない、今回も空いている店に飛び込みで、緊張しながら刈ってもらいますか。

(数字や記録などは2005年10月現在のものです)

企画・編集:『日本の人事部』編集部

Webサイト『日本の人事部』の「インタビューコラム」「HRペディア「人事辞典」」「調査レポート」などの記事の企画・編集を手がけるほか、「HRカンファレンス」「HRアカデミー」「HRコンソーシアム」などの講演の企画を担当し、HRのオピニオンリーダーとのネットワークを構築している。

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