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「正社員時代」は2010年までに終焉する!契約・派遣・業務委託の積極活用はどこまで広がるか?

2010年に「正社員」の時代は終焉を迎える──労働市場の大きなパラダイムシフトを予見するリポート「人材マーケット予測2015」を、リクルートワークス研究所が発表しました。正社員が減り、契約社員や派遣社員などの非正社員が増えているという変化の波が多くの企業に押し寄せているのは確かです。けれども、その波とは反対に、正社員を積極採用したり、正社員に準じる資格を契約社員に与えたりする企業も出てきました。「正社員」「非正社員」はこれからどうなるのか。ワークス研究所のリポートと各社の具体策から、企業の人材戦略の行方を探ります。
(取材・執筆=大崎直美/おおさき・なおみ●リクルート勤務を経て、2002年からフリーライター。転職や再就職などをテーマに取材・執筆活動)

契約・派遣などの非正社員を増やした「サービス経済化」「男性・正社員・新卒」中心の会社組織は姿を消していく

2015年になると、全就業者のうち正社員は45.2%と半数を割り込み、契約社員や派遣社員、アルバイト、嘱託、業務委託など非正社員が主役の時代がやってくる──リクルートワークス研究所の「2015年予測」は大胆ですが、労働市場にそのような大きな変化をもたらす要因は何でしょうか(表(1)参照)。同研究所の豊田義博・主任研究員は、「就業形態の多様化から、正社員比率の低下が進む、その要因は『サービス経済化』ですね」と指摘します。

表(1) 就業形態は、劇的にシフトしていく。

リクルートワークス研究所『2015年予測。』p22から転載。

リクルートワークス研究所の豊田義博さんは
「正社員比率の低下の要因は『サービス経済化』です」と指摘する

「企業が正社員を減らして人件費コストを削減しようとしたために、正社員から非正社員へのシフトに拍車がかかったのは確かですが、むしろそれは付随的な要因と言えます。企業が人件費削減を始める前から、日本の経済が第2次産業を主体としたものから第3次産業主体のものへと変わってきました。その変化が、正社員を減らし、非正社員を増やしているいちばんの要因になっていると思います。たとえば、第2次産業の製造業では、いいモノをつくって差別化を図ろうとするだけでは企業は生き残れなくなってきて、在庫を圧縮したり、販売チャネルを戦略化したり、そういったサービス業的な側面にも力を入れなくてはいけない状況になっている。となると、必要なときに必要な社員を確保しなければならず、社員数を柔軟に調整することが大事になってくるわけです」

製造されたモノとは違って「サービス」というのは、「生産」された瞬間に「消費」されるので、「ストック」が利きません。たとえば、ここ数年、導入する企業が増えているコールセンターは、ユーザーからの問い合わせに対して瞬時に応える「サービス」を提供します。1年365日24時間の体制で、ジャストインタイムの「サービス」の需要があるのです。

「そのような需要に対応するためには、朝9時から夜6時まで勤務という正社員だけでは手が足りません。(第3次産業の)流通業などでは昔からパートやアルバイトが活躍してきましたが、それと同じことが今、第2次産業に起こっています。経済全体が『サービス化』へシフトしている、ということです」

また、経済のサービス化が進むほど、プロフェッショナルの人材の需要が高まることになると、豊田さんは言います。2010年には正社員比率が5割を切り、「正社員時代が終焉する」という意味は、正社員が契約社員や業務委託や派遣社員に取って代わられる、という単純なことではないようです(表(2)参照)。

表(2) 人材ニーズの就業形態別シェア変化

出典:「総合的人材ニーズ調査」(平成15年)経済産業省

「正社員時代の終焉とは、『男性・正社員・新卒』が中心だった会社組織が姿を消していくということです。新卒で入社した男性の正社員たちが出世競争で上を目指していくという単一のパラダイムは、なくなりつつあります。実際、いくつかの先駆的な企業では、管理職ではなく専門職として高給を得る人材が出始めていますね。優秀な人材が専門職を志向していくと、その行き着く先はどうなるかというと、短期雇用で企業を渡り歩きながらスキルを売る契約社員や、インディペンデント・コントラクター(IC)のような働き方です。これから非正社員の中でも、契約社員と個人への業務委託、この2つが増えていくと私は思いますね」

会社と非正社員の「WIN-WINの関係」をベースに「キャリアビュー制度」を導入しているリクルート

「男性・正社員・新卒」だけが中心の組織から、プロフェショナルな人材も多く活用する組織へと変えていく。これを企業の人事部が現場の戦略に当てはめるとすれば、どのような具体策が考えられるでしょうか。

たとえば情報サービス大手のリクルートは2000年から、「キャリアビュー制度」を導入しました。それまでも同社は社員と同等の仕事を月給制のアルバイトがしているなど、非正社員を積極的に活用してきましたが、この新しい制度では営業や編集・企画職などのコア業務に3年間の有期契約のプロフェッショナルな非正社員を配置します。契約満了時には独立・転職の支度金として100万円を支給することにもなっていて、従来の非正社員の活用法とは異なる人事制度です。

正社員は人事部から異動や転勤などを命じられますが、リクルートのキャリアビュー職は自分で勤務地や部署、職種の選択ができます。同社の広報資料によると、キャリアビュー制度というのは、「会社と個人のWIN-WINの関係」をベースにしている、とのこと。つまり、非正社員が自己実現していくためのステップとして、就業の体験やスキルの獲得を支援し、その一方でリクルートの事業にも貢献してもらう、というわけです。キャリアビュー職の年俸は360万円から400万円でスタート、成果とともに昇給していきます。リクルート社内での就業体験やスキル獲得もまた報酬だと考える若い世代の人材は多く、契約期間内にできる限りを吸収しようとするキャリアビュー職に正社員が刺激を受けるケースも見られると言います。

しかし、有期雇用の非正社員を活用する人事戦略に、課題がないわけではありません。しばしば指摘されるのは、有期の非正社員は会社組織へのロイヤリティが低いとか、非正社員の持つ知識やノウハウが組織に還元されることが少ない、などということです。いずれも「その通りだ」と断定できませんが、そうした傾向が非正社員にあることは否めないでしょう。

そこで、むしろ正社員を中心に今後の事業を展開していこうとする企業も出てきています。正社員比率がどんどん下がっている状況の中で、あえて正社員回帰を謳うケースです。

事業拡大の局面では才能のある若者を多く確保したい 約2200人の正社員を一気に新卒採用したソフトバンクBB

「Yahoo! BB」を中心にブロードバンド事業を展開しているソフトバンクBBは昨年5月、3000名という大規模な2005年度の新卒採用(一部第二新卒を含む)の計画を発表しました。実際には、日本テレコムやケーブル&ワイヤレスIDC(現:ソフトバンクIDC)買収などによる人員確保に伴い当初計画を修正し、2005年4月に入社した新入社員は2187名でしたが、2004年入社の125名を大幅に上回る今年の採用の狙いについて、同社人事総轄部長の甲田修三さんは次のように語ります。

ソフトバンク人事総括部長の甲田修三さん。
「やる気と能力のある人材をどう集めるかが課題です」と言う

「正社員は『コスト高だ』という見方や、『固定の人件費を抱え込むことになるから、それはリスクがある』という見方もあるでしょう。でも、企業が事業を拡大しようとして、その市場の拡大も見込めるというときに『それを展開していくことのできる人材が足りない』となったら、どうでしょう。Yahoo! BBのADSL回線数は今年6月末現在で約489万に達していて、しかもこれから携帯電話の事業に参入する計画もあります。今、当社は社員を採用して育てておかないと、新しい事業に参入する直前に人材を集めなくてはいけない、そんな状況になりかねません。そうなったら、すごくコストがかかる。いい人材を採用できるかどうか、大きなリスクも抱えることになります」
やる気と能力のある若者をどうやって集めるか――人材獲得競争が企業の将来を決するような今の時代、ソフトバンクBBはいい人材を多く確保しないと事業拡大はおろか自分の会社がもたないという発想なのです。「攻め」に出る局面では、思い切って大規模な正社員の採用を行う。才能を持っている人材の獲得は企業どうしの戦争だ、それくらいの強い意識が今の企業には必要かもしれません。

それともう一つ、ソフトバンクBBの今年の大規模な正社員採用は、同社で昨年2月に起きたユーザー451万人の顧客情報流出事件ともまったく無関係ではないと言います。

「また同じような問題が起きたら当社は営業停止にもなりかねない。どのような原因であろうとも二度と同じような事件を起こしてはいけない。すでに、全社員に対して情報管理を徹底する啓蒙を行ったり、パソコンへのログインを指紋認証システムに買えたり、一般的に厳しいと言われている金融サービスなどに勝ると言われるほどのさまざまな対策を講じていますが、しかしそのような対策を実践する基本は当社の『人』なんです。そのとき、当社に対して高いロイヤリティを持って情報管理ができるかどうか、そこが鍵になると思うのですが、では正社員と非正社員のどちらが当社により高いロイヤリティを持ってくれるでしょうか。やっぱり、正社員のほうだと考えざるを得ません。たとえば、正社員が職場に不満を持っても会社はそれを察知して何とかケアできると思いますが、もし短期雇用の契約社員がそうなったら会社はそれを知らないまま期間満了ということになるかもしれない。そんなロイヤリティの低いままの状態で働いている人が、もうすぐ契約満了というときに会社にとってダメージを与えることもやってしまうかもしれない――というケースが1000人に1人とか、1件でもあったらダメなのです」

ソフトバンクBBでは今年4月までに、大規模な新卒採用のほかに約1500人の正社員を中途採用し、また契約社員や業務委託社員から約300人を正社員に登用した結果、同社の正社員比率は昨年2月の事件当時の約53%から90%にまで高まりました(コールセンター、家電量販店頭などの販売人員は除く)。それらの採用活動と並行して、昨年9月から半年間、全社を対象に人材マネジメントや新人育成に関する研修を徹底的に行ったことで、大きな混乱もなく、新しい正社員を社内に迎えられたと言います。

新卒の正社員の約3割が就職して3年以内に会社を辞めている状況から、正社員と言えども高いロイヤリティは期待できないという声もありますが、この点についても「心配していない」と甲田さんは続けます。「当社の2004年度の離職率は結婚退職も含めて8%でした。非常に低い数値です。当社の明確でシンプルなビジョンとシンプルな戦略などに共鳴してくれる社員が多いからだと思うんですね。今の時代、夢や志を語れる会社は、そんなに多くありません。多少買いかぶりではありますが、当社の仕事は日本を動かすこともできるんだという実感を得られますから、社員のロイヤリティが高くなるのでしょう」

正社員に任せていた業務を派遣社員にお願いしよう…それは人材の「見直し」ではなく「置き換え」に過ぎない

今年7月22日に発行された厚生労働省の『平成17年版「労働経済の分析」』(労働経済白書)では、「短期利益を重視した即戦力志向に変化がなければ、最後には社会全体で人材が枯渇する」と、昨今の企業の採用姿勢に警鐘が鳴らされています。「2010年に正社員時代は終焉する」と予測するリクルートワークス研究所も、「育成を主眼にした人材活用は不可欠」(前出の豊田義博さん)と、短期利益重視の正社員削減には異を唱えます。

「企業が人材の雇用形態の見直しをするなら、同時に業務の見直しもしなければいけません。これは基幹業務、あれは定型業務などというように分類し、どの業務をどの雇用形態の人材に提供するか、人材のポートフォリオを組み替える必要が出てくるはずです。ただ単に正社員に任せていた業務を派遣社員にお願いしようというだけなら、それは人材の『雇用形態の見直し』ではなく『置き換え』に過ぎません。そう言うと大げさなことを考えるかもしれないけれど、一つの業務を見直すことから始めればいいんですよね。たとえば、これは基幹業務ではない、定型業務だからフリーターに任せようと考えるのではなく、学生のインターンの経験の場にしてみようとか、視点を変えれば社内の定型業務が社会的に価値の高いものに変わるようなケースもあると思うんです。

もう一つ、大事なのは、有期雇用の非正社員にどんな仕事の与え方をするか、ということです。非正社員にしてみれば、契約満了後、次の仕事が見つからない、というのは困る。非正社員がキャリアを広げていけるような仕事の与え方をしなくてはいけません。正社員も非正社員も「人材」であり、「人材」とは社会のインフラであり、企業はいい人材を育てていれば、いい人材がめぐってくるという、そんな発想が求められる時代になってきているのです。その前提に立ったうえで、個人は自律してキャリアを開拓し、企業はその機会を提供するというのが、これからのあるべき関係。それがすなわち、『正社員時代の終焉』ということなのです」(豊田さん)

有期雇用を積極活用するリクルート、正社員雇用を重視するソフトバンクBBに代表されるように、各社の施策は異なります。しかし、共通しているのは、「人材の育成」が主眼にあるということ。それを忘れてしまえば、今年の労働白書が言うように「社会全体で人材が枯渇する」ことになりかねないのです。

(取材は2005年6月から7月にかけて行いました)

企画・編集:『日本の人事部』編集部

Webサイト『日本の人事部』の「インタビューコラム」「人事辞典「HRペディア」」「調査レポート」などの記事の企画・編集を手がけるほか、「HRカンファレンス」「HRアカデミー」「HRコンソーシアム」などの講演の企画を担当し、HRのオピニオンリーダーとのネットワークを構築している。

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この記事ジャンル 契約社員

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