コーヒーナップ
コーヒーナップとは?
「コーヒーナップ」とは、カフェイン入りのコーヒーを飲んでから15分程度の短い仮眠(ナップ)をとる昼寝スタイルのこと。脳内にはアデノシンという眠気や疲労感を感じさせる物質があり、カフェインにはアデノシンを抑制する効果があります。カフェインを摂取してから脳に到達するまでの時間はおよそ15分。このタイミングで起きることで、スッキリと目覚めることができます。短い仮眠とコーヒーのダブル効果で、日中の眠気を軽減し、午後もパフォーマンスを落とさずに活動できるとされています。
寝過ぎには要注意
コーヒーナップは日本人の睡眠負債解消の助けとなるか
最近では「睡眠負債」という言葉が話題になるなど、日本人の睡眠不足が注目されています。 2014年のOECD(経済協力開発機構)の調査によると、日本人の平均睡眠時間は7時間43分。世界主要国29ヵ国中、28位という結果でした。アメリカやスペイン、ニュージーランドなどと比較しても1時間程度短く、1位の南アフリカ共和国(9時間22分)と比較すると、1時間30分以上も差が出ています。
長期にわたる慢性的な睡眠不足は免疫力を低下させ、糖尿病や心臓病など、さまざまな健康リスクを高めることが分かっています。また、生産性の高い仕事をする上で、睡眠不足は大敵です。睡眠の専門家である国立精神・神経医療研究センターの三島和夫氏は、睡眠不足を解消するための“効果的な睡眠”は無く、最終的には「寝るしかない」ことを強調しています。しかし、場当たり的な「眠気への対処」はできるとのこと。その対処法の一つとして、コーヒーナップを挙げています。
「カフェインを飲むと、眠れなくなるんでしょ?」と思われがちですが、摂取されたカフェインが、腸で吸収されてから血液に乗って脳まで届くのにかかる時間がおよそ15分~20分。眠りのメカニズムとして、睡眠の前半に深い眠りである「徐波(じょは)睡眠」が現れるのが約20分以降と言われており、30分以上の昼寝では、起きてからかえってボーっとしてしまうことも。昼寝の直前にコーヒーを飲むことによって寝過ぎを防ぎ、ちょうど良いタイミングにスッキリと目覚める。コーヒーナップを効果的な睡眠にするためには、用法・容量を守ることが大切なのです。
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