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“アウェー”で奮闘する日系企業のために
コンサルティングで中国・アジア進出を支援し、成功に導く

マイツグループ代表取締役統括社長

池田博義さん

成長前夜の上海で起業――「人間の生きる原点」を見た

上海への訪問、それが池田代表とマイツにとって最大の転機となったわけですね。

正直、最初は興味がなかったし、行くのも気が進まなかったのですが、到着するやいなや、現地の会計事務所などの視察先を回るまでもなく、自分はここで働くべきだと直感しました。当時はみんながまだ貧しくて、車なんてガタガタ。走るとバンパーは落ちるわ、床の穴から道路は見えるわ、そんな感じでしたよ。でも、その後の成長を予感させるには十分すぎるほど、街全体がエネルギッシュ。「人間の生きる原点はここにある」と、心に強く響いたのです。

そしてもうひとつ、上海が大阪の姉妹都市という縁から、在阪の日本人二世の事業家の方が現地でアパレル工場を起業しようとされていました。その現場を視察できたのが大きかったですね。天命を感じました。企業の持続的成長に対するサポートを生涯のテーマとしてきた自分が、この若い世代の奮闘を手伝わなくてどうするのかと。それに今後は中堅中小企業も中国へ出ていく時代であり、彼らをサポートできるのは我々しかいないという確信もありましたからね。視察の帰りがけには、同行の会計士仲間に「ここで仕事をします」と宣言しました。あとになって分かったことですが、私の父方の祖母が昔、上海に住んでいたらしいのです。ずっと知らされていなくて9年前、母が亡くなる間際に教えてくれました。やっぱり運命というか、導かれたのかもしれませんね。最初に訪れたときから、まったく異国という感じがしなかった。自然と入っていけましたから。

94年に上海事業所を開設し、中国進出企業への支援サービスをスタートしました。当時の中国の状況からして、最初はかなり苦労されたのではないかと思うのですが。

マイツグループ代表取締役統括社長 池田 博義さん Photo

それは大変でしたよ。なにしろ中国は、その2年前に社会主義市場経済へ移行したばかり。まだ信用経済さえ定着していなくて、現金が入ったら売上、出ていったら仕入、そんな稚拙な決算がまかり通っていましたから。日本企業が立ち上げた現地子会社で財務諸表をつくっても、その内容を精査できる人材がいない。親会社もさっぱりわからない。クライアントに対して、会計のイロハから教えなければならない状態でしたし、そもそも弊社が提供するコンサルティングというサービスを中国人に理解してもらうのに、3年はかかりましたね。それでも月次毎の会計監査ときめ細やかな経営サポートは次第に評価を高め、クライアントとの信頼関係を確立する礎となっていったのです。

中国へ進出した日系企業はどういう問題に最もつまずきやすく、御社ではそれをどう支援し解決に導いてきたのでしょう。実例があれば、お聞かせください。

圧倒的に多いのは人にまつわるトラブル、労務問題です。中国では2008年に労働契約法が改正されました。以前は労働仲裁に持ちこむと、訴訟のための預託金が必要だったのですが、この改正で要らなくなったのです。その結果、少しでもモメたら即訴訟という風潮が強まりました。弊社でも辞めた現地の元社員が、ほぼ毎年のように訴訟を起こします。一般的な傾向として、中国の人たちはいったんその会社と縁が切れると、あとの影響などお構いなし。日本的な「立つ鳥跡を濁さず」の美徳は通用しないし、とことん争ってでも、取れるものは取っていこうとする。日本人とはその点、メンタリティーがかなり違うのかもしれません。

しかし中国に出ていく以上、我々は基本的に“アウェー”なんです。日本人の経営幹部にはそのことを肝に銘じてもらい、労務問題に限らず、あらゆるトラブルは根拠法にのっとって解決するように助言しています。中国は「法治国家ではなく人治国家」などといわれますが、たとえば安易に現地有力者のコネを頼ったりしたら、かえって厄介なしがらみに巻き込まれかねません。大切なのは、アウェーだからこそ、堂々と正攻法で事にあたる企業姿勢です。

たしかに日本的な人材マネジメントや労務管理の常識が通じない部分も多そうです。池田代表は中国の人材の可能性についてどう評価していらっしゃいますか。

デキる人は、ずば抜けてデキると思いますよ。能力もそうだし、人間的にもできている。母集団が13憶人もいるわけですから、上位の能力がものすごく高いのは当然です。しかも学校教育の厳しさは日本の比ではありません。教師の評価を生徒とその親が決めるシステムなので、指導に熱が入るのです。小学校4年生にもなると、生徒が帰るのは夜10時くらいでしょう。ただ心配なのは近年、知識やスキル一辺倒で道徳を学ぶ時間がなくなっていることです。だからIQ(知能指数)は高くても、EQ(感情指数)やAQ(逆境指数:精神の強靭さを示す)が弱くなる。日本人であれ、中国人であれ、それらがきちんとそろわないと、ビジネスは成り立ちません。

会社がそこを補うことも、人材育成の一環として必要になってきますね。

弊社には、私が中国人社員を集めて実施する「社長学校」という制度があります。まず経営理念や社是・社訓を復習し、その上で自分たちが何を考え、何に悩んでいるのか率直に意見を聞かせてもらう、そしてそれに私が応えるという仕組みです。そこで彼らによく言うのは、みんなは頭がいいから、社是・社訓の意味も頭では理解しているだろう、でも大切なのはいかに行動に移すかだと。弊社では以前、オフィスを社員全員で掃除していました。でも彼らはエリートだから、職場は清潔なほうがいいと分かっていても、体がなかなか動かない。雑巾をしぼったことさえないのですから。そのうち「大卒の君に雑巾がけをさせるような会社にいても未来はないぞ」と大手監査法人から引き抜きの電話がかかってきて、掃除のために人を雇わなければならなくなりました。

人事制度設計のコンサルティングで顧問先に訪問するのですが、その人事制度の土台となる経営理念や社是・社訓を、中国人の経営陣は誰一人覚えていないということも珍しくありません。たいてい会社の一番目立つところに掲げてあるにもかかわらず、です。毎日見てはいるのに、腹に落ちていない。私は、そういう社内教育の不備や貧しさが、中国における日系企業の弱点だと見ています。その点、韓国企業はすごいですよ。うちの会社はこうだと徹底的にたたきこみますからね。日系企業の場合、日本から工場長や営業部長など現場のリーダーを出向させることが多いので、人と組織をマネジメントするのは難しい。現地の優秀な人材を確保・活用するためにも、今後は組織全体を見るゼネラルマネジャータイプの人材を育てて送り込むべきでしょう。

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