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【ヨミ】ケンコウカイケイ

健康会計

「健康会計」とは、2008年に経済産業省(以下、経産省)が提唱した、企業による健康への取り組みを評価する新しい会計制度の呼称。従業員の健康増進のために企業がどれだけ投資したか、その「費用」と「効果」を定量的に把握、可視化するしくみで、健康投資に対する適切な意思決定を可能にするとともに、健康づくりに積極的な企業姿勢を広くアピールするのがねらいです。世界初の試みといわれ、現在、具体的な制度づくりが進められています。
(2011/9/12掲載)

ケーススタディ

戦略的な「健康投資」の呼び水に
各ステークホルダーにメリット大

健康管理社員の自己責任に委ねるつもりはない」――経産省が健康会計の導入を打ち出したのと同じ08年に、トヨタ自動車は約40億円もの巨費を投じて予防医療のための健康支援施設「ウェルポ」を開設しました。自前の病院を持つ企業は他にもありますが、予防や健診専門の施設を立ち上げた例はありません。当時、巨額な医療費をはじめとする「レガシーコスト(負の遺産)」の増大で破たんに瀕していた米ビッグスリーの窮状が、トヨタ経営陣の念頭にあったことは間違いないでしょう。

もちろんこうした大胆な投資ができる企業は限られていますが、それでも社員の健康を企業にとっての大切な資本ととらえ、「健康支援」への投資を経営戦略人材戦略の中核にきちんと位置づけようとする動きが、広がりはじめています。膨らみ続ける医療費負担の問題に加えて、企業の労働生産性を低下させるメンタルヘルス不調者がますます増えているという背景もあるからです。どんなに優秀な人材がそろっていても、身体的・精神的に不健康な状態では十分な能力を発揮し、利益の獲得に貢献することはできません。従業員の健康増進を後押しする環境づくりは、いまやあらゆる企業に共通する経営課題だといえるでしょう。

それは、働き手に優しい企業であることを社会にアピールするという点でも重要です。経産省の資料によると、健康会計は「企業等がCSR活動の観点から健康資本増進活動の“費用”と“効果”を可視化するための健康情報ツール」と定義されています。つまり、CSR活動の一環として従業員の健康管理に積極的かつ効率的に投資し、効果を上げようとする戦略的な産業保健活動の実施が、健康会計導入の前提となるわけです。同省は優良企業を認定する制度もつくる方針で、健康への取り組みをきちんと評価することによって企業のモチベーションアップにつなげたいとしています。

企業への健康会計の導入によって、各ステークホルダーに期待できる主なメリットは次のとおりです。

【従業員】
生活習慣の改善・健康管理・病気の予防などによる健康増進、業務効率や仕事に対する満足度の向上、個人負担医療費の抑制など

【企 業】
病気欠勤による逸失利益の減少、企業負担の健康保険料や労災による損害賠償額の抑制、企業イメージの向上による営業面や雇用確保の面での好影響など

【投資家】
情報開示によって従業員の健康管理に積極的に取り組んでいる企業か否かを判断でき、企業の成長性の分析や投資に対する合理的な意志決定に役立つ

【社 会】
医療費の上昇を抑制するとともに、労働生産性の向上を通じて経済成長に寄与する

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