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2007年度労働時間総合調査――年間所定労働時間、休日日数など

労務行政研究所で毎年実施している「労働時間・休日・休暇等に関する実態調査」の2007年度の調査結果がまとまりました。本記事では2007年度の年間所定労働時間、休日日数の実態を中心に取り上げました。

年間所定労働時間は1900時間20分、年間休日は120.6日

2007年度の1日当たりの所定労働時間(休憩時間を除く)は平均7時間45分、休日日数は年間120.6日となりました。年間の所定労働時間は1900時間20分で、同一企業における前2006年度の水準(1901時間9分)と比較すると、ほぼ横ばいの状況です。

年間所定労働時間を基に1ヵ月当たり(1/12)および1週当たり(1/52)所定労働時間を単純計算すると、それぞれ158時間22分、36時間33分となります。労基法で定められた上限時間である「週40時間」は、当然クリアしています。

規模別ではややバラツキがあり、産業別では顕著な違いはない

規模別にみると、年間所定労働時間は、1000人以上の大手では1891時間31分であるのに対して、300~999人で1911時間36分、300人未満で1899時間29分となっており、規模間でバラツキがみられます。今回、300~999人で1900時間台と他の規模区分と比べて長くなった要因として、この規模区分には特に商業やサービスなどの非製造業で、2000時間を超える企業が他の規模区分より多かったことが挙げられます。

次に、年間所定休日日数は、1000人以上121.6日、300~999人119.9日、300人未満119.9日と、1000人以上の大手のほうが1000人未満の企業より2日程度多くなっています。

産業別に比較すると、年間所定労働時間では製造業(1902時間50分)と非製造業(1897時間7分)の間に大きな差はみられません。しかし、休日については製造業が3.3日多い状況です。このことから、製造業は1日当たりの所定労働時間を長く設定する代わりに、休日日数を多く取っていることが分かります。

図表1:1日、週間、月間および年間労働時間と年間休日日数
区分 一日当たり所定労働時間(時間:分) 週間労働時間(a)/52(時間:分) 月間労働時間(a)/12(時間:分) 年間所定労働時間(a)(時間:分) 同一企業における06年度労働時間 年間所定休日日数(日)
全産業 7:45 36:33:00 158:22:00 1900:20:00 1901:09:00 120.6
1000人以上 7:44 36:23:00 157:38:00 1891:31:00 1893:21:00 121.6
300~999人 7:46 36:46:00 159:18:00 1911:36:00 1912:07:00 119.9
300人未満 7:44 36:32:00 158:17:00 1899:29:00 1899:11:00 119.9
製造業 7:48 36:36:00 158:34:00 1902:50:00 1903:39:00 122
非製造業 7:41 36:29:00 158:06:00 1897:07:00 1897:55:00 118.7

[注]調査は本社に限定して行った。

1850~1950時間未満の間に過半数が集中

年間所定労働時間の分布状況をみてみると、「1850~1900時間未満」が27.7%で最も多く、「1900~1950時間未満」の24.5%がこれに続きます。よって、1850~1950時間未満に過半数が集中していることとなります。

なお、年間所定労働時間が2000時間を超える企業の割合は9.6%と、1割近くまでに上ります。今回集計した中で2000時間を超える企業が最も多い業種は商業であり、集計社数43社中12社、すなわち4社に1社以上の割合となっています。

次に、1日の所定労働時間の分布状況については、「8時間」が38.3%と最も多く、以下「7時間45分」(20.2%)、「7時間30分」(17.0%)となっています。7時間45分から8時間の間に6割台(3社に2社)が集中しており、7時間台後半から8時間にかけて1日の所定労働時間を設定している企業が多いことが分かります。

図表2:1日の所定労働時間の分布
図表2:1日の所定労働時間の分布

[注]時期によって労働時間が変わる場合、「半期ごと」は長いほうの時間で、「半期以上とそれ以下」の場合は長期のほうの時間で集計した。また、「7時間36分」のような場合は5分刻みでみた短いほうの直近時間帯に含めた。

7割以上が年間所定休日日数120日以上

年間所定休日日数は、「120~124日」が49.3%と約5割を占め、「125日以上」と多いところも25.2%みられます。つまり、7割以上(4社に3社近く)の企業が年間120日以上の休日を確保していることになります。

1年を52週とすると、年間105日以上の休日があれば週休2日を満たすことになります。今回の調査ではこの条件に合う企業が98.6%に上り、週休2日制はほぼ完全に定着していることが分かります。

■図表3:年間所定休日日数の分布
区 分 (社数) % 累積割合
合 計 (282) 100.0 100
100日未満 0.7 0.7
100~104日 0.7 1.4
105~109日 7.4 8.9
110~114日 5.7 14.5
115~119日 11 25.5
120~124日 49.3 74.8
125日以上 25.2 100
最多(日) 131
最少(日) 93
注) 注)1) * ここでは、労務行政研究所が2007年5月11日から7月13日にかけて、全国証券市場の上場企業(新興市場の上場企業も含む)3907社と、上場企業に匹敵する非上場企業(資本金5億円以上かつ従業員500人以上)349社の合計4256社を対象として(回答があったのは291社)をもとに、「日本の人事部」編集部が一部をピックアップし記事を作成しました。調査は「2007年度労働時間総合調査」と題されたもので、詳細は『労政時報 第3711号』(2007年10月12日発行)に掲載されています。2) * 労働時間調査上の留意事項制度と慣行が異なっている場合は「慣行時間」を対象とするなど、実態に即した労働時間の調査となっています。 ◆労政時報の詳細は、こちらをご覧ください→ 「WEB労政時報」体験版
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この記事ジャンル 労働時間

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