パ-ト・アルバイトの正社員登用(転換)で企業を強くする
小野山 哲朗(おのやまてつろう)
正社員登用(転換)実績がある企業は約7割
パート・アルバイトを雇用している企業に、正社員登用(転換)制度があるかを聞いたところ、「制度があり、登用(転換)実績もある」37.2%、「制度はないが、登用(転換)実績はある」31.1%で、約7割の企業に正社員登用(転換)の実績があるという結果になった。「制度はあるが、登用(転換)実績はない」は9.6%、「制度はなく、登用(転換)実績もない」は20.1%だった。
■正社員登用(転換)制度の有無
直近1年間(平成22~23年)の登用(転換)実績は、 「1~5人」60.0%、続いて「0人」24.8%
パート・アルバイトの正社員登用(転換)の実績がある企業に、直近1年間で正社員登用(転換)したパート・アルバイトの人数を聞いた。「1~5人」が最も多く60.0%、次いで「0人」24.8%、「6~10人」7.9%となっている。
■直近1年間における正社員登用(転換)実績
登用(転換)実績のある企業の多くが感じているメリット
パート・アルバイトを雇用している企業に、パート・アルバイトを正社員登用(転換)することにどのようなメリットがあると考えるかを聞いた。全体では、「本人のモチベーションが向上する」が最も多く45.5%になった。
これを、正社員登用(転換)の実績がある企業の回答と、実績がない企業の回答に分け、比較をしたところ、両者には明らかな違いが表れた。例えば、「本人のモチベーションが向上する」は、「実績がある」場合で51.9%、「実績がない」場合で31.6%と、実際に正社員登用(転換)を行っている企業の回答が20.3ポイントも多くなり、実際のメリットとして強く感じている様子がうかがえる。
他の項目も同様である。なお、「特にメリットはない」は、「実績がある」場合で3.2%なのに対し、「実績がない」場合は25.8%と、逆に22.6ポイントも高くなっていた。
■正社員登用(転換)のメリット(実績有無別)〈複数回答〉
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