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ミュージカル俳優

観る天国、やる地獄…華やかな舞台裏の厳しい現実。
1ステージ1万円からのスタートだが、
成功すれば年収数千万円も。

「キャッツ」「オペラ座の怪人」「レ・ミゼラブル」「ライオンキング」etc…。芝居・歌・ダンスが一体となった演劇が、「ミュージカル」だ。アメリカのブロードウェイやイギリスのウェスト・エンドなどが本場だが、日本でも設立90周年を超える宝塚歌劇団や、年間3000回以上の公演を行う劇団四季などの存在もあって、現在ではすっかり定着した感がある。ミュージカル俳優を目指す人も増えているが、その華やかな舞台の裏側には、数多くの厳しい現実が待ち受けている。

下積み時代は忍耐あるのみ

「一人前の役者になるには、最低でも10年はかかります。長い下積み時代に求められるのはやる気と、貧乏にも負けない忍耐力でしょう。演劇に携わる人たちは芝居のことを『観る天国、やる地獄』とよく表現しますが、まさにその通りです」(劇団関係者)

大地真央や市村正親、鹿賀丈史などのように出演作品に恵まれ、その実力とネームバリューで多くの客を動員するミュージカルスターもいる。しかし、一方で出演の機会が限られ、厳しい生活を強いられているミュージカル俳優は少なくない。

特に、新人俳優のギャラは極端に安いという。以前ミュージカルに出演していて、現在はダンス講師として活動しているAさんは、新人時代を回想してこう語る。「初舞台は、10年前。テレビドラマや映画でも活躍しているスター俳優主演の商業演劇でした。1ヵ月の公演で、ギャラは15万円。その前の1ヵ月間の稽古期間中にはギャラは一切出ず、劇場への交通費は自己負担など、決して良い待遇とはいえませんでした。初めて舞台に立てるという喜びはありましたが…」

「ベテラン」と「新人」に大差はない?

俳優がアルバイトをしなくても、最低限の生活ができるシステムを構築しつつある大手劇団もある。しかし、資金力のない中小劇団には困難だ。劇団の場合、ギャラは1ステージごとに支給されるケースが大半だが、やはり稽古期間中には支払われない。稽古の長い公演に出演していると、収入が極端に少なくなってしまうこともある。

中小劇団の場合、新人の1ステージ当たりのギャラは約1万円といったところ。仮に稽古期間が2ヵ月あっても、公演回数が10回であれば10万円のギャラしかもらえず、役者としての収入だけで生活していくことは難しい。また、ベテランでも、ギャラは新人と大きな差はないという。「中小劇団の俳優はたとえ主役級でも、公演がない時にはアルバイトをしなければ生活できないのが実情です」(事情通)

中小の劇団では、俳優にチケット販売のノルマを課するケースが多い。公演のたびに数十枚のチケットが割り当てられ、売れなかった場合には「自腹」ということもある。加えて、ミュージカル俳優は声楽やダンスなどのレッスン代がかかる上に、劇団員費などを支払わなければならない場合も…。しかし、公演の前は稽古のためにアルバイトの時間もままならない。限界を感じて俳優を辞め、就職する道を選ぶ人も少なくないのだ。

イメージ

アメリカ・ニューヨークのブロードウェイは、ミュージカルの本場。タイムズ・スクェアを中心とした狭いエリアに30軒を超える劇場があり、年間1200万人以上の観客が訪れる。

「憧れだけでミュージカル俳優を目指す人は多いですが、それでは成功を期待できません。また、有名になることやお金を稼ぐことが目的ならば、俳優以外の仕事を選んだ方がよいでしょう」(劇団関係者)。演じることが生きがいで、辛くてもやっていける強い意志を持った人だけが、続けていける特殊な世界といっていいだろう。

一方で、ここへきてミュージカル俳優とお金の関係に関して、興味深い事実がある。最近の若いミュージカル俳優は、他のジャンルの俳優と比較すると、裕福な家庭出身の人が増えているというのだ。「ミュージカル俳優には、幼い頃からバレエを習っていたとか、大学で声楽を学んでいたという人が多い。劇団に入るため地方から上京してくる場合にも、最初から高級マンションを借りる人が目立ちます。実家からきちんと仕送りもあるため、その生活ぶりは従来の『劇団員=貧乏』というイメージとはかけ離れている場合もあります」(事情通)

劇団を辞めてから成功した俳優もいるが…

劇団で長年技術を磨いてから退団し、新たな場所で成功した俳優は少なくない。実際、東宝やホリプロなどがプロデュースするミュージカル公演の出演者には、劇団四季や宝塚歌劇団の出身者が多い。「劇団時代は1ステージ数万円のギャラだったのが、外部の公演に出演することで1ステージ数十万円になったというケースもあるようです」(業界筋)。テレビドラマや映画にはほとんど出演せず、ミュージカルを専門に活動しているため一般的な知名度はないが、舞台出演だけで年間数千万円の収入を得ている俳優もいる。

しかし、劇団のなかでトップに立った俳優の誰もが、退団後に成功するとは限らない。安易に劇団を飛び出した結果、舞台から姿を消してしまった俳優も少なくないのだ。「劇団に長年所属してきた俳優は、劇団のやり方に染まっていて、マネジメント面に問題があります。かつての仲間が高いギャラを得て成功しているのを知って、自分も退団しようと計画していても、退団後のマネジメントにまでは考えが及んでいない人が多いようです」(演劇プロデューサー)

大手劇団に所属していれば、ある程度のステージ数が確保され、安定した収入が得られる。リスクがあっても大幅な収入を目指すか、冒険はせずに安定を望むのか…。どちらを選ぶかは人それぞれだが、俳優人生のなかで大きなターニングポイントであることは間違いない。

生活の安定のためにミュージカル俳優へ?

最近では、「生活の安定」のためにミュージカル俳優を目指すという逆転現象も起こっているから興味深い。劇団の新入団者といえば若者をイメージしがちだが、長年オペラや小劇団で活動してきたベテランが、新たに大手ミュージカル劇団の門をたたくケースが増えている。「たとえ実力のあるオペラ歌手でも、クラッシックの世界では極端に出演の機会が少ないのです。しかし、公演回数の多い大手劇団に所属することができれば、出演の機会が増え、舞台の収入だけで家族を養っていくことも可能になります」(事情通)。その劇団独自のルールなどに抵抗さえなければ、これまで苦労してきた俳優にとっては最良の環境となるかもしれない。

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1930~1950年代には、ミュージカル映画が多数製作され、フレッド・アステアや、ジーン・ケリーなどのスター俳優が一世を風靡した。写真は、フレッド・アステア主演の「有頂天時代」(原題:Swing Time、1936年)

しかし、これは本当に実力がある人に限られたことといえるだろう。ミュージカル俳優を取り巻く環境に変化が生じているとはいえ、あくまでも特殊な仕事であることには変わりがない。俳優は、その一生が勉強の連続だ。「ミュージカル俳優を職業にしていく限り、歌やダンスなどのレッスンは欠かせません。ケガや病気にも注意しなければならない。仮に舞台を休むようなことがあれば、代わりの俳優はいくらでも待ち構えています。まさに、弱肉強食の世界なのです」(舞台演出家)

ブロードウェイのスターを目指すダンサーたちを描いたミュージカル「コーラスライン」の終盤には、ミュージカル俳優の生き様を表した印象的な場面がある。オーディションの最後、演出家はダンサーたちに「もし今日で踊れなくなったらどうするか」と問いかける。ダンサーたちにとって、これは酷な質問だ。しかし、彼らはこう答える。「悔やまない。選んだ道がどんなにつらくても、すべてを捨てて生きた日々に悔いはない」と…。確かに、ミュージカルの世界で富や名声を得られるのはごく一部の俳優のみ。だが、舞台の上には、すべてを捨てても夢を追いかけ続ける多くの人たちの姿がある。

企画・編集:『日本の人事部』編集部

Webサイト『日本の人事部』の「インタビューコラム」「HRペディア「人事辞典」」「調査レポート」などの記事の企画・編集を手がけるほか、「HRカンファレンス」「HRアカデミー」「HRコンソーシアム」などの講演の企画を担当し、HRのオピニオンリーダーとのネットワークを構築している。

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