人事白書調査レポート2020 評価賃金
同一労働同一賃金の施行直前、約7割が対応不十分
「完了した」は約3割。7割以上が完了しておらず、進捗状況としては不十分
同一労働同一賃金が適用されると回答した企業に、同一労働同一賃金に関する対応の進捗状況を聞きました。結果を見ると、「完了した」は28.6%と約3割にとどまっています。一方、「ほぼ完了した」は45.1%、「一部完了した」が21.4%となっており、「まったく行っていない」企業も4.9%ありました。程度の差はありますが、合わせて7割以上が完了していないことがわかります。本調査は、適用直前(2020年3月16日~4月10日)に実施しましたが、進捗状況としては不十分と言えます。
「同一労働同一賃金ガイドライン」の閲覧やセミナー受講など、幅広く対応
また、対応策として、具体的に実施したことを聞きました。最も多いのは「厚生労働省が発表している『同一労働同一賃金ガイドライン』の閲覧」で、83.0%を占めました。僅差で「『同一労働同一賃金ガイドライン』以外のものによる情報収集(Web・紙媒体など)」(79.1%)が続き、以下、「同一労働同一賃金に関する民間企業によるコンサルティングやセミナー受講」(50.5%)、「公的機関への相談やセミナー受講」(28.6%)、「キャリアアップ助成金の支給申請」(8.2%)となっています。「特にない」は6.0%と少なく、多くの企業が同一労働同一賃金の適用に向けて、主に情報収集をさまざまな手段で行っていたことがわかります。
本誌ではさらに、対応への課題などを掲載!
実施時期 | 2020年3月16日~4月10日 |
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調査対象 | 『日本の人事部』正会員 |
調査方法 | Webサイト『日本の人事部』にて回答受付 |
回答数 | 4,620社、4,783人(のべ) |
質問数 | 168問 |
質問項目 | 1.戦略人事/2.採用/3.育成/4.評価・賃金/5.ダイバーシティ/6.働き方/7.HRテクノロジー/8.新しい人事課題 |
出典:『日本の人事部 人事白書2020』
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