パート募集 超短時間シフト増加中?
アイデム人と仕事研究所 所長/社会保険労務士 岸川 宏
パートタイマー白書や学生を対象にした就職活動に関する意識調査など、当研究所が独自で行っている調査から見えてくることを考察します。
女性労働者は5年で115万人の増加!?
総務省統計局「労働力調査」によれば、2015年の女性雇用者(役員除く)数は、およそ2,388万人。2010年の2,273万人から115万人、5%の増加となっています。生産年齢人口が縮小して行く中で、女性労働者の雇用は増加し、女性活躍推進が進展しているように見えます。
しかし、増加の要因はパート雇用の増加にあります。正社員雇用はほぼ横ばいで、パート雇用が10%以上の増加と言った状況です。
このような状況を反映して、厚生労働省「雇用形態別常用職業紹介状況」によれば、平成28年9月の正社員の有効求人倍率は0.89倍に留まっているものの、常用的パートタイムは1.47倍と高い水準となっています。パートタイム労働者の採用は非常に難しいと言える状況です。
平均時給は連続3年9ヵ月間上昇中
採用ニーズの高いパートタイマー。各社奪い合いとも言える状況の中、募集条件は変化しているのでしょうか。
下記のグラフは、看護師や薬剤師などの専門職を除いた、パート・アルバイトの募集時平均時給における、対前年同月比の推移です。東日本では45ヵ月間(3年9ヵ月)連続、西日本は13ヵ月連続で前年を上回りつづけています。
※西日本の平成27年7月を除けば、4年以上(49ヵ月)
採用の困難さ、最低賃金の上昇など、賃金面での待遇は右肩上がりの傾向です。
人事の専門メディアやシンクタンクが発表した調査・研究の中から、いま人事として知っておきたい情報をピックアップしました。