パートが辞める本当の理由
岸川 宏(きしかわ ひろし)
退職者の約半数はホントの理由を明かさない
「主人が転勤することになりまして」「母の介護に手がかかるようになりまして」「ゼミが忙しくなりまして」……。パート・アルバイトさんが辞めて行く時の退職理由を、どのようにお聞きになっているでしょうか。自信を持って、退職理由を把握していると言えるでしょうか?
■最も早く辞めてしまった職場を退職した際に本当の退職理由を伝えたか
平成21年パートタイマー白書に、少々衝撃的な(少なくとも私にとっては)調査結果があります。それは、退職する際に「本当の理由を伝えなかった」人は47.9%(※)という結果です。何と退職者の約半数は、本当のことを明かさずに辞めて行くのです。
※今までで最も早く辞めてしまった職場の退職理由について聞いたもの
「パート・アルバイトが定着しない」「すぐに辞めてしまう」。何か対策を立てようにも、本当の理由がわからなければ根本的な解決にはなりません。でも、本当のことを言って辞めていかないのであれば、一体どうやって本当の理由を知ればいいのでしょうか?まずは、なぜ本当の理由を言わずに辞めて行くのかを探ってみましょう。
なぜパート・アルバイトは辞めるのか――ホントの理由は?
平成21年パートタイマー白書では、「辞めた理由」についても聞いています。
・「今までで最も早く(短期間で)辞めてしまった職場の退職理由」⇒第1位「職場の人間関係に問題があったから」26.2%・「今の職場で辞めたいと思ったことがある(57.8%)人の、その理由」⇒第1位「職場の人間関係に問題があったから」35.5%
いずれも辞めた理由、辞めたいと思った理由の最多の回答は「職場の人間関係に問題がある」という結果です。
■最も早く辞めてしまった職場の退職理由(複数回答)
人事の専門メディアやシンクタンクが発表した調査・研究の中から、いま人事として知っておきたい情報をピックアップしました。