新卒内定者が留年したときの対応
内定者が留年したとき、卒業を待って受け入れる際に、資格取得を条件にすることはどうなのでしょうか。
取得できなかった場合は結局内定を取り消すことになるため、内定者にリスクがあることが少々気になっております。
ただ、無条件で受け入れるのにも少々違和感を覚えます。
一般的にどうなのかアドバイスいただけると幸いです。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
投稿日:2026/03/12 09:24 ID:QA-0165571
- tomoki2011さん
- 東京都/情報処理・ソフトウェア(企業規模 101~300人)
本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
対応
卒業や資格合格を条件として内定を発することは一般的です。
普通の大学などであれば、そこまで資格にこだわらない会社もありますので、貴社が卒業を条件とするのであれば、内定通知においてその旨を明確に条件としてうたう必要があります。
条件無しで内定を通知しておきながら、後付けで内定取り消しはできません。
投稿日:2026/03/12 09:46 ID:QA-0165582
相談者より
ご回答ありがとうございました。
投稿日:2026/03/12 09:53 ID:QA-0165585大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご回答申し上げます。
ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
ご相談のケースについては、「卒業(又は資格取得)を入社条件とする形で内定を維持する」対応は一般的な実務であり、適切に条件を明示していれば問題ないとされています。
まず、新卒採用では多くの企業が「○年○月に学校を卒業すること」を入社条件としており、これは法律上も一般的な条件です。したがって、留年が判明した場合に、
「翌年の卒業を前提として入社時期を延期する」
という対応自体は特段問題ありません。
また、資格が業務遂行に必要な場合(例:教員免許、看護師、保育士、建築士など)は、
「資格取得を入社条件とする」
という取り扱いも実務上広く行われています。
ただし、注意すべき点は次の2点です。
(1)条件を明確にしておくこと
口頭ではなく、
「○年○月までに卒業(又は資格取得)することを条件として内定を維持する」
など、書面で合意しておくことが望ましいです。
これにより、後日「内定取消し」と評価されるリスクを下げることができます。
(2)企業側の裁量で一方的に取消す形にしないこと
例えば、
「資格取得ができなかった場合は内定を取り消す」
と一方的に記載するよりも、
「当該条件が満たされない場合は、採用について改めて協議する」
など、一定の柔軟性を持たせた表現にしておくと安全です。
なお、裁判例でも、企業が合理的な条件として卒業を採用要件としている場合は、卒業できなかったことを理由とする採用見送りは一定程度認められるとされています。ただし、内定取消しは解雇に準じて厳しく判断されるため、条件の明確化と事前説明が重要です。
実務上は次の対応がよく採られています。
・入社を翌年に延期(留年対応)
・卒業または資格取得を条件として内定維持
・条件未達の場合は採用見送り又は再選考
まとめますと、
資格取得を入社条件とすること自体は一般的であり問題ありませんが、条件内容を明確にし、書面で合意しておくことが重要です。
そのうえで、条件未達時の対応についても一定の柔軟性を持たせておくと、法的リスクを抑えた運用になります。
以上です。よろしくお願いいたします。
投稿日:2026/03/12 09:40 ID:QA-0165579
相談者より
ご丁寧にありがとうございます。大変参考になりました
投稿日:2026/03/12 09:52 ID:QA-0165584大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
回答いたします
ご質問について、回答いたします。
留年した内定者に対し、卒業までの期間を有意義に過ごしてもらうため資格取得
を条件にすること自体は、教育的観点からも一般的によく見られる対応です。
ただし、取得失敗を即座に内定取消の理由にすると、法的な解釈で合理性を欠く
と判断されるリスクがあります。
期待値を明確にするための目標設定として提示し、万が一取得できなかった場合
は、入社後の研修で補完させるなど柔軟な姿勢を見せるのが現実的です。
無条件での受け入れに違和感があるなら、反省文の提出や定期的な状況報告を
義務付け、社会人としての自覚を促す形での条件付けを検討してみてはいかが
でしょうか。
投稿日:2026/03/12 10:34 ID:QA-0165593
相談者より
ご回答ありがとうございました。大変参考になりました。
例えば、
一旦内定取り消しにして、再選考として資格取得を課し、資格合格の際に再内定とする、
のような考え方もできるでしょうか?
投稿日:2026/03/12 10:46 ID:QA-0165604大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
日本の人事部Q&Aをご利用くださりありがとうございます。
■ご相談への回答
先に回答から申し上げると、資格取得を再度の内定条件とすることについて法的なリスクは概ねありません。ただし留年により内定辞退したことに対するペナルティを目的に、過酷な条件を課すことは信義則や公正選考の原則に反するので注意が必要です。また再度の内定取り消しは、貴社にとっても応募者にとってもネガティブな要素が強いため、どのような資格の取得を条件とするのか、慎重に検討する必要があります。
■参考
(1).留保された解約権の行使(内定取り消し)
今般の内定取り消しは、法的には留保された解約権の行使といいます。当該学生の採用を内定した当時、貴社が知ることができないリスク(留年可能性)が顕在化し、また新卒採用は学校卒業を前提とするのが一般的であることから、貴社が当該学生の留年を理由に採用内定を取り消すことは法的に問題ありません。
(2).採用の自由
いったん採用した人材は容易に解雇できませんが、どのような人材を採用するかは原則として個々の企業の自由です。また労働契約の不履行(留年により労働力を提供できなくなった)があった者について、再度雇用機会を与えることの条件として資格取得を課すことは、よほど過酷な条件でない限り認められるでしょう。
(3).公正な採用選考の原則
採用選考は能力と適性にもとづいて行なわれるべきであり、職務遂行に無関係な資格の有無を基準に選考を行うことは不適切であるとされます。また他の応募者とのバランスを考慮する必要もあり、特定の応募者のみ厳しい条件を付すことは、就職差別や不合理な制限に該当することもあるため注意が必要です。
以上雑駁な回答で恐縮ですがご質問者様のご参考になれば幸いです。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。
投稿日:2026/03/12 14:30 ID:QA-0165638
相談者より
大変参考になりました、ご回答ありがとうございました。
投稿日:2026/03/16 15:30 ID:QA-0165758大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、留年されますと当然ながら当初予定されていた入社日が変更される事になります。
そして、入社日=労働契約の開始日については重要な労働契約の内容になりますので、こうした内容が内定者側の都合で履行出来ず大幅に遅れるとなれば、原則としまして内定取り消しの事由になりうるものといえます。
従いまして、当事案に関しましても、そもそも内定取り消しをされる事自体通常可能といえますし、これを資格取得を要件として内定を継続されるという措置についてはむしろ内定者に配慮されたものといえますので、差し支えはございません。
投稿日:2026/03/13 09:33 ID:QA-0165678
相談者より
大変参考になりました、ご回答ありがとうございました。
投稿日:2026/03/16 15:31 ID:QA-0165759大変参考になった
人事会員からの回答
- みらい・社労士さん
- 大阪府/その他業種
一般論でいえば内定の取消しということになり、取消事由としては採用内定当時知ることができず、また知ることが期待できないような事実であって、これを理由として採用内定を取り消すことが解約権留保の趣旨、目的に照らして客観的に合理的と認められ社会通念上相当として是認することができるものに限られる」というのが裁判所の判断です。
つまり、「採用内定当時知っていれば採用しなかった」と言えるような、重大な事由がなければならないということになり、内定者が留年で卒業できなくなった場合等は、重大な取消事由といえるでしょう。
ただし、内定通知書に取消事由が記載されている、あるいは別途誓約書を取っているかどうかは重要ですが、その際、記載してある内定取消事由に形式的に該当するかというだけでなく、実質的にみて、取消しが有効たり得る事情があるか否かについても検討する余地はあります。
卒業を待って受け入れるのであれば、資格取得(大学卒業資格)を条件にするか否かは、採用側(御社)の判断です。
結局のところは、1年待てるかどうかでしかないでしょう。
投稿日:2026/03/12 10:19 ID:QA-0165590
相談者より
ご回答ありがとうございました。
投稿日:2026/03/12 10:40 ID:QA-0165597大変参考になった
本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
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