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ニュース
人事サービス 雇用・採用
掲載日:2025/02/26

内定者意識調査(入社後の成長編)

25卒の成長意欲 8割が「困難あっても成長したい」と回答

累計13,000社420万人以上の組織開発・人材育成を支援するALL DIFFERENT(オールディファレント)株式会社(所在地:東京都千代田区 代表取締役社長:眞﨑大輔)および「人と組織の未来創り🄬」に関する調査・研究を行うラーニングイノベーション総合研究所は、2024年10月15日~12月9日の期間で、2025年入社予定の内定者414人を対象に「内定者意識調査」を行いました。本レポートでは、25卒内定者が内定期間に抱く気持ちと想定する入社後の困難について調査・分析した結果を公表いたします。

〈背景〉
近年、大手企業を中心に新入社員の初任給引き上げが相次いで実施され、会社の将来を担う若手人材の確保・定着の注目度は増しています。若手社員が長く活躍できる土台を形成するには、企業や上司が入社前の段階から内定者の傾向を知り、適切な受け入れ準備を進めることが重要です。

当社の内定者意識調査(内定期間中の心境編)では、内定者が入社に向けて期待することは「色々なことを学び成長できる」が約7割で最大の割合となりました。また、新入社員意識調査では、社会人としてスキルアップするために今後取り組んでみたいことについて、6割の新入社員が「会社での仕事を通じてスキルアップをはかっていきたい」と回答しており、仕事を通じた成長への関心が高いことが明らかとなっています。そこで今回は、内定者が自身の成長についてどのように考えているか調査した結果を公表します。

調査結果の概要
● 働く理由、「お金を稼ぐため」が1位。次いで「自分自身の成長のため」が54.6%で2位
● 自身の成長、8割以上が「どちらかといえば大変なことがあっても変化・成長していきたい」と回答
● 自身の成長速度、「自分のペース」を求める傾向 「競争環境」より8.5%高い
● 成長のために必要なもの「成功体験」が約8割 「失敗体験」「フィードバック」は6割超
【考察】内定辞退や早期離職を防ぐために企業が取り組むべきこと


調査結果の詳細
1.働く理由、「お金を稼ぐため」が1位。次いで「自分自身の成長のため」が54.6%で2位

まず初めに、2025年度に入社を控える内定者に対し、何のために働きたいか、入社後の働く理由について質問しました。

結果、「お金を稼ぐため」が70.5%で最大の割合となり、「自分自身を成長させるため」が54.6%と半数以上の内定者が回答する結果となりました。次いで、「社会貢献や誰かの役に立つため」が39.9%、「達成感ややりがいを感じるため」が32.9%、「やりたいこと(生きがい)を見つけるため」が30.4%と続きました。

2.自身の成長、8割以上が「どちらかといえば大変なことがあっても変化・成長していきたい」と回答

半数以上の内定者が、働く理由に「自分自身の成長」を選択した結果となりました。ここからは、内定者の成長に対する価値観について、より深く分析していきます。

まず、内定者は自分が成長することに対して、どのように成長していきたいのか、「自分の成長より楽しければよい」を0、「大変なことがあっても変化・成長していきたい」を10とし、0から10の中で当てはまる考えを答えていただきました。

0~4と回答した人を「どちらかといえば自分の成長より楽しければよい」、5を選択した内定者を「楽しさと大変さが同じくらい」、6以上を選択した内定者を「どちらかといえば大変なことがあっても変化・成長していきたい」とカテゴリー分けしました。

結果、「どちらかといえば自分の成長より楽しければよい」と回答した内定者は6.7%、「楽しさと大変さが同じくらい」は8.2%、「どちらかといえば大変なことがあっても変化・成長していきたい」は85.1%となりました。

また、最大のスコア、10(大変なことがあっても変化・成長していきたい)を選択した内定者は23.2%で、約4人に1人がストレッチな環境であっても変化・成長を求めていることが明らかとなりました。

3.自身の成長速度、「自分のペース」を求める傾向 「競争環境」より8.5%高い

次に、自身の成長速度について、「自分のペースで成長していきたい」を0、「競争環境の中で早く成長していきたい」を10とし、0から10の中で当てはまる考えを答えていただきました。

0~4と回答した人を「どちらかといえば自分のペースで成長していきたい」、5を選択した内定者を「自分のペース競争環境での成長が同じくらい」、6以上を選択した内定者を「どちらかといえば競争環境の中で早く成長していきたい」とカテゴリー分けしました。

結果、「どちらかといえば自分のペースで成長していきたい」が46.4%、「自分のペースと競争環境が同じくらい」が15.7%、「どちらかといえば競争環境の中で早く成長していきたい」が37.9%となりました。この結果から、競争環境より自分のペースで成長していきたいという意向を持つ内定者の割合の方が8.5ポイント高いことがわかりましたが、全体的に回答割合は分散する結果となりました。

4.成長のために必要な機会「成功体験」が約8割。「失敗体験」「フィードバック」は6割超

最後に、自身の成長のために、どのような機会が重要だと考えるか質問しました。

結果、「仕事を通じた成功体験」が79.7%でトップとなりました。次いで「仕事を通じた失敗体験」が67.4%、「上司や先輩からの事後のフィードバック」が63.5%となりました。

まとめ

本調査では、これから社会人を迎える内定者が、自分自身の成長に対してどのような価値観を持っているのか探るため実施しました。結果、入社後に働く理由は「お金を稼ぐため」と回答した内定者が7割を超え、次いで「自分自身の成長」が54.6%となりました。このような価値観を持つ内定者に対し、どのように成長していきたいかを深掘りました。

まず、成長意欲に関する質問では、どちらかといえば「成長よりも楽しければよい」という考えよりも、「大変なことがあっても変化・成長していきたい」と考える傾向があることが明らかとなりました。

また、自身の成長速度については、「競争環境の中で早く成長する」より「自分のペースで成長していきたい」の割合が高かったものの、特徴的な傾向は見られず、25卒内定者の求める成長速度を一括りにすることは難しいことがわかりました。

以上のような成長に対する価値観がある25卒内定者は、自身の成長には「成功体験」「失敗体験」「フィードバック」が必要と回答する割合が高く、現場での実体験と先輩からのアドバイスによって成長していきたいと考えている実態が明らかとなりました。

【考察】内定辞退や早期離職を防ぐために企業が取り組むべきこと

■入社後の「現在地を伝えるフィードバック」で成長への期待に応える

調査結果から、内定者の多くが「大変なことがあっても変化・成長していきたい」というマインドを持っていること、そしてその成長に必要な機会としては、仕事の実体験と成長につながるフィードバックを求めていることが明らかになりました。一方で、自身の成長速度については中央に結果が寄っており、内定者によって「競争環境」と「自分のペース」それぞれを重視する価値観があることがわかりました。

企業は、新入社員の入社に向けて、受け入れ体制の再点検・アップデートを行うとよいでしょう。

具体的には、新入社員の目指すべき1年後のゴールや、そのために身に付けさせるべき知識やスキルが、教育方針や個々の課題に合わせアップデートできているかを確認します。仕事の任せ方についても、任せる際に伝えるべき一つひとつの仕事の意義や意図・目的に、既存社員の中で認識のズレがないか、任せた後の伴走体制やフィードバックなどのコミュニケーションの頻度や方法、場の設定が「今年の新入社員にとって」適切かなどを再点検します。

実際に新入社員が入社し、業務をアサインしていく際は、個々に期待や目標、目指してほしい姿などの意図を共有した上で、適切なフィードバックを通して成長をサポートすることが重要です。周りと比べて焦ってしまう新入社員に対しては、期待や目標に対する現在地を伝えることで、目指すべき指標を明確にさせ、自分のペースでの成長と健全な競争環境を実現できるでしょう。

こうした細かな準備やすり合わせは、部署や個人によって大きな差が出ないように、全社で共通の仕組みを作ることも検討するとよいでしょう。また、育成担当者が自身の業務に追われて育成の時間が取れない状況になったり、育成の負担が大きくなりすぎないよう、あらかじめ業務を調整したり、周囲の先輩社員や上司と協力して育成に取り組むことができる仕組みを整えておくことも重要です。

以上のような成長に対する価値観がある25卒内定者は、自身の成長には「成功体験」「失敗体験」「フィードバック」が必要と回答する割合が高く、現場での実体験と先輩からのアドバイスによって成長していきたいと考えている実態が明らかとなりました。

ALL DIFFERENT株式会社
事業開発推進本部 コンテンツマネジメント部 部長
河合 司真子(かわい・しまこ)

<調査概要>

  • 調査対象者
    当社が提供する内定者向け研修の受講者(2025年卒業予定)
  • 調査時期
    2024年10月15日~12月9日
  • 調査方法
    Web・マークシート記入式でのアンケート調査
  • サンプル数
    414人
  • 属性
    (1) 業種
    農業 林業 0人(0.0%)
    漁業 1人(0.2%)
    鉱業 採石業 砂利採取業 1人(0.2%)
    建設業 34人(8.2%)
    製造業 39 人(9.4%)
    電気・ガス・熱供給・水道業 8人(1.9%)
    情報通信業 129人(31.2%)
    運輸業 郵便業 9人(2.2%)
    卸売業 小売業 35人(8.5%)
    金融業 保険業 17人(4.1%)
    不動産業 物品賃貸業 5人(1.2%)
    学術研究 専門・技術サービス業 11人(2.7%)
    宿泊業 飲食サービス業 0人(0.0%)
    生活関連サービス業 娯楽業 7人(1.7%)
    教育 学習支援業 0人(0.0%)
    医療 福祉 3人(0.7%)
    複合サービス事業 3人(0.7%)
    サービス業 他に分類されないもの 30人(7.2%)
    公務 2人(0.5%)
    その他 76人(18.4%)
    わからない 4人(1.0%) (2) 企業規模
    1~50人 41人(9.9%)
    51~100人 81人(19.6%)
    101~300人 199人(48.1%
    301~1,000人 61人(14.7%)
    1,001~5,000人 3人(0.7%)
    5,001人~ 0人(0.0%)
    わからない 29人(7.0%)

*各設問において読み取り時にエラーおよびブランクと判断されたものは、欠損データとして分析の対象外としています
*構成比などの数値は小数点以下第二位を四捨五入しているため、合計値が100%とならない場合がございます
 

◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(ALL DIFFERENT株式会社 /1月31日発表・同社プレスリリースより転載)

この記事ジャンル 新卒採用

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