自由度増すリモートワーク 働き方改善の一手に
働き方改革の一環で、リモートワークを取り入れる企業が増えてきた。鉄道駅の構内に個室型のシェアオフィスが登場するなど、社外で快適に働くための設備も整ってきている。
『日本の人事部 人事白書2018』によると、34.5%の企業が何らかの形でテレワーク・リモートワーク制度を導入している。導入の効果を複数回答で聞いたところ、同制度が「社員のモチベーション向上」(54.2%)、「生産性の向上」(42.9%)に大きく貢献していることが分かった。また、制度導入前に「強く懸念していた」「やや懸念していた」項目の上位は「社内コミュニケーションやマネジメントへの支障」(67.5%)、「時間に対してルーズさが許されるものと勘違いする社員が出てしまうこと」(59.1%)だった。これらの懸念が実際に「大きな問題になった」割合はそれぞれ1.0%、2.5%だった。
堀場製作所は、これまで実施していた在宅勤務制度を拡充した「Good Place勤務制度」を全社に導入。以前は、育児や介護などの事情で出社できない社員が自宅で働くことを想定した制度だったが、目的を生産性向上とワークライフバランスの推進に変更した。制度の利用対象者や場所、日数の制限をほとんどなくしたことで、より多くの社員が柔軟に使えるようになったという。
働く場所を自分で選べることは、出社困難な社員の就労継続を助けることはもちろん、社員のモチベーションにもいい影響を与える。人材不足が続くなか、リモートワーク施策は今後も注目されるだろう。
(『日本の人事部』編集部)