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生産性向上の取り組み事例

生産性向上とは、低い投資で高い成果をあげることを目指す用語です。「生産性」とは成果に対する投資の割合を示すもので、アウトプット(産出・価値・成果など)をインプット(投入資源)で割った比率を指します。低い投資といっても、ある程度の設備投資をすることで効率化が図られ、アウトプットが大きく向上する事例があります。厚生労働省がまとめた生産性向上の事例集では、システムの構築などにより生産性向上を実現したケースが紹介されており、参考になるでしょう。

更新日:2023/01/31

POSシステム導入により生産性向上

従業員3人の接骨院における取り組み事例

従業員3人の接骨院における取り組み事例です。

来院者数の増加を目指すためには、受付・精算などの時間を短縮し、施術受け入れ可能人数の拡大をはかる必要がありました。この課題を解決するため、コンサルタントへ依頼して業務フローを見直し、POSシステムを導入しました。この対策には助成金を活用しています。

結果的に、受付・精算時間は従来の約半分となり、施術時間も約9%短縮することができました。目的としていた来院者数は16%の増加となり、生産性向上に成功しています。

生産・原価管理システム導入により生産性がアップ

従業員数10人の障がい者福祉事業所の事例

従業員数10人の障がい者福祉事業所では、就労継続支援事業におけるさまざまな製品製作にまつわる管理業務が煩雑になっていました。これまではエクセルで管理していましたが、業務効率化を目指し、助成金を活用して精算・原価管理システムを導入しました。

システム導入の結果、原価率管理や生産状況が一元化され、作業時間が75%も短縮しています。生産性が向上した分は、6人の従業員の時間給を30円アップするという形で還元されています。

見積書作成システムの導入により成約率アップ

従業員数6人の葬祭業社事例

従業員数6人の葬祭業社では、これまで見積書を作成する際に、営業が顧客と直接話し合いながらアナログで作っていました。この見積書作成の負担を軽減する対策として、助成金を活用し、ホームページ上で顧客側が自身で見積もりできる仕組みを導入しました。

これにより、業務効率化が実現しただけではなく、顧客が作成した見積書によってスムーズに詳細な商談へと入りやすくなり、成約率も向上しています。

中小企業は国の支援制度も活用しながら早期対策を

生産性向上は、企業が少子高齢化社会を生き抜くための重要課題です。労働力減少によって人材確保が難しくなることも想定すると、限られた人員で成果を上げる方法を考えることは急務です。

生産性向上を着実に実現するには、現状の課題を正確に把握することからスタートする必要があります。個人・組織レベルで行える生産性向上の方法をピックアップし、できることから始めましょう。

厚生労働省では、中小企業や小規模事業者に対して生産性向上の支援をするため「業務改善助成金」の制度を設けています。こうした支援制度を有効に活用しながら、早期に対策を講じていくことが大切です。

「生産性向上」について深く知る記事一覧

企画・編集:『日本の人事部』編集部

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この記事ジャンル 人材マネジメント

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