人事・労務の常識を変えるクラウドサービス「SmartHR」
「自分たちの代表作をつくりたい」という思いが
原動力に
株式会社SmartHR 代表取締役 CEO
宮田昇始さん
課題が多い人事・労務領域はチャンスの宝庫
現在の人事・労務関連業界をどのようにご覧になっていますか。
人事周辺にはもっと効率化できる部分があります。しかし、その課題を解決するサービスを提供するプレーヤーが少ないと感じますね。「SmartHR」の営業状況としては、アポイントからの成約率がほぼ50%と非常に高い数値です。ただ、似たような分野の税務や会計に比べると、ITを導入して効率化しようと考える企業自体がまだまだ少ないのが現状です。人事系業務をシステムやクラウドサービスで行う、という常識が日本社会に根づいてほしい。でもこれは一社だけでは無理です。もっと多くの企業が競合して、業界を盛り上げることで初めて可能になると思います。
競合歓迎ということですが、そこには先行している自信があるということでしょうか。
「SmartHR」の解約率は0.8%です。仮に料金がさらに安い競合が出てきても乗り換えずに使っていこう、と思ってもらえるだけの使い勝手の良さ、製品開発力には自信を持っています。そのため、競合が増えてもむしろありがたいくらい。今流しているテレビコマーシャルも「ジャンル全体の認知度を上げる」というコンセプトで展開しています。
最後に人事・労務業界の若手の皆さんにメッセージをいただけますか。
私たちが「SmartHR」を立ち上げた2015年は、たまたまマイナンバー制度がスタートする年で、多くの企業がシステムの切り替えを考えていました。また、総務省が運営する電子政府のAPIが公開されたのもこの年です。そして、妻の産休手続きを目にできたのも偶然でした。いろんな意味で非常にタイミングが良かったと思います。ただ、いいタイミングでチャンスが転がってきても、それをつかんで反応する瞬発力、そして実際のビジネスにつなげていく握力、開発スキルなどがなければ成功もなかったでしょう。まだまだアナログな部分が多い人事・労務分野には、チャンスはいくらでもあると思います。この分野で仕事をしている人にはぜひ新しい事業やサービスにチャレンジしてほしいですね。
社名 | 株式会社SmartHR / SmartHR, Inc. |
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本社所在地 | 東京都渋谷区千駄ヶ谷3-13-7原宿OMビル 2F |
事業内容 | SmartHR の企画・開発・運営・販売 |
設立 | 2013年1月23日 |
日本を代表するHRソリューション業界の経営者に、企業理念、現在の取り組みや業界で働く後輩へのメッセージについてインタビューしました。