2018卒新卒採用は「早い」「高い」「多い」
アイデム人と仕事研究所 研究員 古橋孝美
「面接選考等開始時期」は、“選考活動解禁前(「2016年7月以前」から「2017年5月」までの合計、以下同)」”が66.5%となっています。前年は56.2%だったので、10.3ポイント増加したことになります。
「内定(内々定を含む)を出し始める時期」は、“選考活動解禁前”を予定している企業は57.6%となりました。前年の39.9%から、17.7ポイントの増加となっています。
前年は、選考活動解禁時期が前々年の8月から6月に繰り上げられた最初の年で、多くの戸惑いの声が聞かれました。その結果、様子見をしたり、思うように採用活動を進められなかった企業もあったようです。そういった企業が、前年の反省を活かし早期から活動を進めているのかもしれません。
何が「高い」?
それは、新卒採用活動にかける費用です。
新卒採用活動の費用(人件費を除く)は、回答が多かった順に「100万円~300万円未満」22.5%、「1,000万円以上」20.1%、「300万円~500万円未満」と「500万円~1,000万円未満」がそれぞれ16.1%となっています。金額帯を聞いているので平均値等は算出できませんが、前年調査と比較すると、「50万円未満」と「50万円~100万円未満」の企業割合が低くなっていました。一方、100万円以上の金額帯を回答した企業の割合は、それぞれ前年調査よりも高くなっています。これらを踏まえると、前年よりも新卒採用活動の費用が増えた企業が多くなっていることが推測できます。
※2018年卒新卒採用活動に関する企業調査(2017年2月1日状況)
調査期間:2017年2月1日~6日
調査対象:2018年卒学生の新卒採用実施企業の新卒採用業務担当者
有効回答:901名
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