シニア人材の活用 鍵は働きやすい環境づくり
長寿化が進み、「人生100年時代」が到来する中で、年を重ねても働き続けたいと考える人が増えている。リクルートジョブズが昨年、55~74歳の男女を対象に実施した調査によると、「何歳まで働きたいか」という質問に対して最も多かった回答は「70~74歳」で、全体の40.2%を占めた。
シニアを活用する、企業の取り組みも活発化している。スギ薬局は、シニア人材が活躍する場を創出する「シニアいきいき倶楽部プロジェクト」の一環として、「シルバーアソシエイツ制度」を、2017年11月に本格スタート。勤務日や時間を自由に決めることができ、疲れたときには勤務の途中でも帰宅していいという、柔軟な働き方を認めることで、シニア人材にも働きやすい環境を実現する。
また、吉野家ホールディングスは牛丼店「吉野家」の店舗設計を見直し、来店客がレジで商品を注文してその場で商品を受け取るセルフ方式を一部店舗で導入。シニア層の店員でも働きやすい店舗の運営を試験的に実施した(日本経済新聞より)。
今後、労働力人口の減少が予測される中で、意欲的なシニア人材の活用は、人材不足解消の鍵となる。シニア人材が働きやすい環境づくりに取り組む企業は、ますます増加するのではないだろうか。
(『日本の人事部』編集部)