シニア人材活用に向け、再就職支援の取り組み進む
高齢化による労働力人口の減少が危惧される中、シニア人材の活用を進める動きが広がりつつある。
厚生労働省は高齢者の再就職支援を担う専門窓口を、2020年をめどに現在の4倍近い300ヵ所に増やす方針。この「生涯現役支援窓口」では、主に65歳以上の高齢者を対象に、求人情報の紹介や履歴書・職務経歴書の書き方、面接の受け方などのサポートしてくれる(日本経済新聞より)。
シニアの就労意欲の高さがうかがえるデータもある。平成26年度 に内閣府が行った「高齢者の日常生活に関する意識調査」によると、「自分が高齢者だと感じるか」という質問に対し、60~64歳の86.4%、65~69歳の71.8%が「いいえ」と回答し、「高齢者だと感じる」との回答が過半数となったのは75~79歳以上だった。「何歳ごろまで仕事をしたいか」という質問に対しては、26.4%が65歳~80歳ごろと回答し、「働けるうちはいつまでも」の回答と併せると過半数に及んだ。
一方、企業側では積極的にシニア人材を採用しようとする動きがまだまだ少ないのが実状だ。政府の支援によってシニア人材の再就職は進むのか、今後の動きが注目される。
『日本の人事部』編集部