サステナビリティ経営
サステナビリティ経営とは?
「サステナビリティ経営」とは、環境・社会・経済の持続可能性に配慮することで、事業の持続可能性向上を図る経営のこと。SDGsへの取り組みが進み、日本政府がカーボンニュートラル宣言をするなど、社会・経済は環境志向へと転換しつつあります。顧客、消費者、従業員など、企業を取り巻くステークホルダーから求められるサステナビリティの水準も上がってきており、長期的な事業の継続を目指す上で、サステナビリティ経営を取り入れる必要性が高まってきています。
サステナビリティ経営を取り入れると
採用や定着にはどう影響する?
サステナビリティ経営とは、どのようなもののことを言うのでしょうか。例えば、二酸化炭素の排出を大幅に抑えた自動車の開発、フェアトレード認証を受けた素材を使用すること、サステナブルをテーマにした新規事業の創出などが挙げられます。
この言葉に並んでよく出てくる言葉に「CSR」があります。CSRは企業の社会的責任と訳されますが、そこで行われる社会貢献活動は、事業と切り離されていることがほとんどでした。サステナビリティ経営では、企業の長期的な生き残りをかけ、事業や経営を通してサステナビリティを実現していく点に違いがあります。
近年、ステークホルダーが企業の良し悪しを判断する基準が変化しています。人や社会・地域・環境に配慮した消費行動である「エシカル消費」への関心が高まり、企業のサステナビリティへの考え方が顧客からの信用や、資金調達のしやすさにも影響を及ぼすようになっているのです。つまり、「良い企業」の基準が、単に利益を上げるだけでなく、いかに環境や社会課題に真摯に向き合っているかに変わりつつあるのです。KPMGの調査によると、日経225構成企業のうち、2020年にサステナビリティ情報を開示している企業は99%にのぼりました。
人材確保においても、社会貢献度の高さは大きく影響します。サステナビリティ経営は、働き方改革やダイバーシティの推進とも密接に関わっており、人を大切にする企業というイメージを採用候補者に与えることができます。また、すでに在籍している従業員の働くモチベーションを高め、離職率の低下や帰属意識の向上へとつなげることもできます。人材確保の観点からも、サステナビリティ経営への取り組みは今後不可欠となっていくでしょう。
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