ツァイガルニク効果
ツァイガルニク効果とは?
「ツァイガルニク効果」とは、達成できた事柄よりも、達成できなかった事柄や中断している事柄のほうをよく覚えている現象のこと。心理学者のクルト・レヴィンとブルーマ・ツァイガルニクによって提唱されました。人は何らかの欲求が未完了の場合は緊張感が持続しやすく、それが達成されることで緊張感が解消するという仮説に基づいた心理学実験で実証されました。現在では、コンテンツ制作や広告などに広く活用されています。
始めたものは終わらせたくなる
ツァイガルニク効果を活用したビジネスハック
私たちはツァイガルニク効果に囲まれて生活しています。例えば、テレビのクイズ番組。正解を示す前に、必ずと言っていいほどCMを挟みます。そのCMがドラマ仕立てになっていて、「続きはWebで」と誘導されることもあります。こうしたクイズ番組やCMは、「途中で終わると気持ち悪い」という人間の傾向を逆手に取ったものです。
チャンネルを変えたいけれどクイズの答えを知りたいのでCM明けまで見続けたり、「続きはWebで」という手法には食傷気味なのにWebサイトを訪れてみたりすることもあるでしょう。そのとき、こうした仕組みを知っていれば、消費者として、仕組まれた欲求にまどわされない行動を取ることができます。
ツァイガルニク効果は、ビジネスシーンに活用することもできます。例えば、営業活動でクライアントにアポイントを取るとき。相手が興味のありそうな話題を持ちかけ、「詳細はうかがったときにお伝えします」としておけば、アポイントを取りやすくなったり、相手がアポイントを気にかけてくれたりするかもしれません。
仕事を先送りする癖がある人は、その日のうちに最初の一歩だけでも着手しておくことがおすすめです。未完了のものに対する緊張感が生まれるため、完了させる可能性が高まります。とはいえ、緊張感や不安感といったネガティブなモチベーションはストレッサーにもなりやすく、健康的で持続可能な方法とは言えないかもしれません。あらゆる仕事に乱用するのではなく、難易度が高いものや、締切が決まっているものを選んで活用するといいでしょう。
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