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僧侶

葬儀で年間300万円、
命日・年忌の法要で750万円の実入り。
本山への上納金など差し引くと
僧侶の給与は500万円程度。

「書き入れ時」とは、帳簿の記入に忙しい、つまり最も利益の上がる時期のことを言います。お盆シーズンが書き入れ時なのが、中元商戦のデパートと法事のお坊さん。「坊主丸儲け」と言われますが、過去帳ならぬ寺の帳簿に、どれほどの金額を書き入れているのでしょうか。(コラムニスト・石田修大)

「お布施」は宗教法人としての収入となる

一休宗純 イメージ

一休宗純(1394年~1481年)は、室町時代の臨済宗大徳寺派の禅僧。天皇をはじめ、民衆からも慕われた。戒律や形式にとらわれず、人間臭さに満ちた生き方は、江戸時代に彼をモデルとする頓智咄(とんちばなし)を生み出すことになった。

今や世界遺産になった坊さんのメッカ? 京都で、かつてタクシーの運転手と雑談したら、坊さん業界の景気のいい話になった。日の高いうちから祇園に送り込んだ、あちこちにお妾さんを囲って走り回っている、などなど。あくまで噂話、誇張もあるのだろうが、「坊さんは儲けている」というのが、世間の印象である。

京都あたりの有名なお寺なら、広大な土地を持ち、観光客・団体客から拝観料という名の入場料も取れ、ときには各地の美術館に寺宝を貸し出す出開帳もできるが、一般のお寺の収入は大部分が葬式や命日、年忌などの法事、彼岸や盂蘭盆の際のお布施になる。だからこそ書き入れ時のお盆には、ヘルメットをかぶってスクーターに乗った坊さんが、汗だくで走り回る季節外れの「師走風景」に出くわすことになる。

お盆を月遅れの8月に行う首都圏の大きな寺では、7月にお盆の終わった東京から応援の坊さんを何人も呼び集めることがあると聞く。寺に集まった応援組は、1日に10軒、20軒の檀家を回らなければならない。渡された地図を頼りに、初めての檀家につくや仏壇にろうそく、線香を灯し、お経を上げ、お茶を一服、お布施を頂戴して、合計20~30分足らずで次の檀家に駆けつける。

そんな書き入れ時の坊さんを見ていると、さぞかし儲かるのではと思いたくなるが、葬式や法事で入ってくるお布施が、そのまま法衣の袖に入るわけではない。お布施は幼稚園や駐車場経営など収益事業からの収入とともに、宗教法人としての寺の法人収入になる。法人は税法上の優遇措置を受けられるが、僧侶には檀家総代らとの話し合いで決められた額が給与として支払われ、確定申告のうえで所得税を支払わねばならない。税法上は坊主丸儲けではないのである。

安定収入を得るためには一定数の檀家が必要

いったい、年間どのくらいの収入になるものか。収入の大部分を檀家からのお布施に頼る、地方の小さな寺を想定したある推計によれば、寺に入るのは葬儀(平均30万円×10回)で300万円、一周忌、三回忌などの年忌法要(5万円×50回)が250万円、命日、彼岸などの法要(1万円×500回)500万円で、年間1050万円。このうち寺の維持費や本山への上納金など必要経費を除き、500万円程度が僧侶の給与に振り向けられる計算という。月収にして40万円強。喜んで頭を丸めるほどの収入でもない。

しかも、これだけの安定収入を得るには、一定数の檀家があり、僧侶が定期的に法事を行えることが前提になる。都会の寺では檀家との関係も希薄になり、お布施の額も抑えられがち。日常的な法要も望めないから、何らかの手を講じなければ寺を維持できない。勢い、数少ない葬儀の際にしっかりいただこうと、葬式のお布施、戒名料が高くなる。

日本消費者協会のアンケート(2003年)によると、葬儀の際、お経料、戒名料など寺に支払う料金は、全国平均で48万6000円。最高は中部B地区(愛知、静岡、岐阜、長野、山梨)の87万5000円、次が関東B(東京、神奈川、埼玉)の64万1000円で、一番低いのは中国地区の24万7000円だった。地域によってずいぶんな開きがあるが、中部B地区が高いのは、冠婚葬祭に費用をかける土地柄のためだろうか。

ちなみに東京都の調査(2002年)では、都民が葬儀にかける平均総費用は345万9000円。内訳は葬儀社(飲食費込み)に176万9000円、香典返しに91万1000円で、お寺関係への支払いは戒名料38万2000円を含む64万3000円だという。坊さんの取り分の6割を戒名料が占めている。

マンション住まいで葬式にだけ駆けつける僧侶も

戒名(法名、法号)というのは出家・受戒の際に与えられる名前で、もともとは生前に与えられるものだった。中世末期から死者にも与えられるようになり、戒名に布施をする習慣が生まれ、やがてランクごとの相場ができあがった。お寺側は「お布施は気持ち次第」と、戒名料という言葉も嫌い、相場を否定するが、宗派や地方によっても異なるものの、ある葬儀社では、信士、信女で10万~20万円、居士、大姉では20万~30万円、院居士、院大姉となると50万~100万円に上がり、院殿居士、院殿大姉は100万円以上としている。

もちろん、坊さんは金儲けのためになるものではない。衆生済度のために是非とも僧侶にという人は、お好みの宗派の門をたたいてみたらいい。得度(出家)や修行も宗派によりさまざまで、通信教育で得度することもできる。検察官上がりの元公取委員長・根来泰周さんは「内面的に充実したい。心の物差しがほしい」と、京都の中央仏教学院で3年間通信教育を受けて得度した後、浄土真宗本願寺派の教師研修所で10日間の泊まり込み修業をして住職の資格を得ている。

親鸞

浄土真宗の開祖、親鸞(1173年~1263年)。20年間を比叡山で過ごした後、念仏を説く法然と出会い、自分の進む道(僧侶にも妻帯を認め、南無阿弥陀仏と唱えるだけで悪人でさえも救われるとする浄土真宗)を発見することになる。

東京都の調査と比べても、このへんが標準的相場と見られるが、故人があの世で幸せに成仏する必要経費と見るか、まったくの無駄と考えるか。最近では俗名で葬式をする人や、自分で戒名をつける人まで現れ、坊さんの収入源はますます先細りのようだ。

ただし、住職の資格を得てもすぐにお寺を切り盛りできるわけではない。そのせいでもなかろうが、自宅を寺院にして活動する坊さんや、マンション住まいで葬儀業者の連絡を待って、葬式にだけ出かけていく坊さんもいるという。いただいたお布施の何割かを葬儀業者にリベートとして渡すというから、これが本当の葬式坊主。こんな坊さんに引導を渡され、いくら立派な戒名をつけても、とても浮かばれそうにない。

(数字や記録などは2005年7月現在のものです)

企画・編集:『日本の人事部』編集部

Webサイト『日本の人事部』の「インタビューコラム」「人事辞典「HRペディア」」「調査レポート」などの記事の企画・編集を手がけるほか、「HRカンファレンス」「HRアカデミー」「HRコンソーシアム」などの講演の企画を担当し、HRのオピニオンリーダーとのネットワークを構築している。

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