人事白書調査レポート2020 評価・賃金
高業績者と低業績者で「賃金格差」があるのは4社に3社
(1)上位役職者と下位役職者
9割が「賃金格差」があると回答。大企業、業績の良い企業で「大きな差がある」が3割超
賃金格差の実態を聞きました。上位役職者と下位役職者において、「大きな差がある」(26.9%)、「ある程度差がある」(63.9%)を合わせた割合は90.8%と、9割が「賃金格差がある」と回答しています。一方、「まったく差がない」(0.8%)、「ほとんど差がない」(8.3%)は合わせて9.1%と、1割以下です。
従業員規模別に見ると、大企業で格差が大きく、「大きな差がある」と回答した割合が1001~5000人は32.6%、5001人以上では33.3%と、3割を超えています。
業績別では、市況よりも良い企業で「大きな差がある」とする割合が多く、31.3%に達しています。一方、市況よりも悪い企業では20.6%となっています。
(2)高スキル保有者と低スキル保有者
7割超が「賃金格差」があると回答。大企業と中小企業、業績の良い企業で「大きな差がある」が2割
次に、高スキル保有者と低スキル保有者との賃金の差を聞いたところ、「大きな差がある」(13.9%)、「ある程度差がある」(58.6%)を合わせた割合は72.5%と、7割が「賃金格差がある」という結果となりました。一方、「まったく差がない」(2.2%)、「ほとんど差がない」(25.3%)は合わせて27.5%となっています。
従業員規模別に見ると、101~5000人規模の企業と比べて、100人以下、5001人以上の企業は賃金格差が大きく、「大きな差がある」と回答した割合は、1~100人の企業で20.0%、また5001人以上の企業で20.8%となっています。
業績別では、市況よりも良い企業で「大きな差がある」とする割合が多く、20.8%となっているのに対し、市況よりも悪い企業では11.8%と、1割にとどまっています。
(3)高業績者と低業績者
4社に3社が「賃金格差」があると回答。大企業、業績の良い企業で「大きな差がある」が2割超
高業績者と低業績者との賃金格差を聞いたところ、「大きな差がある」(16.9%)、「ある程度差がある」(58.3%)を合わせた割合は75.2%で、4社に3社を占めています。一方、「まったく差がない」(3.6%)、「ほとんど差がない」(21.1%)は合わせて24.7%となっています。
従業員規模別に見ると、大企業で格差が大きく、「大きな差がある」と回答した割合が5001人以上の企業では20.8%と、2割を超えています。
業績別では、市況よりも良い企業で「大きな差がある」とする割合が20.8%と多くなっています。一方、市況よりも悪い企業では10.3%と、1割にとどまっています。
実施時期 | 2020年3月16日~4月10日 |
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調査対象 | 『日本の人事部』正会員 |
調査方法 | Webサイト『日本の人事部』にて回答受付 |
回答数 | 4,620社、4,783人(のべ) |
質問数 | 168問 |
質問項目 | 1.戦略人事/2.採用/3.育成/4.評価・賃金/5.ダイバーシティ/6.働き方/7.HRテクノロジー/8.新しい人事課題 |
出典:『日本の人事部 人事白書2020』
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