「自社の人材育成施策で従業員を育成できていない」と感じている企業は5割超
業績の悪い企業では「自社の人材育成施策で従業員を育成できていない」と感じる割合が8割弱に及ぶ
研修を実施している企業の育成担当者に「自社の育成施策によって従業員を育成できているか」を聞いたところ、最も多いのは「あまり感じない」(51.6%)で、過半数を占めた。また、「全く感じない」は14.3%で、二つを合わせると「感じない」割合は65.9%に及ぶ。一方、「感じる」(28.5%)、「強く感じる」(2.1%)を合わせると30.6%。多くの企業で人材育成に手応えを感じられていないことがわかる。
業績別に見ると、市況より悪い企業で「感じない」割合が高く、「あまり感じない」(61.0%)、「全く感じない」(16.9%)を合わせて77.9%となった。
「リーダーシップ研修は行ってない」企業は2割弱
1~100人規模の企業では3割を超える
リーダーシップ研修はどの層を対象に行われているのかを聞いたところ、多かったのは、「管理職候補」(51.8%)と「管理職」(51.2%)で、いずれも半数を超えた。続いて、「次世代リーダー候補」(38.5%)、「管理職以外の中堅社員」(32.5%)「若手社員」(17.8%)、「役員」(12.8%)が続く。一方で「リーダーシップ研修は行っていない」(18.0%)という回答も、2割弱あった。
従業員規模別に見ると、5001人以上はリーダーシップ研修に積極的で、さまざまな階層でリーダーシップ研修を行っていることがわかった。これに対して、1~100人は「リーダーシップ研修は行っていない」が31.3%で全体と比較するとかなり高く、行っている場合も対象が「管理職」(46.9%)と「管理職候補」(43.0%)に集中していることが目立つ。
実施時期 | 2019年3月19日~4月9日 |
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調査対象 | 『日本の人事部』正会員 |
調査方法 | Webサイト『日本の人事部』にて回答受付 |
回答数 | 5,022社、5,273人(のべ) |
質問数 | 146問 |
質問項目 | 1.戦略人事/2.採用/3.育成/4.評価・賃金/5.ダイバーシティ/6.働き方/7.HRテクノロジー/8.組織活性化 |
出典:『日本の人事部 人事白書2019』
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