ライトワークス、多店舗チェーンで働く
スタッフのスキル・就業意識の実態調査を実施
~ スタッフのスキルレベルやそのばらつきが課題、
就業意欲向上のためにもトレーニングの効果的な提供が大きなカギ ~
eラーニングを主軸に企業の人材育成を支援する株式会社ライトワークス(本社:東京都千代田区、代表取締役:江口 夏郎)は、このたび多店舗展開企業の人事責任者、店長、店舗スタッフ(パート・アルバイト等の非正規社員)の3階層を対象に、店長や店舗スタッフが業務を遂行する上でのスキルに関する認識、スキルレベルやそのばらつきに影響を与える要素、就業意識と就業意識に影響を与える要素等に関する調査を実施しました。
調査の結果、多くの多店舗展開企業において、店長や店舗スタッフのスキルレベルやそのばらつきが課題として認識されており、トレーニングを効果的に提供することが就業意欲向上のためにも必要であることが浮き彫りになっています。調査結果については、以下をご参照ください。
<調査結果のポイント>
1.店長や店舗スタッフのスキルレベルとそのばらつきについては、改善がみられるとする人も含めて人事責任者の75%が課題と認識しており、スキルレベルが低下している、スキルのばらつきが拡大しているとする人事責任者のそれぞれ46%、65%が、その要因として社会人としての基礎力不足を指摘。
2.店長の57%、店舗スタッフの50%が、自身は業務遂行に十分なスキルがあるとしているのに対し、店長、店舗スタッフのスキルレベルに何らかの課題があると考えている人事責任者は73%に上るとともに、課題とする領域についても認識の違いが鮮明。
3.トレーニングの実施は、スキルレベル向上、スキルのばらつき縮小の有効な手段であるほか、仕事の満足度向上に繋がっている可能性が高いと推察されるものの、店長、店舗スタッフに対する体系的なトレーニングを実施しているとする人事責任者はそれぞれ6%および5%、店長から指導を受ける機会が頻繁にあるとする店舗スタッフは6%に留まる。
■ 多店舗チェーンで働くスタッフのスキル・就業意識の実態調査 (調査結果のサマリー)
【1】 調査の背景
当社は、多店舗展開企業に対するトレーニング支援サービスを多数展開しているが、近年特に、非正規社員を含めた店舗スタッフに対するトレーニングや能力開発の支援の機会が増加している。当社では、当社の顧客へのヒアリング等から、その背景として、多くの多店舗展開企業において市場の競争激化によりきめ細かな接客サービスが必要となっている中で、店舗スタッフのスキルレベルやそのばらつき、就業意識に変化がみられ、経営上の課題に繋がっていると推察しているところである。
このような状況を踏まえ、これら推察される状況をさらに明らかにするとともに、多店舗展開企業における店舗人材に対するマネジメント上の課題を探るべく本調査を実施することとした。
【2】 調査概要
本調査では、多店舗展開企業における(1)人事責任者(担当者や店舗統括の責任者を一部含む)、(2)店長、(3)パート・アルバイト等非正規社員の店舗スタッフの3階層を対象に、業務を遂行する上でのスキルに関する認識の現状、スキルレベルやそのばらつきに影響を与える要素、就業意識と就業意識に影響を与える要素等を中心に調査を実施した。調査要領、回答者属性は以下の通りである。
調査対象者 : 株式会社マクロミルが提供する登録モニターのうち、百貨店、
スーパー・コンビニエンスストア、小売、不動産、飲食店、
旅行、宿泊所・ホテル、理容・美容、娯楽の業種に属する者
調査方法 : 非公開型インターネットアンケート
調査期間 : 2011年4月20日~4月22日
有効回答者数 : 人事責任者:103名、店長:124名、店舗スタッフ:515名
回答者の属性については、こちらのページのPDF 2枚目をご覧ください。
【3】 調査結果のサマリー
(1) スキルレベルとスキルのばらつきに関する認識
店長や店舗スタッフのスキルレベルとそのばらつきについては、改善がみられるとする人も含め多くの人事責任者が、課題があり業績低下等の影響を及ぼしていると認識しており、その要因として入社時点での社会人としての基礎力不足を指摘。
● 人事責任者の73%が自社の店長、店舗スタッフのスキルレベルに課題があると感じており(PDF 図I)、過去数年スキルレベルが改善しているとする人事責任者であってもその75%が依然として課題があると回答。
● 店長の90%が店舗スタッフのスキルに何らかの課題があると回答。
● 店長や店舗スタッフのスキルレベルが低下している、スキルのばらつきが拡大しているとする人事責任者のそれぞれ46%、65%がその要因として入社時点での社会人としての基礎力不足を挙げる。
● 店舗スタッフのスキルレベルが低下しているとする店長の64%がその要因として入社時点での社会人としての基礎力不足を挙げる(PDF 図II)。
(2) スキルレベルの認識についての階層間のギャップ
人事責任者、店長、店舗スタッフの間で、業務遂行に必要なスキルの充足度合い、課題とする領域について認識の違いが鮮明。
● 店長の57%、店舗スタッフの50%が自身は業務遂行に十分なスキルがあると回答しているのに対し、店長、店舗スタッフのスキルレベルに課題があると感じている人事責任者は73%に上る。
● 人事責任者、店長、店舗スタッフの間で、店長、店舗スタッフの不足スキルの領域に関する認識に大きなギャップ(PDF 図IIIおよびIV)。
(3) スキルや就業意識とトレーニングとの関係
OJTを含めたトレーニングの実施はスキルレベル向上、スキルのばらつき縮小の有効な手段である他、仕事の満足度向上に繋がっている可能性が高いと推察されるものの、店長や店舗スタッフに対する体系的なトレーニングの実施、店長から指導を受ける機会が頻繁にあるとする店舗スタッフはいずれもごく一部に留まる。
● 店長、店舗スタッフのスキルレベルが向上していると感じている人事責任者
の83%が、トレーニングを実施していると回答しているのに対し(PDF 図V)、スキルレベルが変わらないもしくは低下していると感じている人事責任者のうち、トレーニングを実施していると回答しているのは51%に留まる。
● 人事責任者の多くが、OJTを含めたトレーニング機会を増やすことが店長および店舗スタッフのスキルレベルの向上、スキルのばらつきの縮小に大きく役立っていると回答。
● 店長、店舗スタッフの就業意欲が向上していると回答した人事責任者の50%、店舗スタッフの就業意欲が向上していると回答した店長の74%が、その要因として会社の理念やビジョン、目標を浸透させたことを挙げる。
● 業務遂行に十分なスキルを保有していると感じており、かつ仕事に満足していると回答した店長は46%、店舗スタッフは56%いるのに対し、十分なスキルを保有していないと感じていながら仕事に満足していると回答した店長は19%、店舗スタッフは41%に留まる(PDF 図VI)。
● 店長、店舗スタッフに対する体系的なトレーニングを実施しているとする人事責任者はそれぞれ6%および5%に留まる。
●店長の63%が、多忙のためスタッフへの指導の時間がとれないとしており、仕事の指導を受ける機会が頻繁にあると回答した店舗スタッフは6%に留まり、46%は指導を受ける機会がまったく、あるいはほとんどないと回答。
● 店長や他のスタッフから、仕事内容について指導を受ける機会が頻繁にある、あるいは時折あると回答した店舗スタッフのそれぞれ67%、57%が仕事に満足していると回答しているのに対し、指導を受ける機会がほとんど、あるいはまったくないと回答した店舗スタッフで仕事に満足していると回答したスタッフはそれぞれ42%、27%に留まる。
【4】 その他の調査項目
● 店長や店舗スタッフへの外国人の採用状況と日本人との比較
● 仕事や悩み等について他店のスタッフとの情報交換の実態(頻度、内容)
● 非正規社員の正社員志向とその理由 等
◆ 本リリースの詳細はこちらのページをご覧下さい(PDF)。
株式会社ライトワークス http://www.light-works.co.jp/index.html /5月31日発表・同社プレスリリースより転載