2024年卒大学生 活動実態調査(5月)
AI技術など新しいテクノロジーが、就職観や志望先選択に影響した学生は15.3%。AIチャットサービス(ChatGPT等)の利用経験がある学生は約4割。就活での利用経験は18.4%
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、2024年卒業予定の全国の大学生、大学院生を対象に実施した、「マイナビ 2024年卒大学生 活動実態調査(5月)」の結果を発表しました。
《TOPICS》
- 2024年卒業予定の大学生・大学院生の内々定率は70.2%で、前年比4.7pt増加
- AI技術などの登場が、就職観や志望先に影響した学生は15.3%。「AIではできない、対人ならではの仕事をしたい」や「企業を選ぶ際にITの活用やDX化に対応しているか意識した」などの意見も
- 生成系AIによるチャットサービスを利用した経験がある学生は約4割。就職活動で利用した経験がある学生は18.4%
- 生成系AIによるチャットサービスを就職活動において「使いたい」学生は34.8%、「使いたいと思わない」学生は37.8%と意見が分かれる結果に
【調査概要】
2024年卒業予定の大学生・大学院生の5月末時点での内々定率は前年比4.7pt増の70.2%で、平均内々定保有社数は前年比0.1社増の2.2社だった。4月同様、内々定率・平均内々定保有社数ともに高い水準で推移している。
先進的なAI技術などの新しいテクノロジーの登場によって、就職観や志望業種・志望職種・志望企業などの選択に影響があったか聞いたところ、最多は「影響を受けたことはない」の43.6%で、「影響を受けたことがある」は15.3%となった。影響を受けたと答えた学生からは「企業を選ぶ際にITの活用やDX化に対応しているか意識していた」や「AIではできない、対人ならではの仕事をしたいと考えるようになった」など、企業がテクノロジーの導入に積極的か、自分のしたい仕事がAIに置き換えられないかに焦点を当てた声も見られた。
「ChatGPT」などの生成系AIによるチャットサービスの利用経験で、最も多かったのは「使ったことはないがサービスのことは知っている」で48.2%、利用経験がある学生は39.2%で、就職活動で使ったことがある学生は18.4%だった。一部の学生の間ではAIチャットサービスの利用が広がっているようだ。
生成系AIによるチャットサービス(ChatGPT等)を就職活動で活用することについて「使いたい」は34.8%、「使いたいと思わない」は37.8%と同程度であり、学生の間でも考えにばらつきがあるようだ。「使いたい」という学生からは「文章の推敲や拡大(400文字から600文字にするなど)など、就職活動の補助的なものとして使いたい」、「面接で聞かれそうな設問を想定させている。自分では思いつかない角度からの質問は実際の面接でも役立った」のような活用例が挙がった。一方「使ってみたいと思わない」という学生からは「人と話すことで心が整理されたり癒されたりすることもある」や「自分らしさが表現できず、他の就活生との差別化ができない」のような懸念の声が寄せられた。
【調査担当者コメント】
就職活動における生成系AIによるチャットサービスの利用については、実際に利用したことがある学生は18.4%で、利用したいと考えている学生が3割程度となりましたが、「使いたいと思わない」あるいは「わからない」という学生も同程度おり、学生の中でも意見が分かれているようです。学生の利用用途の中には、不正確な情報が含まれている可能性や個人情報漏洩の可能性などの注意が必要なものもありましたが、AIの得意・不得意を理解しあくまで補助的な用途で活用したい人が多いこともわかりました。利用に際してはAIの特性を理解しツールとしてうまく活用するためのリテラシーが重要だと考えられます。
【調査概要】「マイナビ 2024年卒大学生 活動実態調査(5月)」
○調査期間/2023年5月25日(木)~5月31日(水)
○調査方法/マイナビ2024の会員に対するWEBアンケート
○調査対象/2024年3月卒業見込みの全国の大学生、大学院生
○調査機関/自社調べ
○有効回答数/5,062名(文系男子1,038名 文系女子2,071名 理系男子1,009名 理系女子944名)
※調査結果は、端数四捨五入の都合により合計が100%にならない場合があります。
◆本調査の詳細は、こちらをご覧ください。
(株式会社マイナビ/ 6月7日発表・同社プレスリリースより転載)