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ニュース
人事サービス 人事労務・管理
掲載日:2025/03/14

「転勤(単身赴任)」実態調査

4割以上が転勤をきっかけに退職を考えたことがある。
ー『ミドルの転職』ユーザーアンケートー


エン・ジャパン株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:鈴木孝二)が運営するミドル世代のための転職サイト『ミドルの転職』上で、サイトを利用している35歳以上のユーザーを対象に「転勤(単身赴任)」についてアンケートを行ない、2,018名から回答を得ました。以下、概要をご報告します。

結果 概要
★ 約半数が転勤をしたことが「ある」と回答し、うち単身赴任の割合は67%。4割以上が転勤をきっかけに退職を考えたことがあるという結果に。
★ 転勤先のエリア、海外は中国、国内は東京都が最多。
★ 転勤を経験して良かったことは「知らない土地・環境を知る機会になった」、良くなかったことは「単身赴任で家族と離れ離れになった」がそれぞれ最多。
★ 今後、転勤の辞令が出た場合、半数以上が承諾すると回答。


調査結果 詳細
1:約半数が転勤をしたことが「ある」と回答し、うち単身赴任の割合は67%。4割以上が転勤をきっかけに退職を考えたことがあるという結果に。
「これまでに“転勤”をしたことはありますか?」と伺うと約半数の49%が「ある」と回答。業種別では「メーカー」「金融」(同率60%)が最多でした。

続けて、転勤をしたことがある方に、「転勤の際は単身赴任をしましたか?ご家族揃って転居しましたか?」と伺うと、約3人に2人(67%)が「単身赴任をした」と回答しました。

また、転勤をしたことがある方に、「転職をきっかけに退職を考えたことはありますか?」と質問すると、42%が「ある」(ある:34%、実際に退職した:8%)と回答しました。退職を考えた際の具体的なエピソードも紹介します。

Q. 転勤をきっかけに転職を考えた際の具体的なエピソードを教えてください。
▼「実際に退職した」と回答した方のエピソード

・転勤の辞令が出たが、新たな土地に新居を構えたり、人間関係が変わってしまうのであれば、転職をして家族への負担を最小限にしたほうが良いと思い、転職した。(30代男性)
・単身で関東から関西に転勤し、3年ほど勤めたが関東に戻る話が出てこず、退職した。(40代男性)
・東京から単身で沖縄へ転勤後、家族の入院などもあり東京へ戻る希望を出したが受理されず、退職した。(50代女性)

▼退職を考えたことが「ある」と回答した方
・家と職場の往復だけの日々でリフレッシュできなかった。(30代男性)
・東京都内に新居を購入した後、福岡への転勤辞令が出た。当時子供もまだ3歳と小さかったため、辞めようと考えたが、上司に転勤の期間を2年限定で交渉し、単身赴任。結果2年半で東京に戻れたので良かった。(40代男性)
・両親の介護が必要だったため、実家から離れることができなかった。(50代女性)

▼退職を考えたことが「ない」と回答した方
・県内での転勤で引越しなどは行なったが、車で2時間以内の距離のため、週末は自宅に帰っていた。(30代女性)
・転勤は自己成長のための前向きな機会と捉えているため、退職は検討しなかった。また、会社からのサポートにより、新しい環境への移行がスムーズに進み、業務にも私生活にも影響が少なかった。(40代女性)
・転勤はキャリステップの一つとして家族も納得し、協力してくれた。(50代男性)

2:転勤先のエリア、海外は中国、国内は東京都が最多。
転勤をしたことがある方に、転勤していた(している)期間を伺うと、57%が1年~5年程度(1年~3年程度:34%、3年~5年程度:23%)でした。続けて、転勤回数についても伺うと、3回以下は30代が最も多く、4回以上は年代が上がるごとに割合が高まる結果となりました。

また、転勤をしていた(している)場所についても伺うと、海外は中国(15%)、国内は東京都(19%)が最多でした。転勤先のエリアトップ5と転勤して良かった場所のエピソードも紹介します

Q. 転勤して良かった場所はどこですか?
▼転勤して良かった「海外」のエピソード
・オーストリアは子どもの教育環境も良く、治安が良かった。(30代女性)
・スペインは気候、食べ物、人の温かさなどいずれも快適で住みやすい国。仕事や人生観が変わった。子供にこんな大人になって欲しいと思える人が多く、子育ての環境としてもいいと思った。(40代男性)
・上海は日本人も多く、食材含め日本人が暮らすための必需品が揃いやすい環境にあった。また他の企業からの日本人転勤者も多かったため人脈も広がった。(50代男性)

▼転勤して良かった「国内」のエピソード
・熊本県は人が温かく、食べ物も美味しくて自分にとても合っている風土だった。(30代男性)
・群馬県は自然が近く、小さい子供と遊ぶ場所がたくさんあり、子育てしやすい環境だった。(40代男性)
・滋賀県は観光地が多く、大阪や京都の都心部へのアクセスも良くて住みやすかった。(50代女性)

3:転勤を経験して良かったことは「知らない土地・環境を知る機会になった」、良くなかったことは「単身赴任で家族と離れ離れになった」がそれぞれ最多。
転勤をしたことがある方に、転勤を経験して良かったことを伺うと、最多は「知らない土地・環境を知る機会になった」(69%)でした。続けて、良くなかったことについても伺うと、「単身赴任で家族と離れ離れになった」(35%)が最多でした。年代別に見ると「退職のきっかけになった(退職した)」は世代間での乖離が最も大きく、若い年代ほど転勤への抵抗が大きいことが伺えます(30代:31%、40代:20%、50代以上:16%)。転勤を経験して良かったこと、良くなかったことの具体的なエピソードも紹介します。

Q. 転勤を経験して良かったエピソードを教えてください。
▼「知らない土地・環境を知る機会になった」と回答した方のエピソード
・知らない場所に住む中で色々なことを調べるため、仕事もプライベートも自分の知識の引き出しが増えたと感じる。(30代男性)
・新しい地域への転勤は、その土地の文化や生活様式を知る機会となり、刺激を受けました。転勤の経験で、文化的な視野が広がり、新しい環境への適応力も向上したと思う。(40代女性)
・責任者として赴任したため、経営者として必要なことを、全て学べた。特に土地柄に由来する文化の違いを受け入れた上で会社のことを考える時間はその後のキャリアに役立った。(50代男性)

▼「仕事の人的ネットワークが広がった」と回答した方のエピソード
・転勤で責任者として着任し、新たにできた部下の成長に貢献したいという気持ちが芽生えた。(30代男性)
・違う土地の方は全く違う感覚を持っており、とても刺激になった。札幌の友人が増えたことが一番の財産だと思っている。(40代男性)
・本社へ異動した事で業務範囲が広がり、違う考え方を持つ方との交流も増え、心が豊かになった。(50代女性)

Q. 転勤を経験して良くなかったエピソードを教えてください。
▼「単身赴任で家族と離れ離れになった」と回答した方のエピソード
・家族と過ごす時間が大幅に減少し、家庭関係が悪化した。出張所は会社で初の試みだったため、相談相手がおらず孤独を感じた。プライベートを大変犠牲にした。(30代男性)
・家族と離れて暮らしたのは半年程度が2回あるが、家族の大切さが身に染みた。日本に帰国するのは基本的に年に一度のため、両親に何かあった時にすぐに動けず、介護が必要になった際は、兄弟や施設に頼らざるを得ないため迷惑をかけた。(40代男性)
・姪や甥の成長を間近で見れなかった。また、妹に親の介護に頼むことになってしまった。(50代女性)

4:今後、転勤の辞令が出た場合、半数以上が承諾すると回答。
「今後、転勤の辞令が出た場合はどのように対応しますか?」と伺うと、家族で赴任する場合と単身で赴任する場合、いずれも半数以上(家族で赴任する場合:51%、単身で赴任する場合:65%)が承諾する(承諾する/条件付きで承諾する)と回答しました。それぞれ回答した理由についても紹介します。

Q. 今後、転勤の辞令が出た場合の対応について選択した理由を教えてください。
▼「承諾する」「条件付きで承諾する」と回答した方の理由
・その会社で働いて貢献できるのであれば、場所は関係ないと考えるため。また、条件次第ではキャリアアップや年収アップにつながる可能性があるため。(30代男性)
・海外赴任であれば前向きに検討するが、国内の異動は断る予定。(40代女性)
・持ち家のため、家族同伴はできない。単身であれば、条件次第で考える。(50代男性)

▼「条件に関係なく拒否する」と回答した方の理由
・家族が第一で子供の成長を見守りたいため。(30代男性)
・直近の海外赴任で家族を振り回してしまったため。(40代男性)
・知らない土地で勤務することに抵抗がある。また、高齢の両親もいるため実家の近くで勤務したい。(50代女性)

▼「退職を検討する」と回答した方の理由
・知らない土地で知人のいない環境で一から関係を築くことに、非常に高いハードルを感じるため。(30代女性)
・転勤して家族と離れるくらいなら仕事を新たに探すほうがいい。(40代男性)
・ 50歳を超えてからの転勤は心身ともに大きな負担がかかるから。(50代男性)

【調査概要】
■調査方法:インターネットによるアンケート
■調査対象:『ミドルの転職』を利用する35歳以上のユーザー
■調査期間:2024年11月14日~2025年1月9日
■有効回答数:2,018名
 

◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(エン・ジャパン株式会社 /3月5日発表・同社プレスリリースより転載)

この記事ジャンル 雇用管理

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