2023年 リモートマネジメント実態調査
キャリアや就職・転職に特化した匿名相談サービス「JobQ」を展開する株式会社ライボ(本社:東京都渋谷区 代表取締役:小谷匠 以下「ライボ」)の調査機関『Job総研』は、874人の社会人男女を対象に「2023年 リモートマネジメント実態調査」を実施しました。同調査は現在のテレワークの頻度と昨年同月比の増減や、テレワークでの上司への印象やマネジメントの課題と内容、またテレワーク中のサボり経験の有無とその内容及び、マネジメント側の対応などについて調査しました。
【リモートマネジメントの実態】
新型コロナ感染拡大によって多くの企業で導入されたテレワークにより、働き方の多様性が進みましたが、一方で業務上目の届かない範囲が多くなり、出社時とは違ったコミュニケーションの課題が顕著になっています。マネジメントする側とされる側双方でテレワークでの課題にはどのような違いがあるのでしょうか。また具体的にはどのような課題に対してどう対応しているのでしょうか。
Job総研では874人の社会人男女を対象に、現在のテレワークの頻度と昨年同月比の増減や、テレワークでの上司への印象やマネジメントの課題と内容、またテレワーク中のサボり経験有無とその内容及び、マネジメント側の対応などについて調査した「2023年 リモートマネジメント実態調査」を実施しました。
【TOPICS】
- 全体の58.4%が現在フルリモートを含め、週3日以上テレワークをしている。61.3%が昨年比で増
- 全体の63.0%が「テレワークの方が働きやすい」と回答し84.5%がテレワークに「満足」と回答
- テレワークの課題にコミュニケーションが45.0%で最多。上司との「コミュニケーション不足」顕著
- マネジメントする側の69.3%が「テレワークでのマネジメントに課題」を感じていると回答
- 全体の65.4%がテレワークで「サボり経験あり」と回答。マネジメントする側は86.7%が「黙認」
【テレワークの増減と頻度】
現在テレワークを実施している543人に昨年同月と比較したテレワークの増減を聞くと、「とても増加した」18.0%、「増加した」14.2%、「少し増加した」29.1%を合算した61.3%が“増加した派”の回答をしました。“減少した派”の回答は38.7%で、内訳は「とても減少した」6.6%、「減少した」7.2%、「少し減少した」24.9%でした。また現状のテレワークの頻度を聞くと、「フルリモート」23.4%、「週に4日以上」16.4%、「週に3~4日」18.6%、「週に1~2日」23.6%、「月に数回」12.0%、「半年~1年に数回」6.0%で、フルリモートを含めて58.4%が週に3日以上テレワークを実施している結果になりました。
【働きやすさと満足度】
全体の874人に出社とテレワークどちらが働きやすいかについて聞くと、「断然テレワーク」34.1%、「どちらかといえばテレワーク」28.9%を合算した63.0%が“テレワーク派”を回答しました。また現在テレワークを実施している543人に満足度を聞くと「とても満足」31.5%、「満足」28.9%、「どちらかといえば満足」24.1%を合算した84.5%が“満足派”の回答をしました。
【テレワークの課題と上司への印象】
テレワークでの課題については、「上司や同僚とのコミュニケーション不足」が45.0%で最多になり、次いで「雑談ができず相手の心理がわからない」が36.2%、「オンとオフの切り替え」が32.8%で上位3つの回答結果になりました。またテレワークにおける上司の印象では、「コミュニケーション不足を感じる」が38.0%で最多回答になり、次いで「特に問題を感じていない」が34.7%、「適切なタイミングでフィードバックがもらえない」が24.5%で上位3つの回答結果になりました。
【リモートマネジメントの課題】
マネジメントポジションの303人にテレワークでのリモートマネジメントについて課題の有無を聞くと、「ある」が68.0%で「ない」が32.0%でした。また「ある」を回答した206人に課題の内容を聞くと、「メンバーの業務進捗の把握」が48.1%で最多回答になり、次いで「メンバーの理解度や成長度がわかりにくい」が39.8%、「忙しくてマネジメントの時間が取れない」が12.1%という結果になりました。
【マネジメント課題を感じる働き方】
同じくマネジメントポジションの303人に、出社とテレワークどちらがマネジメント課題を感じるかを聞くと、「テレワーク」32.7%と「どちらかといえばテレワーク」36.6%を合算した69.3%が“テレワーク派”に回答しました。またリモートマネジメントで難しさを感じる事を聞くと、「コミュニケーション」が37.6%で最多回答になり、次いで「業務の進捗管理」が20.1%、「業務量の管理」が13.5%で上位3つの回答結果になりました。
【テレワーク中のサボりとマネジメント】
全体の874人にテレワーク中にサボった経験の有無を聞くと、「すごくある」15.3%、「ある」23.1%、「ややある」27.0%を合算した65.4%が“ある派”の回答をしました。またマネジメントポジションの303人に、テレワークでのメンバーのサボりへの対応では、「特に対応なし」23.4%、「ほぼ黙認している」21.1%、「ある程度黙認している」42.2%を合算した86.7%が“黙認している派”の回答をしました。
【調査まとめ】
今回実施した「2023年 リモートマネジメント実態調査」では、回答者全体の6割が昨年同月と比較して「テレワークが増加した」と回答しました。実施頻度はフルリモートを含めて「週3日以上」が6割を占め、その満足度は8割超の結果なりました。また自身のテレワークによる課題では「コミュニケーション不足」が最多回答で、テレワークによる上司への印象でも「コミュニケーション不足」が最多回答になる程、テレワークでは対面と比べてコミュニケーションの不足や質低下への課題が顕著でした。
さらに全体の6割が対面よりもテレワークの方が「働きやすい」と回答している一方、マネジメント側では7割がテレワークの方が「マネジメント課題を感じる」として、その内容に半数の回答者がメンバーの「業務進捗の把握」を上げ、特にコミュニケーションの難しさを挙げていることから、マネジメントする側はテレワークよりも対面の方が働きやすいと感じている印象です。実際に7割弱がテレワークで「サボりをした経験がある」と回答し、マネジメント側の9割弱がメンバーの「サボりを黙認している」という回答結果からも、マネジメント側はサボりをある程度想定した上で黙認していることが推測できますが、同時に業務の進捗把握に難しさを感じているといった印象です。サボりの内容では「休憩時間を長めにとることやネットサーフィン」など、把握しづらい内容が上位を占めていることから、マネジメントする側からすると、それを監視レベルで細かく把握することにコスト面や関係性などの面からデメリットになることも事実なので、結果やりづらさを感じる状況になっていることが推測できます。
またマネジメントされる側も、目が届かない環境によるストレスフリーな状況で業務をしていることから、出社している時よりもある程度気の緩みを生じやすくなっていると同時に、個人のペースで業務を進められることから働きやすさを感じているといった印象です。
マネジメントする側とされる側双方で、同じくコミュニケーションに関する課題を挙げていることからも、業務を進めるにあたって、テレワークでは気軽に相談や雑談などを交えてコミュニケーションを取りながら関係構築をする対面特有のメリットがなくなるので、上司への印象に「コミュニケーション不足やフィードバックをもらうタイミング」などが上がっていることが推測でき、テレワークでは対面よりも関係構築に課題があることもわかる調査結果になりました。ライボでは今後も就職・転職・働き方などに関連する様々な調査を実施し、リアルで透明度の高い情報を発信することで個が活躍する社会の実現を目指してまいります。
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(株式会社ライボ / 1月30日発表・同社プレスリリースより転載)