2人に1人が今後のキャリアプランを描けていない“キャリア迷子”
自発的行動でキャリアに対する満足感に違い
株式会社グロービス(東京都千代田区、代表取締役:堀義人)が提供する、ビジネスナレッジの定額制動画学習サービス「GLOBIS 学び放題」は、20‐34歳の若手社会人のキャリア観に関する実態調査を実施しました。
変化が激しく、未来が予測しづらい時代。GLOBIS 学び放題では、「自分らしいキャリアを描きたい」「未来に向けてどのように歩めばいいか分からない」と感じている若手ビジネスパーソンへのヒントとして、若手の学び応援企画「#これからの履歴書」を通じて情報発信しています。10月11日に発表した若手社会人の学びに関する実態調査に続き、第2弾として、キャリア観に関する調査を実施、特設サイトを用意しました。本調査では、多くの若手社会人が「今後のキャリアプランを持っていない」という実態が明らかになりました。
■調査実施の背景
近年、ダイバーシティ経営や働き方改革などにより仕事に関する価値観が大きく変化する中で、キャリアに対する意識も変わりつつあります。そこで、GLOBIS 学び放題では、若手社会人の仕事やキャリアに対する意識調査を実施。キャリアプランの有無や将来のキャリアへの期待などを尋ねました。さらに新卒入社の際に「入社後ギャップ」を感じていた若手社会人に対し、現状のキャリアへの満足感や仕事へのスタンスについてどのように考えているのかなどの実態も併せて探りました。
その結果、若手社会人の多数が、“キャリア迷子”になっている様子が見えてきました。
<調査結果トピック>
【トピック①】若手社会人の約6割が、新卒入社後ギャップを感じている。
若手社会人の約6割が、新卒入社した際に、入社前と比較し「ギャップを感じた」と回答しました。さらに、「具体的にギャップを感じた事柄」について尋ねると、多くの人が「業務内容」や「働き方」についてギャップを感じていたことが分かりました。また「入社後、ギャップを感じた事柄は現在どのように変化したか」という問いに対し、「諦めた」が34.5%、「継続して不満/課題感を持っている」が17.6%と、約半数の若手社会人がギャップを解消できずにいることが伺えます。
【トピック②】入社後ギャップを感じた人のうち、「現在のキャリアに満足していない」という人が約半数に。
1社目で入社後ギャップを感じていた若手社会人に、現在のキャリアへの満足感を尋ねると、約半数が「満足していない」と回答しました。
さらに、「現在のキャリアに満足している」と回答した人、「現在のキャリアに満足していない」と回答した人に対して、それぞれギャップの解消のために行ったことを尋ねたところ、「会社・業務についての理解を深めるように努めた」「仕事上の人間関係を良好にすることに努めた」「視野を広げるための情報収集を行った」などの項目が現状のキャリアに満足していると回答した人の方が上回り、自発的なアクションを取っていることが分かりました。
また、「現在の仕事に対するスタンスについて、近いものをお答えください」という問いに対し、約半数が「決められた必要最低限の業務しか行いたくない」と回答。さらに詳しくみると、入社後ギャップを解消するために自発的に行動をしなかった人にこの傾向が強く見られました。
このように、入社後ギャップ解消のために、自発的な行動をした人としなかった人では、現在の仕事に対するスタンスに差があり、自発的な行動をしなかった人には、仕事に対する「静かな退職(※)」の傾向が見られました。
※「静かな退職(Quiet Quitting)」とは、「必要以上に一生懸命働くのをやめること」を指す新語。コロナ禍を経て近年、米国や中国などで若い世代を中心に急速に広がりつつある考え方
【トピック③】若手社会人の2人に1人が、今後のキャリアプランを持っていない“キャリア迷子”になっている。
「今後のキャリアプランを持っていますか?」という問いに対し、2人に1人が「持っていない」と答えました。その理由を尋ねると、「やりたいことがないから」「モチベーションが上がらないから」といった回答が上位に入りました。
さらに、「今後のキャリアプランを持っていない、どちらかと言うと持っていない」と回答した人に、「キャリアプランを持つために何をすればよいのか分かっていますか?」と尋ねたところ、9割以上が「分かっていない」と回答しました。
一方で、「キャリアプランを持っている」と答えた人に対し、キャリアプラン実現のためにしていることを尋ねると、「専門的な知識・スキルを学ぶ(特定の業界知識の獲得、特定ツールの習得など)」「人的ネットワークを広げる」といった回答が上位に入りました。
また、「将来のキャリアに期待を持っていますか?」という問いに対し、約4割が「期待を持っている」、約6割が「期待を持っていない」と回答しました。
将来のキャリアに期待を持っている人に理由を尋ねると、「自分の成長を実感しているから」「やりたいこと・目標があるから」といった回答が上位に入りました。一方、将来のキャリアに期待を持っていない人に理由を尋ねると、「やりたいこと・目標がないから」「これまでに成長をあまり実感していないから」といった回答が上位に入りました。
この結果を詳しく見てみると、キャリアプランを持っている人の約7割が「将来のキャリアに期待を持っている」と回答。一方、キャリアプランを持っていない人の約9割が「将来のキャリアに期待を持っていない」と答えました。
■調査概要
調査期間:2022年10月21日~2022年10月24日
調査対象:20歳~34歳の有職者(会社員・団体職員など) ※パート・アルバイトは除く
回答人数:750名
調査エリア:宮城・東京・愛知・大阪・福岡
調査方法:インターネットによるアンケート
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(株式会社グロービス / 11月16日発表・同社プレスリリースより転載)