2023年卒大学生就職意識調査 就職観は「楽しく働きたい」が37.6%と最多
就職観は「楽しく働きたい」が37.6%と最多で、3年ぶりに増加。
大手企業志向が48.5%と半数を割り、中堅・中小志向は前年比2.9pt増の47.8%
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、「マイナビ 2023年卒大学生就職意識調査」を発表しました。本調査は、学生の就職意識や就職活動全体の動向を把握することを目的に、1979年卒より毎年実施しています。調査結果の概要は以下の通りです。
《TOPICS》
- 就職観は「楽しく働きたい」が37.6%と最多で、3年ぶりに増加
- 大手企業志向が前年比2.6pt減で48.5%と半数を割り、中堅・中小志向は前年比2.9pt増で47.8%
- 企業選択のポイントは「安定している」は2年連続で上昇し43.9%
- 学生が行きたくない会社は「ノルマのきつそうな会社」が今年も最多。ライフスタイルの変化により、「転勤の多い会社」も増加
【調査概要】
2023年卒の大学生・大学院生に自身の就職観を聞いたところ、「楽しく働きたい」が37.6%(前年比2.8pt増)と最多で3年ぶりに増加に転じた。経済状況の悪化や大きな災害等が起きた際は同項目が減少する傾向にあり、昨今は新型コロナウイルス感染拡大の影響から、「楽しく働きたい」は減少傾向であった。しかし、ワクチン接種が進んだほか、政府・自治体の行動制限も緩和され、社会や経済状況に対する不安が軽減されたため、3年ぶりの増加につながったと推察される。
学生の大手企業志向は48.5%(前年比2.6pt減)となり、21年卒調査で過去最高値となってから2年連続で減少した。対する「中堅・中小志向」は前年比2.9pt増の47.8%となった。その会社でやりがいのある仕事ができることを重要視し、実現できるのであれば大手企業であることにこだわらない、という学生の傾向が読み取れる。
就職活動において企業を選択する場合のポイントは「安定している」が43.9%(前年比1.1pt増)で最多となった。「マイナビ 2023年卒大学生活動実態調査(3月)」によると、「企業に安定性を感じるポイント」の上位3位は、「福利厚生が充実している」「安心して働ける環境である」「売上高」だった。安心して働ける制度が整っていることや、企業の業績が良好かどうかといった、“働く環境として安心できること”に安定性を感じ、企業選択においても重視しているようだ。
行きたくない会社を聞いたところ、「ノルマのきつそうな会社」が前年に続き最多で37.4%(前年比1.6pt増)。2022年卒で3位だった「転勤の多い会社」は前年より1.7pt増の26.6%で今年も3位だった。在宅勤務やリモートワークの浸透といった社会的背景に加え、男女ともに結婚後も仕事を続けるという意識が高まっていることもあり(※1)、転勤に対して消極的であると考えられる。
(※1)「マイナビ 2023年卒大学生のライフスタイル調査」より
結婚後の仕事に関する働き方として、「夫婦共働きが望ましい」と回答した割合は、男子59.9%、女子74.5%。
【調査担当者コメント】キャリアリサーチラボ 研究員 長谷川
企業選択のポイントは今年も「安定している」がトップとなりました。学生の多くは知名度や会社の規模よりも、自分にとって「安心」して働ける環境であることに企業の安定性を感じているようです。今回の調査結果でも、大手企業志向の学生が減少し、中堅・中小企業志向が増加しました。学生にとって「大手企業=安定」というイメージはなくなりつつあり、「安定」の定義が多様化していることが推察されます。
就職観は「楽しく働きたい」が3年ぶりに増加に転じました。新型コロナウイルスによる行動制限が緩和されるなど、社会的には徐々に明るい兆しが見えていることも背景にあるのかもしれません。学生の皆さんには、自身の就職観や選択軸にあった、納得のいく1社に出会えるよう積極的に企業との接点を増やし、活動を進めていってほしいと思います。
【調査概要】「マイナビ 2023年卒大学生就職意識調査」
○調査期間/2021年12月1日(水)~2022年3月20日(日)
○調査方法/WEB入力フォームによる回収
○調査対象/2023年3月卒業見込みの全国大学3年生、大学院1年生(調査開始時点)
○有効回答数/35,543名(文系男子11,180名 理系男子5,840名 文系女子14,661名 理系女子3,862名)
※調査結果は、端数四捨五入の都合により合計が100%にならない場合があります。
◆本調査の詳細は、こちらをご覧ください。
(株式会社マイナビ/4月26日発表・同社プレスリリースより転載)