調査結果 育休復職者の悩みと会社に求めるサポート
6割が「両立の困難さから辞めようと考えたことがある」
株式会社fruor(本社:東京都港区、代表取締役 CEO:喜多村 若菜)が運営する、ライフステージに合ったキャリア形成支援のためのキャリアカウンセリングサービス「ミートキャリア(meetcareer)」では、企業などで育休を取得し復職した人を対象に「復職後の働き方やキャリアの悩みと、会社に求めるサポート」についての意識調査を実施しました。
■調査の背景
政府の「2020年女性管理職30%」の目標が先送りされる等、企業のダイバーシティ経営が進まないことが課題となっています。ミートキャリアでは個人や企業内の育休復職者の支援を行う中で「会社には見えない両立の壁」があると感じており、復職者の悩みの実態を把握し課題を抽出することで、今後の両立支援を考えるための材料を提供したいと調査を行いました。
■結果サマリー
- 復職時の会社との面談は7割が実施していた。しかし、復職後のキャリア展望については、6割の人が「描けなかった」と回答。
- 復職者は仕事だけでも多岐にわたる悩みや不満を抱えている。しかし、過半数はこれらを上司や会社に伝えておらず、そのうち4人に1人は「全く伝えなかった」という。さらに、およそ6割の人が「両立の困難さから会社を辞めることを考えたことがある」。
- 会社に求めるサポートは、「一律」から「個別」の時代へ。柔軟な働き方や成果で評価する制度だけでなく、個々の家庭状況や希望に合わせたフォローや相談の場を欲している。
- 会社の復職時サポートでありがたかったことはコロナ禍で広がった在宅勤務や職場の理解、残念だったことは無理解や対話不足についての回答が目立った。
■まとめ
両立しやすさの指標として育休復職率100%を掲げる企業が現れる一方で、復職後の働き方やキャリアについての課題は「個々の家庭の事情」としてあまり表には出てきません。しかし調査結果から分かるように水面下で悩みを抱えている人は多く、離職に至ると会社にとっては大きな損失です。
仕事観や家庭の状況により、1 人ひとり理想の両立の姿や求めるキャリアは異なります。これからの両立支援は、「一律」から「個別」へ、「画一性」から「多様性」へ。多様なロールモデルを提示し、個別のフォローにより前向きに働けるよう支援することが必要と思われます。また復職者自身も働き方やキャリアの理想を持ち、自分の希望を伝えることが大事です。
ミートキャリアでは本調査を踏まえ、個人および法人向けの復職者支援にさらに尽力してまいります。
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(株式会社fruor / 9月3日発表・同社プレスリリースより転載)