『男女正社員対象 ダイバーシティ推進状況調査』の結果を公表
公益財団法人21世紀職業財団では、このたび『男女正社員対象 ダイバーシティ推進状況調査』を実施し、その結果を取りまとめ、公表いたしました。
<調査結果から明らかになった主なポイント>
1 女性活躍推進の行動計画の浸透が不十分
2 出産後の就業継続環境はやや改善
3 依然として業務配分についての男女差が認識されている
4 女性は育成や昇格・昇進に男女差を感じているが、昇進意欲がないとは言えない
5 短時間勤務にキャリアップ上の課題がある
6 柔軟な働き方がしやすい職場のほう育児にかかわる時間が確保できる
7 キャリア自律支援が十分でない
8 ハラスメントのある職場、思ったことが自由に言えない職場が多い
<調査結果詳細(一部抜粋)>
1-1.女性活躍推進法が施行されて4年たつが、自社の女性活躍推進の行動計画の認知度は低い
- 女性活躍推進の行動計画の「内容を知っている」「おおよその内容を知っている」人の割合は、1万人以上企業でさえ低く、男性で32.6%、女性で40.9%である。
- 規模が小さくなるほど認知度が低い傾向である。
3-1.総合職では、男女とも、半数以上が重要な仕事は「男性が担当することが多い」と思っている
- 「重要な仕事は男性と女性どちらが担当することが多いと思いますか」に対し、「男性が担当することが多いと思う」人が、100~299人企業でも、300人以上企業でも、男性で約5割、女性で約6割である。
- 総合職では、男女とも半数以上が重要な仕事は「男性が担当することが多い」と思っている。
- 男女の業務配分に差のある実態が認識されており、背後には経営者や管理職の側にアンコンシャスバイアスが存在する可能性がある。
5-1.短時間勤務者は難易度を下げた仕事が与えられていると認識している人が約5割
- 「短時間勤務者は難易度を下げた仕事が与えられていると思いますか」に対し、「そう思う」「どちらかというとそう思う」と回答した人の割合は、男性で51.2%、女性で49.3%と、約半数である。
- 女性について、コース別に見ると、総合職の女性で54.9%と高くなっている。
8-4.「思ったことが自由に言える」という職場でないとハラスメントが起きやすい
- 男性について、「職場で思ったことが自由に言える職場風土である」かどうかの回答別にハラスメントを受けた経験の割合を見ると、職場で自由に言える職場風土である(「非常に当てはまる」)場合にはハラスメントを受けた割合は22.1%であるが、職場で自由に言える職場風土でない(「まったく当てはまらない」)場合にはハラスメントを受けた割合は43.8%と高い。
- 女性についても、「職場で思ったことが自由に言える職場風土である」かどうかの回答別ににハラスメントを受けた経験の割合を見ると、職場で自由に言える職場風土である(「非常に当てはまる」)場合にはハラスメントを受けた割合は20.0%であるが、職場で自由に言える職場風土でない(「まったく当てはまらない」)場合にはハラスメントを受けた割合は48.3%と高い。
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(公益財団法人21世紀職業財団 /2020年6月22日発表)