約半数の企業が「通年採用」の導入に前向きな姿勢。“早期からの働きかけ”“多彩な人材の採用”を期待するも、“採用担当者の業務負荷増大”“内定承諾後辞退”に大きな懸念~「通年採用」に関する企業アンケート調査:ヒューマネージ
人的資本経営(Human Capital Management)の哲学に基づく人材サービス事業を展開する株式会社ヒューマネージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:齋藤 亮三、以下ヒューマネージ)は、2021年3月卒予定の大学生、大学院生を対象とした新卒採用について、企業の採用担当者向けに実施したアンケート調査結果を発表した。
「通年採用」を実施している、または実施予定の企業は、既に1割超。
特に、就職人気企業では、「通年採用」の実施率が高い。
2018年秋の経団連会長の会見に端を発した、いわゆる就活スケジュールの廃止をめぐる一連の動きから、「通年採用」というキーワードが注目を集めている。「通年採用」について、来る2021 年卒の新卒採用ではどうなるか、企業の採用担当者向けにアンケート調査を実施したところ、以下の結果が得られた。
新卒採用で「通年採用」を実施している企業、実施する予定の企業を合わせると、13.3%と既に1割を超えている。これに、検討中の企業を合わせると49.3%となり、約半数の企業が「通年採用」に前向きな姿勢を見せている。
■新卒採用における「通年採用」への取り組み状況(全体)
既に実施している 8.5%
実施する予定 4.8%
検討中 36.0%
情報収集の段階 37.7%
実施しない/検討していない 13.0%
特に、応募人数の多いいわゆる“就職人気企業”では、「通年採用」に前向きな企業が多い。既に実施している企業、実施する予定の企業を合わせると34.2%。検討中の企業を合わせると6割を超える。
■新卒採用における「通年採用」への取り組み状況(応募人数が1万名を超える、就職人気企業)
既に実施している 23.7%
実施する予定 10.5%
検討中 26.3%
情報収集の段階 28.9%
実施しない/検討していない 10.5%
「通年採用」に“早期からの働きかけ”“多彩な人材の採用”を期待するも、“採用担当者の業務負荷増大”“内定承諾後辞退”を懸念。
「通年採用」拡大に期待する効果を訊くと、以下の結果となった。“早期から学生に働きかけができる(認知向上の施策含む)”(37.1%)がトップ。“留学生、既卒生など多彩な人材を採用できる”(25.2%)をおさえて、“メリットは感じていない”(29.9%)が第2位に入っていることが目を引く。
■新卒採用で「通年採用」が拡大することについて、期待する効果(複数回答)
早期から学生に働きかけができる(認知向上の施策含む) 37.1%
メリットは感じていない 29.9%
留学生、既卒生など、多彩な人材を採用できる 25.2%
外資系企業などに遅れることなく優秀な人材を採用できる 10.0%
「通年採用」拡大に感じている懸念を訊くと、以下の結果となった。4分の3以上が“採用担当者の業務負荷が増える”ことを挙げ(75.3%)、“内定辞退/内定承諾後辞退が増える”が続く(66.2%)。「通年採用」が拡大すると、複数年の入社年度の学生に対する働きかけを並行して行なわなければならず、採用担当者の業務負荷は増える。また、人気企業が通年で採用活動を行なっている状況では、学生の入社意思がいつまでも固まらず、内定辞退/内定承諾後辞退が増えることが予想される。この2点が、多くの企業の懸念となっている。なお、“学生の学業に支障が出る”を挙げる企業も3割を超えた(31.3%)。
■新卒採用で「通年採用」が拡大することについて、感じている懸念(複数回答)
採用担当者の業務負荷が増える 75.3%
内定辞退/内定承諾後辞退が増える 66.2%
学生の学業に支障が出る 31.3%
デメリットは感じていない 3.6%
<調査概要>
内容:2021年卒 新卒採用に関するアンケート
対象:企業の採用ご担当者様
実施期間:2019年8月30日、9月2日
有効回答数:361名
◆本リリースの詳細は、こちら(PDF)をご覧ください。
(株式会社ヒューマネージ https://www.humanage.co.jp/ /10月9日発表・同社プレスリリースより転載)