2019年度新入社員、1か月に許容できる「残業時間」は“1~10時間”が過去最高。「転勤せずに同じ場所で働き続けたい」が36.4%~『2019年度 新入社員の会社生活調査』を発表:産業能率大学
学校法人産業能率大学 総合研究所(東京都世田谷区)は、新入社員の働く意欲や新社会人としての意識、将来の目標などに関するアンケートを実施し「2019年度 新入社員の会社生活調査」としてまとめました。
調査は3月28日から4月10日まで、本学の産能マネジメントスクールが開催する「新入社員セミナー」に参加した104社442人の新入社員を対象に実施し、429人(男性281人・女性148人)から有効回答を得ました。
この調査は1990年度から「新入社員の会社生活調査」として継続して実施し、今年度で30回となります。
【調査結果総括】
働き方改革が叫ばれる昨今、1か月間の残業時間について何時間なら許容できるかと尋ねたところ、“1~10時間”とする回答が昨年よりも増えて過去最高となりました。
転勤についての質問では、「一度も転勤せずに同じ場所で働き続けたい」が昨年度から約10ポイント増の36.4%と過去最高なりました。一方、「転居の有無、期間に関係なく転勤してもよい」は、昨年度から2ポイント減の21.6%と過去最低なりました。
また、働き方改革の一環として関心が高まっている「副業」について、会社に副業が可能な制度があった場合に利用したいかを尋ねました。その結果、64.0%が“利用したい”(「利用したい」+「どちらかといえば利用したい」)と回答し、昨年度から7.4ポイント増加しました。昨年は“副業元年”とも言われ、従業員の副業を認める動きが広がる可能性が指摘されています。新入社員も副業に期待している様子がうかがえます。
同様に利用したいかを尋ねた「テレワーク」と「時差出勤」は、それぞれ約60%、約83%と望む声が多く、いずれも昨年度よりも高くなっています。ここでも働き方に対する多様なニーズが見てとれます。
時間に余裕ができると、仕事以外の時間の使い方が重要になります。そこで今年度の新入社員に、業務時間外に勉強したいかを初めて尋ねました。“勉強したい”とする新入社員は全体で約85%となり、学習意欲が高いことがわかりました。自分磨きの意識は高いようです。学習のための費用負担については、「全額自己負担でも勉強したい」とするのは13.6%で、残りの約71%は会社からの援助を求めています。
「LINEなどのメッセージアプリを業務でも使用したいか」については、「使用したい」が昨年度から11.5ポイント増の62.2%となり、ビジネスシーンでの利用希望が増加しています。ちなみに調査項目には入っていませんが、新入社員セミナーの中にビジネス文書について学ぶ研修がありますが、Eメールを一度も使ったことがない受講者が少なからず存在します。今どきの新入社員にとっての連絡手段は、メールではなくメッセージアプリとなっているようです。
また、「あなたは上司からSNSで友達申請があったらどう思いますか」では、「嬉しい」が昨年度を5ポイント上回って15.8%となり、こちらでもネットを介したコミュニケーションの拡大が進んでいます。
さらに詳しい情報は、Webサイトの紹介ページをご覧ください。
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(学校法人産業能率大学 総合研究所 https://www.hj.sanno.ac.jp/cp/ /6月19日発表・同法人プレスリリースより転載)