従業員の服装を柔軟に 豊かな発想や議論の活発化にも
多様な働き方が広がる中で、出社する際の従業員のカジュアルな服装を、柔軟に認める企業の動きが広がっている。
伊藤忠テクノソリューションズは今年10月、自分らしい充実した働き方を選択できる仕組みとして、従来のビジネスカジュアルに加え、ジーンズやスニーカーも選択できるよう服装の枠組みを広げた。同社では、社員が工夫し表現できる機会を増やすことで、柔軟で豊かな発想が生まれることを期待しているという。
その他にも、丸紅や三井物産などの総合商社で、働き方改革の一環として服装規定を緩める動きがある。
ギャップジャパンが2016年に行った「オフィスでのカジュアルウェア着用時と、フォーマルウェア着用時に脳波に及ぼす影響の比較検証のための実証実験」によると、会議に入る前の脳波の平均値において、カジュアルウェア着用時の方が統計的に有意に「興味」度が高く、「ストレス」度が低いことが明らかになったという。また、測定後のアンケートでも「議論の活発化」や「コミュニケーションの円滑化」といったメリットが強く実感されており、総合的に見てカジュアルウェアの方がいいという意見が72.2%にのぼった。
さまざまな効果が期待できるカジュアルウェアを認める企業は、今後ますます増加するだろう。
(『日本の人事部』編集部)