仕事での充実より、私生活を重視する傾向は継続。「自分が大事(判断基準が自分の好み)」の傾向が多方面に見られる~2018年 新入社員「企業人としての意識」調査:ジェック
株式会社ジェックは2018年 新入社員「企業人としての意識」調査報告を発表しました。
本調査は、株式会社ジェックが担当した新入社員研修において、新入社員自身が自分の企業人としての意識傾向を確認し成長の方向を知るために、研修開始冒頭に実施しているものです。設問では、「企業人としてもつべき考え方」を問い、回答は「そう思う」「わからない」「そう思わない」の三択式です。
本報告では、研修現場での傾向と併せて、2018年の特徴、および最近5年間の回答傾向についてご報告します。
<今年度の傾向>
2017年に、仕事と私生活(ライフとワーク)を想起させる言葉を使用している設問の回答傾向をご報告しましたが、2018年もその傾向が顕著となりました。設問「仕事も大切だがむしろ家庭を大事にしたほうが、人間らしい生き方ができる」に対して「家庭」重視の回答割合はさらに上昇し、2017年から3.6ポイント上昇しています。設問「給料や週休2日制も大切であるが、働き甲斐を求めることの方がより人間らしい生き方ができる」に対して「働き甲斐」重視の回答割合は、2017年より上昇したものの、「家庭」重視の回答割合との差が広がっています。
入社動機でみると、「休日」「転勤がない」を理由に挙げた割合は、2012年ごろから徐々に増加しており、重要視する傾向が強くなっていると考えられます。
働き方改革に関連する様々な報道により、ワークライフバランスに対する意識は、強まってきていると推察されます。企業も、休日を増やしたり、サテライトオフィスやテレワークの導入などにより、通勤環境、仕事環境を改善する努力をしていますので、今後、入社希望企業の選択には、それらの施策の有無が影響してくると思われます。
<最近5年間の傾向>
次に、2014年以降5年間で回答傾向の変化が大きい設問を取り上げます。設問「職場のモラル(道徳)は、職場のモラール(やる気)以上に重要なことだ」、設問「個々人の努力や成績を無視して、生活必要経費を基準にボーナスを支払うことは誤りである」の回答傾向にあるように、モラル(道徳)やルール順守、公平性を求める傾向が表れています。
「上役との関係は仕事上のつながりである。したがって、仕事以外の付き合いはできるだけ避けた方がよい」、「会社の仲間と仲良くやっていくためには、多少いやな付き合いも我慢して付き合う必要がある」といった、職場での人付き合いに関する意識を問う設問では、できるだけ職場の人間とは交流を持たずに社会人生活を送りたいという傾向が表れています。
設問「上役と若い部下が断絶状態になる場合は、世代のギャップだからという認識も必要である」に対して、「そう思う」と答えた割合は、この5年間で21.6%から29.3%に上昇しています。世代の異なる集団に属したことが少なく、抵抗感を持つ新入社員も多いと推察されます。
■社員意識調査の概要■
【調査名称】2018 年 新入社員 企業人としての意識調査
【調査対象】ジェック主催「新入社員基本能力体得コース」およびジェックが担当した各社新入社員研修の受講者
【設問概要】本調査は、ジェックが考える“企業人としてもつべき考え方・意識”の傾向を調査するものです
設問数50問、結果を5つの意識に分類し各25点満点
回答は、マークシート形式
【調査時期】2018年3月~5月に実施、データ数1,800名
【本調査に関するお問い合わせ先】
株式会社ジェック 診断推進チーム(担当:中村)
〒170-6020 東京都豊島区東池袋3-1-1 サンシャイン60ビル20階
TEL:03-3986-6365 FAX:03-3982-5894
E-mail:survey@jecc-net.co.jp
◆本調査の詳細は、こちら(PDF)をご覧ください。
(株式会社ジェック http://www.jecc-net.co.jp/shop/ /7月6日発表・同社プレスリリースより転載)