副業解禁の後押しとなるか 雇用保険の適用範囲を拡大
副業や兼業による多様な働き方を認める動きが進んでいる。ロート製薬では、昨年2月から副業を認める「社外チャレンジワーク」制度を導入。募集後には60名以上の応募があった。また、サイボウズでは今年1月から「複業採用」を開始。他社で仕事をしながら、サイボウズの理念に共感し参画を希望する優秀な人材の採用を期待している。
働き方の多様化に伴い、厚生労働省は兼業や副業で仕事を掛け持ちしながら働く人に対して、雇用保険が適用される範囲を広げる方針だ。現在は一つの会社で週20時間以上働く人が対象だが、改正後は複数の会社に勤務していても合計労働時間が週20時間を超えていれば、失業手当をもらえるようになる見込み。
サポートが広がることで、多様な働き方を希望する社員の増加が予想されるが、リクルートキャリアが今年1月に実施した調査によると、現在正社員の副業や兼業を「容認している」もしくは「推進している」と回答した企業は計22.9%。副業を禁止している企業は依然として多いが、制度改正がどのような影響をもたらすのか、注目される。
『日本の人事部』編集部