【ヨミ】フリーアドレス フリーアドレス

「フリーアドレス」とは、職場で社員一人ひとりに固定した席を割り当てず、在社している社員が仕事の状況に応じて空いている席やオープンスペースを自由に使うオフィス形態、あるいはそうした制度を活用して柔軟かつ効率的に業務を進めるワークスタイルをいいます。「フリーアドレス」は和製英語で、米国では同様のコンセプトをノンテリトリアルオフィス、シェアードオフィス、ホテリングオフィスなどと呼びます。
(2011/7/11掲載)

フリーアドレスのケーススタディ

自分の席がなくなると働き方が変わる
コミュニケーションの活性化に期待

日本におけるフリーアドレスの取り組みはもともと、バブル期のオフィス賃料の高騰を背景に、オフィススペースの効率的な使用とそれに伴うコスト削減を目的としていました。1987年に清水建設・技術研究所のオフィスで採用されたのが、世界初の事例であったといわれています。

当初のコンセプトはオフィスのダウンサイジング。社員一人ひとりに自分専用のデスクを確保するのではなく、総人数分より少ないデスクや執務スペースを、そのとき社内で稼働している社員で共用し、オフィス賃料や各種設備のコストを削減するのがねらいでした。在席率50%のオフィスならば、フリーアドレスによって必要なオフィス面積は1/2で済むことになり、賃料も大幅に抑えられます。外出が多く、比較的在席率が低い営業部門やサービス部門などにおいて先行的に採用されているのはこのためです。3年前から営業と技術部門の一部でフリーアドレスを採用しているNECネッツエスアイでは、今秋の社屋移転を機に全面導入。移転に15億円程度の費用がかかるものの、賃貸面積を4割近く削減でき、年間10億円のコストダウンにつながると見込んでいます。

同様に日本ヒューレット・パッカード、グーグル、カルビーなど、社屋移転や本社機能の統合を契機にフリーアドレスを本格導入した企業は少なくありませんが、近年、その導入の目的は大きく変化してきています。ダウンサイジングやコスト削減以外のメリットがクローズアップされるようになり、その結果、オフィスのフリーアドレス化を通じて働き方や執務環境の改革を目指す動きが広がっているのです。

最大のメリットは「組織内コミュニケーションの活性化」。フリーアドレスによって、上下関係や部署の壁を超えたコミュニケーションが自然に促されるのです。会議や打ち合わせなどの形式的なコミュニケーションとは違い、インフォーマルな会話が社内に人脈を広げ、情報の共有や知識の伝達に効果をもたらすと期待されています。またフリーアドレスなら、その日の仕事に必要な人材と自由にグループを組み、適当な場所を選んでコラボレーションすることもできるため、生産性の向上や業務の効率化に資するといわれます。その他にも、職場の整理整頓や執務環境を変えることによるリフレッシュ効果なども指摘されています。

こうした効果を上げるためには、単に個人用のデスクを廃止するだけでなく、ICT(情報通信技術)の活用で完全ペーパーレス化を図ったり、共用スペースのレイアウトを工夫したりするなど、ワークスタイルの変化に対応しうるインフラの整備が欠かせません。また自分の座席がなくなることで、「仕事に集中できない」「部下の管理に目が届かない」など、社員が不安を訴えるケースもあるので、フリーアドレスの導入にあたっては、費用対効果を十分に見きわめ、導入目的を明確にする必要があるでしょう。

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