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【ヨミ】モッパラハケン 専ら派遣

派遣労働者の派遣先を特定の一社または複数社に限定すること。「労働者派遣法」で禁止されている違反行為です。
(2008/5/19掲載)

専ら派遣のケーススタディ

人件費削減のため、一部企業では人材派遣子会社を設立
派遣労働者からは正社員との賃金格差に不満の声も

「労働者派遣法」では、労働者を特定の派遣先に限って派遣することを禁止しています(派遣先が複数社であっても対象が限定されていれば該当)。「専ら派遣」が認められ、自由に行われると、企業は派遣社員ばかりを労働力として確保するようになり、正社員の雇用機会が失われる恐れがあります。

専ら派遣の判断基準は、「定款、寄付行為、登記簿謄本等に、事業の目的が専ら派遣である旨の記載等が行われている場合」「特定の派遣先以外からの労働者派遣要請を正当な理由なく断っている場合」「派遣先の確保のための努力が客観的に認められない場合」となっています。「労働者派遣法」では、該当する事業所に対し、事業停止命令または許可取消し処分を課すと定めています。ただし、派遣元が雇用する派遣労働者のうち、60歳以上の派遣労働者(他の事業所を60歳以上で定年退職した後に雇い入れた者に限る)が全体の3割以上を占めている場合のみ、例外的に専ら派遣が認められています。

同法では専ら派遣の禁止が明記されていますが、「派遣労働者をどの程度、特定の企業に派遣すると違法になるのか」といった基準があいまいなため、専ら派遣に該当する行為が相次いでおり、事実上野放し状態が続いています。企業によっては人件費を抑える目的で全額出資の人材派遣子会社を設立し、親会社などの特定企業に労働者を派遣するケースもあります。「派遣労働者の業務自体は正社員と変わらないものが多いのに、賃金格差が大きすぎる」と、不満の声も上がっています。

企業が安い労働力を安定的に確保するために、人材派遣子会社を設立する実態が不安定な非正規雇用を増大させ、雇用差別や貧困を拡大させる原因だとして、規制強化の声が高まっています。

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