企業研修、採用、評価、人材開発、労務・福利厚生のナレッジコミュニティ

人事キーワード 掲載日:2020/05/19

【ヨミ】シュウロウテイチャクシエン 就労定着支援

「就労定着支援」とは、2018年4月の改正障害者総合支援法に基づき始まった、一般就労をしている障がい者が就労を続けられるよう、福祉サービスを提供する事業所が行うさまざまなサポートのことをいいます。従来、就職までをサポートする就労移行支援事業所や、障害者就業・生活支援センターなどが中心となり支援を進めてきましたが、就職した後の就労において困難が発生するケースも多く、定着が新たな課題となっていました。

就労定着支援のケーススタディ

障がい者雇用は着実に進展
次の課題は、就職した先の困りごと

近年、障がいがありながらも福祉サービスを利用して就職する人が増えてきました。一般企業への就職を目指す障がい者を対象に、就職に必要な知識やスキル向上のためのサポートを行う「就労移行支援」の利用者は年々増加し、2013年に27,702 人だった利用者は、2017年に33,780人にまで増えています。就労移行支援を行う事業所の数も、2013年の2,771ヵ所から2017年には3,421ヵ所にまで増加しています。

また、就労系障がい福祉サービスから一般就労へ移行した人数は2003年時点で1,288人でしたが、2017年には約11.5倍の14,845人にまで増加。障がい者雇用は着実に進展し、就労移行支援は障がいがある人にとって身近なサービスになってきたと言えるでしょう。

それに伴い、新たな課題も見えてきました。それは、就職した先の定着です。いざ就職してみると、さまざまな困りごとが出てくることがあります。例えば、本人と仕事の難易度が合わずに何度もミスをしてしまう、上司や同僚とコミュニケーションがとれない、体調管理がうまくできない、といったことが挙げられます。

「就労定着支援」では、事業所の担当者が定期的に障がいのある就労者と話し、どのような課題があるのかをヒアリングします。課題を把握した後に、勤務先や医療機関などと連携を図り、課題解決へとつなげていきます。対象は、就労移行支援、就労継続支援A型、就労継続支援B型、生活介護、自立訓練サービスを経て一般就労をした障がいがある人で、就業後6ヵ月経過後から最大3年間の期間で支援が実施されます。

一方、就労定着支援をする上で困難なことを、定着支援実績のある福祉サービス事業所(障害者職業・生活支援センター、就労移行支援事業所、相談支援事業所)を対象に調査したところ、全ての機関で「障害者本人から課題解決が必要であることに理解を得ること」に困難を感じていることがわかりました。始まったばかりのサービスということもあり、事業所も支援の方法を模索している段階と言えそうです。

参考:

就労移行支援・就労定着支援事例集(厚生労働省)

厚生労働省による障害福祉サービスにおける就労支援説明資料(総務省)

就労定着支援に係る報酬・基準について≪論点等≫(厚生労働省)

記事のオススメ、コメント投稿は会員登録が必要です
  • 参考になった0
  • 共感できる0
  • 実践したい0
  • 考えさせられる1
  • 理解しやすい0
オススメ1
最新順 | 人気順 | 古い順
*****さんが考えさせられるでオススメしました
東京都 人事BPOサービス 2020/05/27

 

1件中 1~1件を表示
  • 1

あわせて読みたい

就労パスポート
「就労パスポート」とは、障がいのある人の就職や職場の定着を促すために、働く上での自分の特長や希望するサポートなどを記載して、コミュニケーションを円滑にするための情報共有ツールです。2019年11月に厚生労働省が発表した取り組みで、当事者と支援機関が一緒になって作成し、働くためのポイントを事業主にわか...
ジョブコーチ
「ジョブコーチ」とは、「職場適応援助者」の別称で、障がい者が一般の職場で就労するにあたり、障がい者・事業主および当該障がい者の家族に対して障がい者の職場適応に向けたきめ細かな人的支援を提供する専門職を指します。2002年(平成14年)に厚生労働省が創設した「ジョブコーチ支援制度」によって導入されま...
就労継続支援A・B型事業所
「就労継続支援事業所」とは、障がい者自立支援法に基づく就労継続支援のための施設。一般企業への就職が困難な障がい者に就労機会を提供するとともに、生産活動を通じて、その知識と能力の向上に必要な訓練などの障がい福祉サービスを供与することを目的としています。同事業所の形態にはA、B二種類あり、「A型」は障...

関連する記事

外国人を雇用している企業は過半数、「さらに増やす」「今後雇用する」企業も半数近くに
人事担当者に外国人の雇用状況について聞いたところ、現在雇用している企業は過半数で、「さらに増やす」「今後雇用する」企業も半数近くであることがわかった。
2019/08/20掲載人事白書 調査レポート
「ひとまず採用」では成功しない。 定着・活躍を実現する障がい者雇用支援サービスの選び方
2018年4月、障がい者の法定雇用率が引き上げられました。重要な戦力として積極的に障がい者を雇用する企業も増え、実雇用数は上昇傾向にあります。一方で、障がい者の定着が進まず、離職率が問題となっている企業も少なくありません。そこには、採用時だけでなく、入社後の定...
2020/06/05掲載人事支援サービスの傾向と選び方
豊富な事例とノウハウによって 障がい者雇用の成功を総合的かつ本質的にサポート
障がい者雇用は、労働政策によって唯一義務化された領域で、長らく「法定雇用率さえ守っていればよい」という考え方が一般的でした。その結果、障がい者定着率は一般雇用者と比べて低く、事業に貢献する戦力として活用するという発想はなかなか広まりませんでした。こうした障がい...
2019/06/19掲載注目のHRソリューション

関連するQ&A

障害者の雇用
障害者を雇用する際の留意点を教えて下さい。 また、助成金などについても併せて教えて下さい。 当社は、小売業です。 現在、雇用率0.6%です。
定年再雇用の勤務時間について
対象者から週5日9:00~16:00の時間帯での勤務希望が出て来たのですが、週5日9:00~17:30の時間帯であれば再雇用は出来るが、そうでなければ再雇用出来ないと言う事は可能ですか?宜しくお願い致します。
社員の海外留学支援
現在、当社では社員の能力開発のために海外留学支援を考えています。しかし、前例がないため、どこまで支援したら良いかわかりません。 (学費、生活費など)。世間一般ではどの程度の支援をしているのか、また、税務や社会保険などで注意すべき点はあるのか、ご教示ください。宜しくお願いします。
新たに相談する
相談する(無料)

「人事のQ&A」で相談するには、『日本の人事部』会員への登録が必要です。

新規登録する(無料) 『日本の人事部』会員の方はこちら
業務に関するちょっとした疑問から重要な人事戦略まで、
お気軽にご相談ください。
各分野のプロフェッショナルが親切・丁寧にお答えします。

関連するキーワード

分類:[ 就業管理 ]

注目のキーワード解説をメールマガジンでお届け。

Withコロナ時代は社内研修をオンライン化! 「よくわかる人事労務の法改正」ガイドブック無料ダウンロード

50音・英数字で用語を探す

注目コンテンツ

【人事の日制定記念企画】
オピニオンリーダーからのメッセージ

HR領域のオピニオンリーダーの皆さまから全国の人事部門に向けてメッセージを頂戴しました。


人事メディア情報

人事メディア情報

人事・労務関連の代表的なメディアをご紹介いたします。


管理職1年生日記 (第2回)

管理職1年生日記 (第2回)

営業課長へと昇進し、当初は個人目標がなくなったことへの戸惑いを見せたA...