人事白書調査レポート2025育成
1on1で工夫していることは何か

ミーティング前から後まで、各段階でさまざまな工夫
1on1ミーティングを「取り入れている」「一部取り入れている」企業に、1on1ミーティ
ングで成果を出すために工夫していることを自由記述形式で聞きました。その結果、ミーティング前から終了後まで、それぞれの段階でさまざまな工夫が見られました。
ミーティング前の工夫としては、「1on1の研修を実施し、進め方の習得をはかっている」「ミーティング以前の関係性づくり」「業務優先にならないように、事前にスケジュール化しておく」「事前にレジュメに沿ったシートを記載して、事前に話すテーマを整理しておいてもらう」などの回答が寄せられました。
ミーティング中の工夫としては、「リラックスした雰囲気で始める」「1人で抱え込まないように、『何か問題はないか』ではなく具体的な業務名で聞いている」「アジェンダを決めず、なんでも話せる空気を作ってあげること」「業務の進捗確認ではなく、今の仕事に対する役割認識やキャリアビジョンの話をするように促している」などがありました。
ミーティング後の工夫としては、「面談後に毎年アンケートをおこなっている(その中に有効利用するための個人の工夫点を確認する項目もある)」「人事システムの活用により、面談履歴を残せる仕組みを構築。社員のデータベース化によって面談の参考情報を上司に提供」「ツールを利用し、効果を可視化している」「次回までの簡単な課題を出し、その課題解決に向けて取り組めているか確認している」などの回答が寄せられました。
【ミーティング前】
- 1on1の研修を実施し、進め方の習得をはかっている
- 1on1ミーティングの趣旨を理解してもらう( 業務報告と切り離す)
- ミーティング以前の関係性づくり
- 心理的安全性の確保
- 日頃のメンバーの心身の健康状態の確認を必ず行わせている
- 1on1実施ガイドの展開。トレーニングの実施。1on1支援ツールの導入
- 部下側は決して受け身にならず、自らの成長のために主体的に1on1を使うものだということの意識づけ
- 階層別や評価者研修における上長へのマインドセット付与、全社員への研修実施
- キャリアビジョントークの時期を決め、場を設定するよう促している
- 1on1は個人のモチベーション把握と評価の両方を取り入れたハイブリッド型に敢えてしました。必ずやらなけれ ばならないという状況は醸成できていると思います
- 業務目標の達成=結果を出すための手段の一つが1on1である。その際の必要スキル(例えばコーチング)など スキル向上支援を希望者へ実施
- 業務優先にならないように、事前にスケジュール化しておく
- 1on1に特化しているわけではないが、管理職同士が部下育成についての状況や悩み事を共有できる場を設け ている
- 事前にフィードバックポイントを洗い出す
- 事前にレジュメに沿ったシートを記載して、事前に話すテーマを整理しておいてもらう
- まずは制度として全社員に半強制したこと。強制することで自主性が損なわれる懸念はあったが、どちらかという と背中を押すことになった
- やらなければならないと分かりながらもやらない上司ばかりだったため、試験的に管理職の目標として設定した
- 会社の制度として取り入れずに、1on1ミーティングがマネジメント手法として必要であると認識させて、自主的 に取り組ませている
- 定期的な勉強会の実施
【ミーティング中】
- 他の社員の目が気にならないような工夫
- リラックスした雰囲気ではじめる
- 「 聴く」姿勢。フィードバックの仕方の工夫。キャリアの話は目標評価の話とは別の機会に実施する
- ひたすら相槌を打って聞くこと
- システムを使用し目標設定を行う
- 相互理解(部下に対して何を期待しているか、部下は何を成し遂げたいか)の促進
- 1人で抱え込まないように、「何か問題はないか」ではなく具体的な業務名で聞いている
- アジェンダを決めず、なんでも話せる空気を作ってあげること
- 固定のアジェンダと自由に話す時間をそれぞれ設けている
- こちらからの一方的な話をする場とならないように、なるべくたくさん話してもらうように仕向ける
- 業務の進捗確認ではなく、今の仕事に対する役割認識やキャリアビジョンの話をするように促している
- 内省を深め、成長を加速させるために、メンバーに「自分で考える→決める→行動する→振り返る」ことを促す。 すぐアドバイスをするのではなく、メンバーが考える時間を意識的に作ってください、と口酸っぱく伝えています
- 雑談、漠然でもよいのでプライベートも含めた直近の目標を必ず聞く。そのあとに障壁や悩みの把握
- ある程度定型フォーマットを用意し、あとはオリジナルで運用して貰っている
- メンバーに教えるのではなく、考えや意見を引き出すコーチングを実践している
- 客観的事実に基づいた話をするように義務付けている
【ミーティング後】
- 秘密厳守。要望・質問等への速やかな回答
- 面談後に毎年アンケートをおこなっている(その中に有効利用するための個人の工夫点を確認する項目もある)
- 1on1記録の一元管理、人事部門からモニターし個別支援の実施
- 部門、経験年数、業務内容等をやや詳細に分析し、繁忙期閑散期等によってどのような変化が生じているか、を複 数名の対応者で分析をしている点
- 人事システムの活用により、面談履歴を残せる仕組みを構築。社員のデータベース化によって面談の参考情報を 上司に提供
- 育成担当者より別途フォロー面談を実施しており、こちらの内容を面談担当者(各部署管理職)へフィードバック している
- ツールを利用し、効果を可視化している
- メタ情報の取扱い
- 継続的に実施すること
- 次回までの簡単な課題を出し、その課題解決に向けて取り組めているか確認している
- 評価制度との連動
※本調査結果の引用について
本調査結果を引用される場合は、以下の出典を明記してください(引用の範囲内であればご連絡は不要です)。可能であれば本ページにリンクを張ってください。
出典:『日本の人事部 人事白書2025』
実施時期 | 2025年3月3日~3月31日 |
---|---|
調査対象 | 『日本の人事部』正会員 |
調査方法 | Webサイト『日本の人事部』にて回答受付 |
回答数 | 6,139社、6,285人(のべ) |
質問数 | 158問 |
質問項目 | 1.戦略人事/2.採用/3.育成/4.制度・評価・賃金/5.ダイバーシティ&インクルージョン/6.働きやすさ・働きがい/7.組織文化/8.注目の人事課題(コミュニケーション、HRBP、サクセッションプラン、テクノロジー活用) |
出典:『日本の人事部 人事白書 2025』

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