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ニュース 掲載日:2015/06/22

マーサー 『2015年世界生計費調査‐都市ランキング』を発表
~東京が昨年の7位から11位に、大阪が23位から32位にランクダウン~

・海外駐在員にとって最も物価が高い都市はルアンダ(アンゴラ)、最も低い都市はビシュケク(キルギス)
・米ドル価値の上昇に伴い多くの都市の順位が大幅に変動
・アフリカ、アジア、ヨーロッパの都市がランキング上位を占める
・アジアで最も物価が高い都市は香港が2位、4位にシンガポールが続く
・東京が昨年の7位から11位に、大阪が23位から32位にランクダウン
・東南アジアの都市の順位が急上昇。バンコクは順位を43上げ45位。ハノイ、ジャカルタ、ムンバイもそれぞれ順位を45、20、66上げる

 

世界最大級の組織・人事コンサルティング会社、マーサーは、「2015年世界生計費調査」の結果を発表した。

今回の調査では、日本の都市は為替レートの影響(円安)により大きく順位を下げる結果となった。マーサージャパンのグローバル・モビリティ・リーダーでありプリンシパルの田中 耕一は「最近の経済的、政治的変動を含む世界的な出来事は、為替変動、インフレーション、住居費の変動を招き、様々な地域で今回のランキングに大きく影響を与えています。特に米国通貨の変動が大きく影響しています。多国籍企業にとって、海外に従業員を効果的に派遣することの重要性はますます高まっています。企業はコスト抑制のためだけではなく、有能な人材の流出を抑えるためにも、生計費の変動要因を十分に理解し、適切な報酬パッケージを提供することが重要です。」と述べている。

各国の経済状況や政治の安定度による為替の変動は、企業のグローバリゼーションの最前線に立つ海外派遣者の報酬コストに影響を与える。マーサーの調査によると、住宅市場の不安定や物品・サービス価格の変動などの要因が、グローバルな環境下でビジネスを行うコスト全体に大きな影響を与えている。

「グローバル化に伴い、経済がより相互に関連し合っているとして、約75%の多国籍企業が従業員の海外派遣はビジネスの必要性に応じて、向こう2年間は現状維持もしくは増加する、と予想しています。」とマーサーのシニアパートナーでタレントビジネスのプレジデントであるイリヤ・ボニックは述べている。「従業員の海外派遣は、競争優位を保ち市場競争を勝ち抜くため、有能な人材に活躍の場を与えるために必要であり、企業は正確にその派遣コストの収支が合うようにしなければなりません。」

マーサーの調査によると、3年連続世界で最も物価が高い都市となったのは、アンゴラの首都ルアンダ(1位)であった。ルアンダは相対的に物価が安い都市と言われているが、輸入品や安全な住環境の利用は非常に高価である。アジアとヨーロッパの都市-香港(2位)、チューリッヒ(3位)、シンガポール(4位)、ジュネーブ(5位)-が海外駐在員にとって最も物価が高い都市ランキングの上位という結果となった。

海外駐在員にとって最も物価が高い都市トップ10に入ったその他の都市は、上海(6位)、北京(7位)、ソウル(8位)、続いてスイスのベルン(9位)、チャドのンジャメナ(10位)となった。逆に海外駐在員にとって最も物価が低い都市は、キルギスのビシュケク(207位)、ナミビアのウィントフック(206位)、パキスタンのカラチ(205位)との調査結果が出ている。

今年で21年目を迎えるマーサーの「世界生計費調査」は、世界で最も包括的な生計費調査の一つであり、多国籍企業や政府機関が海外駐在員の報酬・手当を設定する際に利用されている。今回発表のランキングは、ニューヨークをベースとし、ニューヨークを100とした場合の、各都市の指数を比較している。基軸通貨は、米ドルとしている。
この調査は、5大陸207都市において住居費、交通費、食料、衣料、家庭用品、娯楽費用などを含む200品目以上の価格を調査し、それぞれを比較している。

「労働力の調整と適材適所への要員配置は、グローバリゼーションへの対応として、かつてないほど重要になっています。」とボニックは述べている。「海外派遣コストを適切に管理するとともに、海外派遣者報酬制度を円滑に運営することは非常に重要です。」

ボニックによると、従業員の海外派遣のビジネスニーズはあるものの海外派遣の候補者が少ない状況の中で、いかに海外派遣者報酬制度を魅力あるものにすべきかが重要となっている。海外派遣を行う企業は市場のトレンドを考慮して適正に処遇するために、正確で透明性のあるデータの利用が不可欠である。

 

【地域別分析】

南北アメリカ
米国の都市は、米ドルがその他の主要通貨に対して上昇したことにより、大幅に順位を上げた。この地域で最も順位が高い都市であるニューヨーク(16位)は昨年と同じ順位に留まったが、西海岸の都市では、ロサンゼルス(36位)は順位を26上げ、シアトル(106位)は、順位を47上げた。その他の米国の主要都市では、シカゴ(42位)が43、ワシントンDC(50位)が42、ホノルル(52位)が45、ヒューストン(92位)が51と、それぞれ順位を上げている。クリーブランド(133位)とウィンストン・セーラム(157位)が米国で海外駐在員にとって物価が低い調査都市となった。

マーサーのプリンシパルでランキングの編集責任者であるナタリー・コンスタンティン=メトラルは「今年の米国の都市の全面的な順位の上昇は、明らかに米ドルの世界の他の通貨に対する上昇によるものである。」と述べている。

南アメリカでは、アルゼンチンの首都で金融の中心地であるブエノスアイレス(19位)が物品・サービス価格の強い上昇により、順位を67上げて、今年最も物価が高い都市となった。ブラジルの二大都市サンパウロ(40位)、リオデジャネイロ(67位)がそれに続いている。南アメリカのその他の都市で順位を上げたのはサンチアゴ(70位)、マナグア(199位)である。今年もマーサーは、ベネズエラのカラカスを、公定為替レートが複数存在する複雑な状況にあり選択する為替レートによって順位が大きく変わるため、ランキングから除外した。

カナダの都市は今年順位を下げており、カナダで最も順位が高いバンクーバー(119位)は、順位を23下げた。トロント(126位)は25、モントリオール(140位)とカルガリー(146位)はそれぞれ順位を17、21下げている。「カナダドルが米ドルに対し下落し続けていることが、今年のランキングで大きく順位を落とした要因です。」とコンスタンティン=メトラルは解説する。

 

ヨーロッパ・中東・アフリカ
ヨーロッパの3都市が海外駐在員にとって最も物価が高い都市トップ10にランクインした。チューリッヒが3位でヨーロッパで最も物価が高い都市となり、その後にジュネーブ(5位)、ベルン(9位)が続いている。スイスはスイスフランのユーロに対する急激な上昇により、引き続き海外駐在員にとって最も物価の高い地域の一つとなっている。モスクワ(50位)とサンクト・ペテルブルグ(152位)はルーブルの対米ドル価値の大幅な下落、原油価格の下落およびウクライナ危機に関する西側諸国の制裁による通貨の信認の低下により、それぞれ順位を41、117下げた。

イギリスの都市を除いて、西ヨーロッパの都市は、現地通貨の対米ドル価値の下落により順位を下げている。ロンドン(12位)は昨年と変わらず、アバディーン(82位)、バーミンガム(80位)は順位を上げている。パリ(46位)、ウィーン(56位)、ローマ(59位)はそれぞれ順位を19、24、28下げている。ドイツの都市のミュンヘン(87位)、フランクフルト(98位)、ベルリン(106位)は、デュッセルドルフ(114位)、ハンブルグ(124位)と同様に順位を大幅に下げている。

「ヨーロッパの都市の多くは物価上昇は緩やかであるにも関わらず、現地通貨の対米ドル価値が下がったことにより順位を下げました。」とコンスタンティン=メトラルは解説する。「加えて、利率の下落、失業の増加などのユーロ圏の経済的要因がこれらの都市に影響を与えています。」

現地通貨の対米ドル価値の下落により、大部分の東ヨーロッパや中央ヨーロッパの都市も順位を下げた。プラハ(142位)、ブダペスト(170位)、ミンスク(200位)は、住居費が安定しているにも関わらず、それぞれ順位を50、35、9下げた。

テルアビブ(18位)は、引き続き中東で海外駐在員にとって最も物価が高い都市となり、その後に、今年順位を上げたドバイ(23位)、アブダビ(33位)、ベイルート(44位)が続いている。ジッダ(151位)は順位を24上げたにも関わらず、引き続きこの地域で最も物価が低い都市となっている。「中東の多くの通貨が、ドルペッグ制を採用していることから、これらの都市は順位を上げています。特にアブダビとドバイでは、海外駐在員向けの住宅の賃料が急激に上昇したことも順位が上がった要因となっています。」とコンスタンティン=メトラルは述べた。

アフリカの都市のいくつかは昨年同様、海外駐在員の高い生計費、および物品購入価格を反映し、最も物価の高い都市としてランキング上位に入っている。ルアンダ(1位)は引き続き、海外駐在員にとってグローバルで最も物価が高い都市であり、その後に、ンジャメナ(10位)、ビクトリア(17位)、リーブルヴィル(30位)が続いている。南アフリカのケープタウン(200位)は順位を5上げたにも関わらず、現地通貨南アフリカ・ランドの対米ドル価値の下落により引き続きアフリカで最も物価が低い都市となっている。

 

アジア・太平洋
今年は、アジアの5都市が、トップ10にランクインした。香港(2位)は、現地通貨がドルペッグ制を採用していることと、現地生計費が上昇していることから、最も物価が高い都市となった。グローバルな金融センターの香港の後にはシンガポール(4位)、上海(6位)、北京(7位)、ソウル(8位)が続き、昨年と同順位のシンガポールを除き、それぞれ順位を上げている。東京(11位)は順位を4下げた。

「日本の都市は、円の対米ドル価値が下がったため今年も順位を下げました。」とコンスタンティン=メトラルは述べている。「一方、中国の都市は、海外駐在員向けの高い消費財価格に人民元の上昇が伴い大きくランクを上げました。」

オーストラリアの都市は、現地通貨の対米ドル価値の下落により引き続き、今年のランキングにおいても順位を下げた。オーストラリアで最も海外駐在員にとって物価が高い都市シドニー(31位)は順位を5下げ、メルボルン(47位)、パース(48位)はそれぞれ順位を14と11下げた。

インドで最も物価が高い都市ムンバイ(74位)は、急速な経済成長、物品・サービス価格のインフレーションおよび米ドルに対する通貨の安定により順位を66上げた。インドで最も人口の多い都市であるムンバイの後に続くニューデリー(132位)、チェンナイ(157位)は、それぞれ順位を25、28上げている。バンガロール(183位)とコルカタ(193位)はインドで最も物価が低い都市であるが、同様に順位を上げている。

その他のアジアの都市では、バンコク(45位)が昨年に比べ順位を43上げている。ハノイ(86位)とジャカルタ(99位)もそれぞれ順位を45、20上げている。カラチ(205位)とビシュケク(207位)は、この地域で最も海外駐在員にとって物価が低い都市となった。

 

<本件に関するお問い合わせ>
マーサージャパン株式会社
広報
小原 香恋 Karen Ohara
Tel: 03 5354 1674

 

◆ 本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。

(マーサージャパン株式会社 http://www.mercer.co.jp/ /6月17日発表・同社プレスリリースより転載)

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