AIネイティブ世代の就職活動と生成AI利用における調査レポートを発表
AIネイティブ世代の就活最前線:26卒の8割超が生成AIを活用、採用戦略の再構築が急務に
ITエンジニア向け転職・就職・学習プラットフォーム「paiza(パイザ)」を運営するpaiza株式会社(東京都港区、代表取締役社長/CEO 片山良平)は、ITエンジニア職専門の就職情報サービス「paiza新卒」登録者で2026~2029卒の学生を対象にアンケートを実施し、AIネイティブ世代の就職活動と生成AI利用における調査レポートを発表致します。
<調査サマリー>
- 回答者の84%が生成AIを利用。卒年と生成AIの利用率は比例し、26卒と27卒の生成AI利用率は90%超
- 生成AIの利用は広範に普及しており、特に学習目的での活用が顕著
- 就職活動における生成AI利用率は26卒で80.6%。利用用途は壁打ちから情報収集、文章作成まで多岐にわたる
1. 回答者の84%が生成AIを利用。卒業年次が若いほど生成AIの利用率が高い傾向にあり
回答者の約84%が生成AIを日常的またはたまに利用しており、その普及率の高さが示されました。卒年と生成AIの利用率は比例し、生成AIを日常的またはたまに利用と回答した26卒は90.5%、27卒は90.4%、28卒は80.9%、29卒は66.5%という結果になりました。
2. 生成AIの利用は広範に普及しており、特に学習目的での活用が顕著
生成AIの利用場面としては、「個人的な調べ物・検索」(66%)や「趣味」(65%)といった個人的な利用に加え、「大学の課題(レポート作成など)」(60%)や「大学の授業」(60%)、「大学以外での学習」(48%)など、学習目的での活用が非常に多いことが明らかになりました。
3. 就職活動への生成AI利用率は就職活動への生成AI利用率は26卒で80.6%、就活序盤である27卒ではすでに56.2%に
就職活動を経験した回答者のうち、生成AIを利用したことがあるのは26卒で80.6%、27卒で56.2%であり就職活動における生成AIの活用が進んできていることが示されました。就活時に利用したことがある場面は「自己分析」(63%)や「自分の適性理解」(28%)といった壁打ち相手として利用されているほか、「業界・職種研究」(40%)、「企業研究」(38%)といった情報収集や、「エントリーシートの作成」(62%)や「就職活動用ポートフォリオの作成」(16%)といった文章作成など利用範囲が広域にわたっています。
■全体考察
本調査結果からは、ITエンジニアを目指す学生における生成AIの利用が、学習から就職活動に至るまで、極めて広範囲に浸透している実態が浮き彫りになりました。AIネイティブ世代にとって生成AIはすでに不可欠なツールとして定着していると言えます。
生成AIが、自己分析や情報収集、さらにはエントリーシート作成といった就職活動の具体的なタスクにまで活用されていることは、今後の採用活動において、企業側も生成AIの活用を前提とした学生の特性理解や、評価方法の検討が必要となる可能性を示唆しています。具体的には従来型(ペーパーテストや簡易面接)によるスキルの見極めがより困難となることや潜在的な成長力(ポテンシャル)の把握の難しさが加速していくことが危惧されます。
その結果、選考フロー工数増加や、ミスマッチによる早期離職に繋がることも懸念されます。
一方で、生成AIの活用は、個々の学生が自身のスキルや適性を最大限に引き出し、自己実現を加速させるための強力な手段となり得ます。同時に、企業は生成AIを使いこなす人材を適切に評価し、その能力を最大限に活かせる環境を提供することが、競争力強化に繋がると考えられます。
■調査概要
調査名: 「生成AI利用に関するアンケート」
調査対象: paizaへご登録の学生ユーザー1075名
調査期間: 2025年5月9日(金)〜5月16日(金)
調査方法: インターネットによる調査
◆本調査の詳細は、こちらをご覧ください。
(paiza株式会社/2025年9月4日発表・同社プレスリリースより転載)
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