職場のコミュニケーション活性化に関する検討委員会報告書と好事例集
特別民間法人中央労働災害防止協会(中災防:理事長 竹越徹)は、職場のコミュニケーションの活性化に寄与することを目的に学識経験者からなる「職場のコミュニケーション活性化に関する検討委員会」(委員長:石見 忠士 一般社団法人日本産業カウンセラー協会 こころの耳運営事務局 事務局長)を立ち上げ、職場のコミュニケーションの実態調査と活性化に向けた好事例集を作成しました。(令和6年度 厚生労働省補助事業)。4 月 22 日より中災防ホームページ内で公開します。職場のコミュニケーション活性化にお役立てください。
在宅勤務を含むテレワークなど働き方の多様化により、労働者間のコミュニケーションの取り方が課題となっています。そこで本検討委員会は、幅広の観点を以って、今後の職場におけるコミュニケーションづくりの課題とその対応等について検討し、職場のコミュニケーション改善に寄与することを目的として下記調査を実施いたしました。
【結果概要】
事業場及び労働者双方のコミュニケーションの実態調査を行った結果、「事業場は上位下達を重視する一方、労働者は身近な人との双方向の対話を重視している」、「上司が思う以上に若手・部下は日常的なサポートを通じた承認を求めている」など、様々なギャップがあることがわかりました。
〇「事業場」と「労働者」の比較
・事業場は労働者よりコミュニケーションの職場影響度を 3 割程度大きく捉えている
・上意下達の情報伝達を重視する事業場と、身近な人と双方向対話を重視する労働者
・上司のコミュニケーションを課題視する事業場と、上司と同程度に同僚とのコミュニケーションを有益と捉える労働者
・上司に DEI※や組織の方向示すことを求める事業場と、日々のサポートやねぎらいを求める労働者
注:DEI とは、Diversity(多様性)に、公平性を表すエクイティ(Equity)と包括性を表すインクルージョン(Inclusion)が加わった概念
〇「上司(40・50 代管理職)」と「若手部下(20 代入社 5 年以内)」の比較
・職場コミュニケーションは若手部下より上司の方が重要視している
・上司が思う以上に若手部下は日常的なサポートを通じた承認を求めている
・飲み会に肯定的な若手部下、ただし教育研修と同様に成長実感を持てるかどうかが鍵
・業績アップと部下の成長でモチベーションが上がる上司、上司が相談に乗ってくれることや褒められることでモチベーションが上がる部下結果の詳細は報告書をご覧ください。
【職場のコミュニケーション活性化に関する検討委員会 報告書】
<好事例集>
実際に事業場が取り組んでいるコミュニケーション改善施策の好事例集を作成しました。製造、建設、運輸、情報通信、社会福祉、小売など多様な業種、大規模事業場から小規模事業場の多様な取組事例(WEB ツール活用、障害者雇用、テレワーク、社内イベント等)を取り上げています。
【話そう 聴こう みんなで創る職場のコミュニケーション 好事例集】
調査方法
【調査期間】事業場:令和6年9月 19 日~10 月 19 日 労働者:令和6年9月 24 日~ 9 月 25 日
【事業場調査】中災防賛助会員(5,450 件)向けに会員専用サイト掲載及び把握している会員担当者へメールで案内し、1 カ月間 Web 上でアンケート調査を実施(回答数 355 件)
【労働者調査】就職して 5 年以内の 20 代(20 代入社 5 年以内)と 40 歳~54 歳の管理監督者(40・50 代管理職)対象としてアンケート調査を実施(合計 618 人)
◆本調査の詳細は、こちら(PDF)をご覧ください。
(特別民間法人 中央労働災害防止協会/4月22日発表・同社プレスリリースより転載)