『人事労務担当者のための リテンション・マネジメント-人材流出を防ぐ実践的アプローチ』(山本寛:著)日本法令より刊行
『人事労務担当者のための リテンション・マネジメント-人材流出を防ぐ実践的アプローチ』(山本寛:著)日本法令より刊行
わが国では、多くの組織で人手不足が深刻化しています。背景にあるのが構造的な少子高齢化による採用難と転職の一般化です。終身雇用慣行の部分的崩壊や働く人の組織への帰属意識の低下により自発的な転職は長期的に増加傾向にあります。そして、多くの人々が労働市場における自身の位置づけや評価に注意を向けるようになってきました。現代は、スマートホンを何回かタップすることで、転職先の企業を探すことができ、同時に自分の「市場価値」を知ることができる時代になってきました。手のひらの上に転職市場があるともいわれています。これらが重なって人手不足がますます深刻化しているのです。
本書では、他の方法と並び人手不足の解消に役立つと考えられるリテンション(人材定着)について明らかにしていきます。特に、企業を中心とする組織がどのような施策を導入することでリテンションを向上させる可能性が高いか、具体的な施策に触れ、さらに成功した組織のケースも取り上げました。その際、リテンションに関連して組織や個人を対象に行われてきたアンケート調査の結果や、現場で働く人々、経営者・人事担当者の方々への聞き取りの結果も活用していきます。本書の特徴は、以下の3点です。
第1が、近年の新しい施策や動向を取り入れました(第5章)。転勤の見直し、アルムナイ(卒業生)制度、リテンションボーナス、副業・兼業の容認、テレワーク等です。
第2が、働き方改革以降注目されている働きがいやエンゲージメント向上の果たす役割に触れました(第7章)。
第3が、リテンションにおいて重要ですが見過ごされがちな管理職の役割について、1 on 1ミーティングの活用等を含め言及しました(第8章)。
第4が、近年注目されている人的資本経営との関係を探索しました(第9章)。
第5が、人材不足が深刻な介護事業所の介護職を取り上げ、深掘りしました(第10章)。
第6が、組織現場で実践する際の参考のため、リテンション指標を詳述しました(第2章)。
■本書の概要
人事労務担当者のための リテンション・マネジメント-人材流出を防ぐ実践的アプローチ
著者:山本 寛
発売日:2025年2月16日
定価:2,860円(税込み)
ISBN 978-4539730812
ページ数:232ページ
■目次
まえがき~深刻化する人手不足状況下における人材定着(リテンション)
第1章 社員のリテンションが重視される背景と現状
第2章 リテンション・マネジメントとは何か
第3章 人はなぜ組織を辞めるのか~転職の理由とは
第4章 リテンション・マネジメントの全体像とその実態
第5章 リテンション・マネジメントの具体的な施策
第6章 若手社員の離職の特徴とリテンション・マネジメント
第8章 リテンション・マネジメントにおける管理職の役割
第9章 人的資本経営とリテンション・マネジメント
第10章 介護職のリテンション・マネジメント
第11章 連鎖退職に陥らないためには
おわりに~リテンション・マネジメントの今後に向けた課題
◆書籍の詳細は、こちらをご覧ください。
(日本法令 / 2月発表)