“職場の服装”に関する調査
“職場の服装”に何らかの決まりがある70.3%。けれど、“希望する服装”は「自由」が良い41.7%。
あなたはどこまで許容できる?…「スーツではない服装」が66.0%と最多「パーカー」21.7%、「短パン」7.0%と、カジュアル過ぎはNGの傾向
「識学」を使った経営・組織コンサルティングや従業員向け研修を展開する株式会社識学(本社:東京都品川区、代表取締役社長:安藤広大)は、2024年2月14日(水)「“職場の服装”に関する調査」を行いました。
20代~50代の会社員(※職場で制服ではない方、またフルリモートではない方)で、“職場の服装”について聞いたところ、「スーツ」や「オフィスカジュアル」など、服装についてなんらかの決まりがある方は70.3%でした。その一方で、希望する“職場の服装”に関しては、41,7%が「自由」が良いという結果でした。
また自分の服装ではなく、相手の“職場の服装”についてどこまで許容できるかを聞いたところ、「スーツではない服装」が66.0%と最多でしたが、「半袖Tシャツ(無地)」は35.3%、「半袖Tシャツ(柄有り)」は25.0%、「パーカー」21.7%、「短パン」7.0%と、服装がカジュアルに近づくにつれ、許容できない人が多くなるという傾向でした。
また「見た目」についても、過半数に達したのは「茶髪」(55.0%)のみで、「結婚指輪以外の指輪」35.7%、「派手なネイル」21.0%、「茶以外のカラーリング」19.3%、「金髪」16.0%と、“おしゃれ”が拡大するにつれ、“許容度”は低くなっているようでした。
ー調査レポートトピックスー
・“職場の服装”に何らかの決まりがある70.3%…けれど、希望する服装は「自由」41.7%
・ケース別の服装…「初めてのアポイント」はスーツを着用52.7%
・オンラインミーティングの場合も「服装は自由ではない」が68.7%
・あなたはどこまで許容できる?「スーツではない服装」が66.0%と最多
・しかし…「パーカー」21.7%、「短パン」7.0%と、カジュアル過ぎはNGの傾向
・“職場の服装”は転職時に重要視するか?「重視する」45.7%
・“職場の服装”でモチベーションは変わるのか?「関係ない」68.3%
<調査背景>
かつての“職場の服装”と言えば男女問わずスーツが基本でしたが、最近では働きやすさの観点や、従業員の多様性、個性の尊重が職場にも認められ “職場の服装”はより自由になってきています。また、接客業を伴うある企業では、従業員の自由な服装を認める以外にも、髪型や髪の色、ピアスにネイルなどといった従業員の“身だしなみ”の規定も大幅に緩和するといった動きをみせています。
とはいえ、職場での服装をどこまで自由にしていいのか?判断に迷っている方、そして自由な服装を相手はどこまで許容してくれるのか?気になっている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、髪型やアクセサリーなども含めた“職場の服装”について調査しました。どんな服装で職場へ行っているのか、またどこまでの服装をあなたは許容できるのか、オフィスワークだけでなく接客業の方の“見た目”なども含めた、様々な観点から調査を行いました。
<調査詳細>
“職場の服装”に何らかの決まりがある70.3%…けれど、希望する服装は「自由」41.7%「決められてはいないが基本的にスーツ」「風紀的な問題がありそうなもの以外は何でもよい」
Q1.あなたの会社では、服装が定められていますか。
(複数回答、n=300)
Q2.職場での服装において、あなたが希望するものはどれですか。
(複数回答、n=300)
従業員数10名以上の企業に勤める20代~50代の会社員で、職場において制服が採用されていないという方に、“職場での服装”について聞いたところ、「オフィスカジュアル」が43.0%とトップで、「スーツ」は25.3%、「自由」が29.7%という結果でした。
つまり、70.3%(全体から「自由」を引いた値)の方が“職場での服装”に関して何らかの決まりをもって出社していることがわかりました。その一方で、希望する服装については、「自由」が41.7%とトップで、「オフィスカジュアル」が39.0%、「スーツ」18.0%と続きました。やはり“職場の服装”は自由が良いという方が多いようです。
ケース別の服装…「初めてのアポイント」は52.7%の方がスーツを着用。オンラインミーティングの場合も「服装は自由ではない」が68.7%
Q4.次のケースの場合、あなたはどのような服装で対応することが多いですか。(単数回答、n=300)
服装が自由な職場があるとはいっても、アポイントへ出かける際や来客対応がある場合など、ケースバイケースでしょう。
そこでそれぞれのケースにおける服装について聞いたところ、「スーツ」の場合が多いと回答したのは、「初めてのアポイント」(52.7%)、「初顔合わせの方と自社で来客対応」(43.7%)、「社外でのプレゼン」(49.3%)、「社外の方との会食・接待などの食事」(41.3%)という結果でした。やはり“初めて”や“社外”での対応時は「スーツ」の方が適していると思っている方が多いようです。
Q5.社外の方とのオンラインミーティングがあった際、どのような服装で対応することが多いですか。(単数回答、n=300)
では最近では当たり前に行われている「オンラインミーティング」における服装はどうでしょうか。
社外の方とのオンラインミーティングがあった場合の服装を聞いてみると、「オフィスカジュアル」が最も多く41.7%、「服装は気にしない」が31.3%、「スーツ」が27.0%で、オンラインでも服装は自由ではない方が68.7%(「オフィスカジュアル」と「スーツ」の計)という結果でした。
オンラインミーティング=画面上だけでの対応とはいえ、社外の方との対応の場合、服装も自由とはいかない方が多いようです。
あなたはどこまで許容できる?「スーツではない服装」は66.0%で最多だが…。「パーカー」21.7%、「短パン」7.0%と、カジュアル過ぎはNGの傾向
Q6.男女問わず、一般的な『職場の服装』として、あなたが許容できるものをお答えください。(複数回答、n=300)
Q7.オフィスワークで『働く人の見た目』について、あなたが許容できるものをお答えください。(複数回答、n=300)
では自分自身の服装についてではなく、相手の服装についてどこまで許容できるものなのでしょうか。
オフィスワークで働く人の服装や見た目について「あなたがどこまで許容できるのか」聞いたところ、「服装」については、「スーツではない服装」が66.0%、「オフィスカジュアルではない服装」が41.7%と上位に挙がりました。
しかし、「半袖Tシャツ(無地)」は35.3%、「半袖Tシャツ(柄有り)」は25.0%、「パーカー」21.7%、「短パン」7.0%と、カジュアルに近づくにつれ、職場の服装として許容できない人が多くなるという傾向になりました。
次に「見た目」については、過半数に達したのは「茶髪」(55.0%)のみで、「結婚指輪以外の指輪」35.7%、「派手なネイル」21.0%、「茶以外のカラーリング」19.3%、「金髪」16.0%と、“おしゃれ”が拡大するにつれ職場の服装における“許容度”は低くなるようでした。
Q8.働く人の見た目について、接客業の方だった場合、あなたが許容できるものをお答えください。(複数回答、n=300)
では相手が「接客業」の場合では見た目の“許容度”は変わるのでしょうか。先ほどと同じ項目で許容できるかについて聞いたところ、「オフィスワークでの見た目」と比較して“許容度”が上がったのは、「金髪」19.0%(オフィスワークとの差+3.0%)、「茶以外のカラーリング」21.0%(+1.7%)、「男性のメイク」(+1.7%)、「おしゃれ用の色付きメガネ」(+0.7%)の4項目のみでした。
「接客業」の場合、許容できる範囲が拡大することはなく、むしろ許容度が下がる傾向にあるようでした。
“職場の服装”は転職時に重要視するか?「重視する」45.7%。“職場の服装”でモチベーションは変わるのか?「モチベーションに関係しない」68.3%
Q9.あなたが他の会社へ転職などするとした場合、服装についてどの程度重視しますか。(単数回答、n=300)
Q10.あなたは職場での服装によってモチベーションは変わりますか。(単数回答、n=300)
最後に、“職場の服装”に関する仕事への影響について聞きました。
まず、転職するとした場合、“職場の服装”は影響するのかどうか聞いたところ、「重視する」(「非常に重視する」8.0%「重視する」37.7%の計)は45.7%で、“職場の服装”でモチベーションは変わるのかについては、「モチベーションに服装は関係ない」が68.3%という結果でした。
【まとめ】
今回の調査で70.3%の方が、“職場の服装”に関して何らかの決まりを持って出社しているのに対し、41.7%の方が職場の服装を自由にしたいと思っていることがわかりました。
しかし、自分ではなく、相手の“職場の服装”に対する“許容度”については、「スーツではない服装」が66.0%と最も高い一方で、「半袖Tシャツ(無地)」35.3%、「パーカー」21.7%と、よりカジュアルになっていくにつれて許容度は低くなっていく傾向にありました。
また服装ではなく“見た目”に関して、過半数に達したのは「茶髪」55.0%のみで、「茶以外のカラーリング」19.3%、「派手なネイル」21.0%と、職場での“おしゃれ”に対する目線はまだまだ厳しいようでした。
Q3での自由回答をみても、 “職場の服装”について、自分の中で決まりを持っているという方はいても、企業側において明確な服装の規定があるという方は見られませんでした。そこでやはり重要なのは企業側の明確なルール設定でしょう。
オフィスカジュアルとは言ってもどこまでが許容範囲なのか、常識の範囲内といってもどこまでが常識内なのか、従業員任せの曖昧にするのではなく明確にルール設定を定めることで、どんな格好であろうとも働く人たちの“ひっかかり”をなくし、誰もが気持ちよく働ける環境となるでしょう。また服装についてのルール設定が多くの企業で広まることで、相手の服装に対する目線もより寛大になっていくのではないでしょうか。
■調査概要
調査機関:株式会社識学
調査対象:20歳~59歳の会社員/職場で制服を採用していない/フルリモートの仕事をしていない
有効回答数:300サンプル
調査期間:2024年2月14日(水)
調査方法:インターネット調査
※本調査では、小数点第2位を四捨五入しています。そのため、数字の合計が100%とならない場合があります。
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(株式会社識学/ 2月26日発表・同社プレスリリースより転載)